愛する者
メアリー姫の夫は勇者フィリップ王子
エルフに乗り移った精霊神ソフィアとイースはフィクサーニック達に連れられて、研究所を後にしたため、残った精霊神ララはオーマとサラに時空のハザマの技術を話を聞き始めた。ちょうどそこに、父親の件でバタバタと深夜の研究所の中を行ったり来たりしているオリビアがいた。
サラはララに精霊神について疑問を投げかけた。
「ララさんもエルフ以外にも人間とかにも乗り移ることができるの?」
ララは不都合そうな嫌な顔をして答えた。
「できるけど・・・魂が穢れるので・・・・できれば乗り移りたくないんです・・・」
オーマは廊下を指さしサラの肩に手を置いた。廊下を見たサラは思わず噴き出した。
「ショウ、あんたみたいなロリコンストーカーがいるから人間のイメージが悪くなるのよ!ここは転生天使のオーマおじ様がいるから、ゼロの手伝いでも行ってくれ。お願いだから、今すぐここから立ち去ってくれ。」
ショウは恨めしそうにサラをにらみつけた。
そんなことを気にしないでオリビアにサラが声をかけた。
「オリビアも頼みなさい。そこの幼女の敵に!今すぐあんたのお父さんの手伝いに行きたいそうよ。犯罪本部にも連絡してあげてちょうだい。」
オリビアはショウの背中をパッシとたたき、首根っこを押さえて連れて行ってしまった。
オーマはやれやれという顔で精霊神ララを見た。
「人間は神の御姿を自ら似せて御作りになられた存在なんだぞ。ララ。だからこそ、尊い存在なんじゃ。よくも悪くも、神に近い存在と思えば慈しみも湧くではないかね。」
精霊神ララは大きくうなずいた。
「神は時に畏怖に値すべき絶対的な力で奇跡を起こします。さすれば、感情という神秘的な御心も神から分け与えられし物。欲望も世界を変える神の力かもしれませんね。オーマ様。」
光り輝く二人の会話に嫉妬をやくサラがいた。
「すいませーん。いいですか。人間にも精霊神は入れるってことで!でも。魂が穢れるって、さっきの汚物みたいな奴に入るとですよね。私みたいな心の優しくて美しい人間に入れば問題ないですよね。」
ララは横に首を振りながらサラに近づいた。
「違うのよサラさん。穢れるというか、魂が変化するといったほうが適切かもしれません。なんなら、私が今入ってるエルフの娘から出てみましょうか。その代り、あまり、精霊神のままではいられないのですぐに戻らせてもらいますけど・・・」
サラは不思議そうな顔をしながら少し待ってってといって部屋を出た。そしてアバターBODYを持ってきてこれに入ればいいとララにいった。
今度はララが不思議そうな顔をしたのでサラがオーマの顔をチラッとみた。
オーマはあーあという顔で話しはじめた。
「ララこれは、魂だけを移せるスーツなんだよ。転生天使の我の魂さえも扱える優れモノなんじゃぞ。試しに装着してみればわかるぞ。」
オーマに促されるようにララはエルフの体からスーと出ていき、アバターBODYの上空を軽く旋回しようとしたときに、スーツの中に吸い込めまれるように入っていった。
エルフの体の方は軽く覚醒し始めたように目を開きはじめ周りを見回した。
体の変化は精霊神が入ったようなことは起こらないでいた。不思議そうに自らの手や足を見て同様姿が印象的であった。
アバターBODYに入ったララはサラとエルフに話し始めた。
「エルフの娘よ。我の器としての役割に感謝するぞ。少し、若返ったかもしれんが許してくれ、そのかわり、精霊の加護がましたはずじゃぞ。」
エルフだからこそアバターBODYを見つめて精霊神の存在を感じたことにより、その場でひれ伏した。
「ああ、精霊神様。ありがとうございます。エルフの民にとってあなたとの結びつきを頂けるなんて光栄でございます。いつでもどこでも、何なりとこの体をお使いくださいませ。」
ララは頭に片手を添えて呪文を唱えは始めた。
「これで大丈夫。お前の患っている、肺の病気は完治したぞ。最近のエルフは森で過ごさないのか?」
エルフはひれ伏しながら涙を流しながら答えた。
「この御恩感謝します。私はエルフ王国の元老の娘サーシャといいます。今、エルフの巫女の修行をしております。しかし、怪しい商人から悪質なお香を買ってしまい、肺が優れないようになってしまったのです。」
ララはちなみに誰から巫女の修行を受けてると聞いたところ、エルフ第一王女から指導を受けていた聞くのであった。
