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心象ダイブ

サーシャの妹はシェールです。

フィール、シェール、サーシャは兄弟姉妹です。 

 光かがやいたオーマは転生天使の力を溜めはじめた。

「精霊神ララよ。人間のままの状態ではお前たちが与えたチートスキルまで解呪してしまうから、アバターBODYを着させたが、正確に解呪するためには、どうしても、精霊神の力が必要になるかもしれんのでよろしくな。いざ、参らん。」


オーマはそういうと、フィルのアバターBODYに吸い込まれるように精霊神と魂の中へダイブしたのであった。


精霊神ララは魂の中に入り大きな声で叫んでいた。

「オーマ様、フィルの魂と同化しないでくださいね。」


「大丈夫だよ。すでにフィルの心の中を浄化し始めたところだよ。逆にフィルの魂が我に同化する心配したほうが良いな。」


ララはフィルは物魂を乗っ取ことはあるが、まさか心象風景というものを見て感じることはなかった。

「オーマ様、みるみるうちに、白く明るくなってきてます。あ、あれは!見てください!やはり、心象風景にまで視覚化されたおかげで、呪いまではっきりとわかります。ここからは、私も手伝わせていただきます。」


そういうと精霊神ララは解呪のために、視覚化された呪いを解呪し始めた。


しかし、オーマは精霊神ララを後ろから投げ飛ばした。次の瞬間、別の呪いが次々に人の形になって現れ、襲ってきた。


「精霊神ララよ。人の心は複雑なのじゃ。それをいとも簡単に理解することは難しいのじゃぞ。ましてや、この呪いに限っては、強くつながりを残して、生き返るように願い、転生する前の魂まで結び付けた多重転生魂封印呪ともいうべき、人の輪廻転生の理を利用しそれに願いという呪を付けた厄介なものだからな。」


オーマはそういうと、さらに強く体が出し、心象風景から出てくる者どもをなぎ倒していった。

「面倒な奴らだ。すべて消し去りたいものだ。」


オーマがそうつぶやくと、精霊神は両手を胸にかざして歌い始めた。すると、さっきまであたりかまわず呪いから噴き出てきた者どもとともに、心象風景もろとも歪み始めた。しかし、精霊神の背後から、大量の弓矢と槍が迫り始める。オーマの天使の羽の一枚が軽く広がるとともに、弓矢と槍がキラキラとした恵みの雨に変わった。そんなことも気にしないのか、もしくはオーマを信用しているようにサラは歌い続けた。


「精霊神よ。呪いは心象風景を固定するかのように、各層、多重に刻まれておるが、精霊の歌声で核となる呪いの場所がわかったぞ。」


精霊神ララはさらなる多重詠唱のごとく、歌を重ねた。それはまるで、4人が別々の歌を歌いさらにはハーモニーを重ねたように聞こえるようだった。オーマはなるほどとそういうことかと、理解して、精霊神ララの多重詠唱をさらなる重複多重詠唱として天使の歌声を披露した。


みるみるうちに、心象風景が透き通り、心象風景各層がシャボン玉を重ねたようになり、最下層まで透きとおってみせた。


そのときだった。一人の女が涙を流す姿が最下層の呪いから這い出てきた。すると、一人の勇ましい甲冑を付けた男が、手を伸ばし、女を救い出そうとしていた。オーマはその場から、詠唱と別に、透き通った最下層に向けて、天使の息吹を吹きかけると、オーマたちがいる最上層に二人を運んできた。オーマが女性の方を触ると、女性は輝く塵となり心象風景に溶けていった。そして、精霊神ララは甲冑を付けた男に触ると、勇者フィリップが涙を流し天をながめるのであった。


歌声がなくなった心象風景は次第に透明度がなくなり、もといた最上層に戻った。そして、目の前にあった呪いもなくなっていった。

「精霊神ララよ。これ以上、我らがとどまると、新たに心が変わってしまうぞ。さあ。戻ろう!」



フィルの魂が入っているアバターBODYからオーマとララが出てきた。

少しだけ、疲れたような精霊神は転生天使オーマの顔を見てほほ笑んだ。

「人間の心って私たちが見たことのないような風景がいっぱいありました。オーマ様つれてってくれてありがとうござます。」


「ララよ。お前がいなかったら、呪いを浄化する力によってフィルの心は赤子のようになっていたかも知れなかった。こちらこそ助かったぞ。」


そんな微笑ましいやり取りを見ていたサラは嫉妬で狂ったように、割り込んだ。

「ねーねー。何があったのー。二人だけの世界に入らないでよ。私にも教えてください。オーマおじ様。ララは疲れてるみたいだから、気分転換に外でも散歩して来たら。いーっだ!」


