150話 5月30日#05
入手したその雑誌を読んで気づいたが、『ピース教団』に関する記事がめっちゃ多い。確かにホットな話題のようだ。
その記事によると、ピース教は『アルレシャ』という人が創始者らしい。顔写真はないが、どんな人かは詳しく書いてあった。
「『『霊』と交信し、相談者の想い人の考えを読み取れる』、『魂を死体に入れ、生き返らせることができる』、『カードの表側を一切見ずに、何の数字か当ててみせる』……」
「言い方があれだけど、『人の考えが読み取れる』っていうのは、ウィルゴが言ってた『うお座の星霊使い』の特徴と一致するわね」
リアはこくこく頷いた。
「たぶん『カードの数字がわかる』っていうのもそれだよね」テンも頷いた。「誰かが表側を見ていたら、その人の心を読めばいいんだから」
「じゃあ、『死体うんぬん』の話は?」
「……正直、ちょっとわからない……」
「うーん……テキトーなこと書いてるだけかもしれんが……」
「あ、もしかして、」レイは何かを思いついたようだ。「それって、教義の『不死の民』に関するやつに通じてたりして?」
「何度死んでも、その度に生き返らせ続けていれば、『不死の民』になれるとか……いや!それ、マジでただのホラーだし!」
「『すごく美しくて、老若男女みんなが魅了されるステキな創始者』」リアが、記事のその部分を足でダンダン踏みつけた。「だったら、顔写真くらい出してよ!」
「だよなー。顔さえわかりゃ、誰を警戒しなきゃいけねえか、すぐわかるのに」
俺は眉をひそめた。
「そもそも、信仰対象が『今生きている人間』だって時点で、十分おかしいのに」
「だよねえ」テンは雑誌のページをパラパラめくった。「『太陽の神』だったら、まだわかるんだけど」
「後、なんだっけ?『地獄の魔物』を召喚するっていうのは、『ウグイロン』の話?」
「『ウグイロン』……普段は地下で眠っている……地上の誰かが呼び出すまで、絶対に外に出てこない……」
「あれはまたちょっと違う話なのかな……」テンは顎に手を当てて考え込んだ。「確か『召喚』した奴らのリーダーって、『レイラ』って人だよね?」
「そういえば、『ピエール』は、教団の幹部だって言ってた。もしかしたら『レイラ』も幹部かも?」
そのくらいの実力はありそうな人だった。
「……で、『ウグイロン』で何したかったんだろう?」
「普通に考えたら、戦闘要員の増強だよな」
「一般人を操って戦わせるの?救いようのない人たちね」
『……みなさん、いろんな情報がつながってきましたね』
ピエール33世は嬉しそうにしていたが、モルガンは不服そうな顔をした。
「さっきから何を騒いでいるのだ?我に1つも説明しないで話し合っているなんて、けしからん」
「まあ、モルガンは関係なかったからな」俺はモルガンを見た。「もしこれから正式に俺たちの仲間として一緒に旅するなら、ちゃんと説明してやるよ」
「なぜ我が貴様の条件を呑まねばならぬ?我は命令しているのだ……さっさと詳しく話せ」
俺は肩をすくめると、モルガンにピース教団のことを話して聞かせた。