サーシャはララに向かってニコニコしながら話している。
「エルフ第一姫のメアリー様です。約100年前には異世界で勇者とともに前代魔王を瀕死の様態までおいやったお方です。王子だった勇者様は王様になり、ご一緒したメアリー様は勇者様とご結婚されました。そして、今は異世界のパル王国の皇后として、異世界の国で尽力を傾けております。そんな、美しく気丈でお優しくて、お強い、エルフなら誰しもあこがれるメアリー様から巫女のご指導していただいてるんです。」
オーマは思い出したかのように話に加わった。
「百年前のエルフの娘なら、覚えてるぞ、なかなかの強さだったが、魔法に頼りすぎで、我の敵ではなかったがな。今はハイエルフとなって、ギルドマスターもやっているぞ。旦那の勇者もダンジョンハンターとして、結構優秀だったから、ダンジョンコアもいくつかやられたわい。あやつは王子のくせに魔物使いだったから手をやいたな~。」
精霊神ララは血の気が引いたように後ずさりし始めた。
「軽く流して聞いてたけど・・・しんじたくなーい!オーマ様は本当に魔王だったの!転生天使になったって・・・まさか・・・違いますよね。違うって言ってください!!!あーあーあ!聞こえない!!!」
発狂し始めララを取り押さえながらサラがアバターBODYの耳元で叫んだ。
「異世界で魔王をやっていたのよ。オーマおじ様は!!!当然、今回のあんたら精霊神の攻撃を収めたのもオーマおじ様よ!。あんたのお姉さんは将軍だっけ。確か一番最初におじ様に取り押さえられたと報告書にあったわよ。」
ララはぐずりながら現実に戻ろうとしているのであろう。わけのわからないことを発しっていた。それでも現実を受け止めたように話しを始めた。
「我ら精霊神は異世界の秩序を保つために、少しだけ力を貸すことがあるんです。それは、異世界の世は乱れ戦や争いが絶えず、魔物が横行し、秩序はなくなり、魔王が台頭しはじめると、男は駆り出され、老人や女子供が蹂躙される世の中になってしまったので、異世界より転生者を迎え始めるまでになったのです。ですから、我ら精霊神も力を貸すべく、転生者に我らの技術や力を少しばかり与えることで、平和を導いてほしかったのです。確か、勇者になった王子もこの地球で不慮の事故にあって異世界に転生して、王子として生まれ変わった者です。そのとき、魔物使いの能力を与えたのは私の父です。よく、自慢していましたから間違いないです。でも、魔物使いの能力があっても、エルフと人間では寿命が違いすぎで、先に王様になられたが死んでしまい。ハイエルフの巫女の力で地球に転生したはず・・・確か・・・名はフィルといったかな?」
サラ少し気になったように聞き直した。
「まさか・・・・でも、魔物にかかわらず、異世界の住人に好かれるフィルといえばよく知っているような・・・でも、あのフィル・・・・だったりして??ちょこっと、席外すわね。いろいろなところに連絡してみるから・・・」
サラは夜中だろうが関係なくあたりかまわず関係機関に連絡し始めた。裏づけをとれた時には本人にも連絡をつけてしまった。
「ハア、はあ、はぁ。ふー本人よ!宇宙・異世界人外交・渉外担当官のフィル!間違いないわ!」
オーマは呆けたようにサラに「サラはそんなにゴシップ好きなのか?」
サラは少し鼻高々になっている。
「あのゲテモノ好きで男色家のフィルがまさか、勇者だったなんて、世界は不思議にあふれてるわね。オーマおじ様も気を付けてくださいね。」
サーシャは口を開いたままになっている。ふと、我に返ってララに尋ねた。
「あの偉大な勇者フィリップ王が転生して、今、この地球にいるんですか。しかし、下賤者扱いのようなことをサラさん、言わないでください。もし、メアリー姫が聞いたら、さぞ喜ばれるでしょう。」
ララはサーシャがわかってないのかと言わんばかりに、たしなめるのであった。
「だから、メアリーがエルフの巫女の力で地球に転生するようにしたんだぞ。だから、密かに、エルフ達が地球で守っていたのではないか。知らんのか?」
ララは何もそのような事情があったなんて知らなかった。同じようにサラも驚いた。
「だから、あやつは、異形の者たちに知り合いが多かったのか・・・・」
ララはすかさず確信に触れるようにいった。