サラにそういわれた精霊神ララだが、あまりにもすごすぎる体験をしたようで、気にすることもせず、フラフラとサーシャの中に入っていった。


また、精霊神に乗り移られたサーシャの人格がララに変わっるはずだか、サーシャに変わったり、変わらなかったりしていた。オーマはサラに心象風景について話そうとしていたが、あまりにも不安定な状態を見かねて、サーシャの肉体を宙に浮かし横に寝かせ、サラを散歩に誘った。


「そうじゃ、我も気分転嫁したかったところじゃ。たまには、満月でも眺めながら、外を歩かないかサラ。詳しく、何があったか、歩きながら聞いておくれ。」


そういうと、サラもお姫様抱っこをしてオーマたちは光に包まれ、壁を通りぬけて夜空にとびだった。


「すごい、すごい、すごい!オーマおじ様。研究所をすり抜けたよ。あーあ、なんてお月さまなの~すごく綺麗~。」


「サラも連れていきたかったぞ。勇者の心の中に!でも、我は、サラの心の中も旅したいな。」


「うれしい。オーマおじ様。私も素敵な心の持ち主になるわ。そうだ、人間も人の心の中に入れる装置はつめいするわ。絶対。発明したら、逆にオーマおじ様を連れて行ってあげる。」


オーマとサラがいちゃいちゃし始めると、サーシャの中から満月の光を浴びようと、精霊神ララが飛び出した。

「何なのこの、魔力があふれてくるこの光は!あーなんて、すごい。あふれちゃう。あーもっと~。」


満月の光を体全体に浴びるように、回転しながら、背中や足の裏まで、月の光があたらないところがないくらい、飛びまわていた。それを見ていた、サーシャは手を夜空いっぱいに手を広げ、精霊神からあふれた力を求めていた。次第に、エルフのサーシャの髪の毛が変わり始めた。すると広げていた両手で一つポンと手をたたいた。すると、青白い精霊の赤ちゃんが生まれた。そして、また精霊神が夜空を舞い踊っている姿に手を広げ始めた。同じように手をたたく。そんなことを繰り返していると、精霊が6産まれた。


サラは神秘的なエルフの祈りを感じて、オーマに尋ねるのでった。

「オーマおじ様すごい。あれは何。生きてるみたい。」

「サラ、見たことないのか?あれは精霊の赤ちゃんだよ。察すると、サーシャはエルフ巫女だたみたいだが、神の色が一段ときれいに変わり、伸びたところを見ると、ハイエルフに変わったぞ。ハイエルフの巫女はすごいの~。」


フラフラと少し力尽きたハイエルフのサーシャはぐったり倒れそうになった。宙に浮いた状態とはいえ、オーマはそっと近づき抱きかかえた。

「オーマ様みてください。精霊の赤ちゃんですよ。私、すごいでしょ。でも、少し休ませてください。」

「こりゃいかん。サラ。少し熱があるみたいだぞ。戻ったほうがいいぞ。」

「わかったわ、オーマおじ様。急いで戻りましょう。ララはどうするの~。」

「私はこの満月の光をもう少し浴びさせて!力が戻ってくるの!もどったら、また、サーシャの体を貸してね。」


ララの能天気なお言葉に対する嫌味を返すサラであった。

「治らないかもしれないから、別の物を用意してあるから、大丈夫だからね。ゆっくりどうぞ。」


精霊神がもどってきたら、怪獣の着ぐるみタイプのアバターBODYに入ってもらおうと考えてるサラだった。



研究室に戻るり、ハイエルフになったばかりのサーシャはうわごとを話していた。

「シェール!なれたわ。やっとなることができたのハイエルフに。これで・・・・むにゃむにゃ・・・」


サーシャの寝ている上に精霊の赤ちゃんが飛び回っている。だんだん精霊が消えかかっているように見えると、オーマが、サラに小型の霊魂保蔵サーバーを用意させた。


「近くに精霊神の力がないから、このままでは消えていくな。このハイエルフの力でもあれば、何かにアドせるのに・・・我の力では消滅するか、成長しすぎてしまうからな~そうだサラ!小型の簡易霊魂保存装置を持ってきてくれ!この精霊の子等を生かそうぞ!」


慌ててサラは装置を持ってきて精霊の子たちを確保するのであった。

「オーマおじ様。よかったですね。でも、この精霊の子達は何の精霊なの?火・水・・・教えて?」


オーマはホットしたように答えた。

「精霊の子を火に宿せば火の精霊になるし、水に宿せば水の精霊になるぞ・・・でも、勝手にやってはいかんぞ。何せ、森の妖精と唄われたエルフが精霊神の力より得られた精霊じゃぞ。自然の理をエルフ巫女が感じて決めるものなんじゃぞ。」