「もしかしたら、フィルが生きているこの時代に、魔王だった転生天使オーマがこの地球にいるのを、よく思っていないのはメアリーだけかもしれんぞ。」
サラは少し怒ったように言い返すのであった。
「なによ。ハイエルフの巫女皇后が地球に嫌がらせするために精霊神軍団をよこしたとでもいうの!」
ララは首を横に振りながら言った。
「地球に嫌がらせというか、ハイエルフの巫女がソウルシフターと繋がっているかもしれないことのほうが重要なのよ。メアリーはフィルにはもう会わないはずだからね。あったら、呪いを受けてしまうからね。」
サーシャは穴から這い出るかのように顔を突き出した。
「転生したフィリップ王子に会うとどうなるんですか?」
ララはサーシャの肩を抑えながら答えた。
「メアリーはなんともならないが、人間のフィルは間違いなく呪われながら死ぬな!それだけ、強力な強制的に転生の呪術を施した。」
サラは不思議そうな顔で聞き返すのであった。
「強制的な転生ってすごいの?」
サーシャは手を広げながらいった。
「前世で精霊神から引き継いだスキルや能力そのものを失わず、勇者のまま、転生させたのよ。だけで、会うことができないかわいそうなメアリー。」
ララは悲劇のヒロインに浸ってるサーシャのオデコを指で軽く押した。
「もしかしたら、フィルはメアリーに会っても呪われず死なないかもしれないよ。サーシャ。」
「どういう事ですか??精霊神ララ様」
サーシャは乙女のようにキラキラ目を潤ませた。
ララはサラとオーマを指さし語り始めた。
「この地球のアバターBODYの技術と我ら精霊神を確保した力に精霊神がもつスキル技術があれば、死ぬことはまずないぞ。」
ララは簡単に説明した。
1.フィルの魂だけをアバターBODYに移す。
2.フィルのスキルともいえる能力を精霊神が持つ技術で、呪われた魂と勇者の魂を分ける。
3.呪われた魂を転生天使の力で癒し、強力な呪いを解除する。
4.癒された魂と勇者の魂を融合させて本体に戻す。
そういうとララはサーシャの頭を撫でた。
「もしかしたら、このような技術を持っていないメアリー姫はフィルのために、ソウルシフターの力を借りようとしたのかも知れないな・・・・サーシャの肺の病もソウルシフターとエルフの巫女の呪詛の実験台になってたかもしれんぞ。」
「そんなことないですよ。あのお優しいメアリー様に限ってそんなことはないです。あるとしたら、ソウルシフターとやらに操られてるんですよ。」
オーマは難しそうな顔でサラにいった。
「サラ、フィルをこちらに呼んだほうがいいぞ。もしかしたら、メアリーの魂がソウルシフターによって洗脳されたか、穢されてるかもしれんぞ。精霊神の軍団の進行といい、もしかして、ハイエルフの巫女の力を利用して魔精霊を復活させるかもしれんぞ?」
サラはガッツポーズをしながらオーマに答えた。
「さっき言い忘れたけど、フィルに連絡したら、こっちに来るって言ってたの。エッヘン。」
オーマは軽くチョップをサラにした。
ゴシップ好きのサラに言いふらされたくないフィルが、深夜だろうが朝方だろうが関係なく来るのは当然である。
そのとき、部屋に突然フィルが入ってきた。
「うをっふぉん。サラ。深夜、関係者各位に俺の情報を聞きまわるなんて悪い子だぞ。一番最初に俺のところに連絡してこい。この馬鹿者が!それに、精霊神様その節はお世話になりました。」
あまりにもタイミングよく出てきたフィルに一堂は、フィルが盗み聞きしていたなとわかった。
フィルは氷ついた空気を払拭するように土下座した。
「すいません。聞いていました。できれば早く呪いを解いてください。お願いします。メアリーに会いたいんです。」
フィルはオーマの顔を見て懇願した。
「私は今までメアリー以外の女性を愛することができず。彼女を忘れるように、男に走ったこともありました。しかし、地球連合国家に拾われるまでそんな怠惰ら人生で満足してましたけど、今、外交官の端くれとなった今では、メアリーに会える可能性を感じてました。この呪いさえ解ければ、すぐメアリーを迎えに行きたいです。どうか、このひ弱な人間に少しだけお力をおわけください。」
オーマは体中が光だし、アバターBODYをフィルに着るように伝えた。サラも精霊神ララも準備に取り掛かった。そして、サーシャは祈りを続けるのであった。
ぼちぼち更新します。