サラはわかったふりをして答えるのであった。

「そうよね。森に力を与えるための精霊ですもの!そんなことわかってますわ。」


オーマはそれより、フィルの心象世界について、サラに教える必要があったことを思いだした。

「もうじき、フィルも目が覚めるであろう。その前にサラはこのフィルが転生者だってしているか?」


サラはいきなり話題が変わったことと、オーマの少し怖い顔をみて動揺した。

「どうしたの突然!オーマおじ様!なんだか少し怖いわ。」

「この男は別次元の魔王を倒した勇者とは聞いていたが、その勇者にある前は地球人だぞ!転生前の記憶より前の転生の記憶まであった。それに、この男、もしかしたら、この呪いを受けなければ、輪廻転生せずに解脱できたかもしれん。」


サラは何が何だかわからなそうにオーマに聞き直した。

「輪廻転生しないで解脱って?何?生まれ変わらなくて済んだの?」


オーマは目を閉じ祈り始めた。

「人間としてではなく、別次元の存在になれたかもしれないのだよ。でも、我が入った時には、堕天しそうなぐらいに狂人になる寸前だったぞ。もし、地球連合国家の外交官でなかったら、悪魔に魂を売っていたかもしれん。」


「堕天使になってたら、フィルは地球を売ってたかもしれないわ。」


「大丈夫だよ。サラ。堕天使になりそうな場所は浄化してきたからね。それより、堕天使悪魔を見つけたんだ!」


「本当にいるの堕天使悪魔!!」


オーマは腹を決めたようにサラはなすのであった。

「サラ。当分この男の中に我の分身を宿すことに決めたぞ。そして、もう一つお守りとして、ナイフに我が魂を宿して持たせることにした。」


「オーマおじ様。何いってるの?フィルと一緒に旅立つの?」


「安心して、我はどこにもいかんぞ。ただ、我の分身をこの男に持たせるだけじゃよ。保険だよ。サラ。}


サラは泣きそうな眼になっていた。


「びっくりするじゃないオーマおじ様。でも堕天使悪魔ってフィルに呪いをかけた奥さんでしょ?」

「違うんじゃ!ちょっと訳アリな奴だがな!そーだ!サラ。別の話をしてやろう。」


湿っぽい話になったので、オーマは話を変えるのであった。

「サラ。どうやって、この複雑な呪いをどうやって解いたかをおしえよう。」


サラは涙をさって、拭きながら頷いた。

「呪われた心を強引に壊したんじゃないの!」


「そうじゃな!魔王?精霊神?以上もしくは魔精霊クラスであれば壊せて、呪いを解くことができるが、心を壊しかねないができないことはないな!でも、強引に我の転生天使の力を使うと、逆に浄化しすぎてしまうんじゃ。だから、今回はサラが作ったアバターBODYがあったから、うまく呪いを解くことができたんじゃぞ。」


少し笑った声でサラは答えた。

「ありがとう。やさしい天使がいたからだよ。もー。」


オーマはサラの笑った顔で、少し疲れていた天使の力が回復してきたことが実感としてわかった。そして、この呪いを解呪した者のほとんどが、堕天使悪魔になった可能性があると確信するのであった。


しばらく、オーマとサラが話していると、フィルが目が覚めた。

「長い夢から覚めたみたいだ。」


オーマとサラが声をかけた。

「目が覚めたか。呪いは解けたぞ。よかったな。」

「まるで、仏さまのような静かな寝顔だったよ。フィル。でも、あんたの横のサーシャは寝言がうるさいのよ。おかげですぐ目が覚めたみたいね。」


すくっと、ベットから起きると、片膝を立てて、礼儀正しく、お辞儀をした。ゆっくりと、王者の風格を漂わしながらサーシャを気遣いは始めるフィルだった。


フィルはサーシャのうわ言を聞いてうなずいた。

「サーシャには妹がいるんです。シェールていうエルフの巫女ですが、そっくりですね!」


サラは笑いを堪えながらフィルに話した。

「実はサーシャに精霊神ララが乗り移ったんだけど、背も縮んだんだのよね。そして妹にそっくりになったなんて!・・・」


オーマは少し首を傾げた。

「もしかして、妹もハイエルフなのか?」


フィルは首を振った。

「妹はおしゃれさんの普通のエルフの巫女です。ハイエルフにあこがれて髪の毛を伸ばし髪型も変えてるって聞いたことがあります。姉の方はお姫さまのお付きですから清楚なエルフと聞いていましたが、姿かっこが変わったところを見ると、さっきハイエルフになったなんて信じらえない。」



そういっている、フィルが勇者フィリップ王子の風格のような立ち振る舞いをしているのを見て、オーマもサラも、心が変わると姿・形まで変わるなんて驚くのであった。心和んだところに精霊神ララが鼻歌交じりに戻ってきたのであった。

ぼちぼち更新します。

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