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ピンクドラゴン

娘大好きな親父っているよね!

 独立した仮想空間サーバにアクセスする方法を模索していた矢先、慌てて一人の研究員がドアを開けた。

「父が仮想空間サーバにダイブしたと聞いたもので・・・ハァハァハァ」


「ゼロってあなたのお父さんだっけ、オリビア」

「また、事件で無理して、バターBODYから緊急離脱したみたいなんです。すぐ、別のアバターを用意します。ご迷惑かけます。サラ所長。」


ゼロの娘のオリビアは深々と頭を下げた。

「ごめん、オリビア・・・ちょっとまずいことになって、当分、ゼロは仮想空間から出れないみたいなの。」

「でも、無事なんですね。良かった。トラブッてる事情は分かりますからしょうがないです。」

「でも・・・この独立させたサーバデータの中にはゼロともう一人の関係者しかいないから、何とかするよ。」

「よかった。サラ所長。私にも何かお手伝いできることあります。」


サラはオリビアの顔を見て、新しいアイデアを思いついた。それはゼロの魂のサーバデータを別のコンピュータにわけようと考えたついたことだ。


「オリビア、アンドロイドを一体もってきてくれる。人工知能を入れてないアンドロイドよ。地下4階倉庫から持ってきて。」


「何に使うんですか?」


「アバターBODYに魂を戻してもいいけど、アンドロイドに人工知能の代わりに、ゼロのデータを入れれば、もし、万が一コンピュータウイルスの影響が出ても、アンドロイドなら外部からアクセスしたりすれば何とかできるし、オリビアが監視すれば、異常があるかわかるでしょ。」


「わかりますけど、コンピュータウイルスにサーバが感染しているならばアンドロイドは最悪な可能性になるんじゃないですか?」


「もしトラブルがあって、アバターBODYの場合はまた緊急脱出することになるから、また、異常を抱えた状態で、エマージェンシーサーバに戻ったら、そこに回避している魂もまた汚染されちゃうリスクがあるのよ。アンドロイドなら、もし、破壊する事態になっても、サーバデータのバックアップだから魂のリスクはないのよ。」


「アンドロイドに魂を入れるんじゃないんですね。」


「難しく考えるな、仮想空間から、アンドロイドにダイブさせるようなものだよ。」


「現実世界からアバターBODYにダイブさせるように、仮想空間からダイブさせてアンドロイドにってことは、仮想空間から現実世界の保管保存している体にそのうち戻れるんですね。」


「異常がない場合はな、でも、もし異常が見つかった状態で、保存保管している体に戻ったら異変が来るだろうが、もし戻るときは、アバターBODYにダイブした後にすれば問題なかろう。」


「そうですね。サラ所長。できれば、アバターBODYに戻すときは、動物アバターBODYにしてもらえませんか。毎度毎度、危険をかえりみずにエマージェンシーサーバに離脱してくると、私の方が寿命が減らされますから・・・なんとかなりませんか。」


「オリビアなんなら、動物のアンドロイドに入れてみるか?」

「それは、いい薬になりますね。犬にします?猫にします?」


「はしゃぐなオリビア。なんなら手も足もない。蛇にしようか。」

「サラ所長もはしゃいでるじゃないですか。でも蛇はいいです、やっぱりミニ熊にしましょうよ。」


「ペット感覚になっていないか。それでは、九官鳥みたいな鳥はどうかな?手の代わりに翼があるぞ。」

「だったら、ミニドラゴンにしてください。」


「手があってもいいか。ミニドラゴンタイプのアンドロイドならちょうど試作品があるな。」

「あるんですか?」


「ちょっと最近ミニドラゴンブームがあってなミニドラゴンの魂データを入れてみようと考えてたから・・」


「あー例の。かわいいミニドラゴン達のアバターBODY開発してるって聞いてますよ。アンドロイドも作っていたんですね。」


「リスクは少ないほうがいいに決まってるからな。」


早速、オリビアは地下4階の倉庫の隣の部屋のアンドロイド試作機開発ルームに向かった。開発ルームにはいくつものミニドラゴンのアンドロイドがあった。その中で、一番かわいらしい、ハートのリボンの髪飾りをしたピンクのミニドラゴンを選んだ。台車にのせ、サラ所長の部屋に行き、選んだミニドラゴンを見せた。


「オリビア・・・お前ってやつは・・・ことごとく私の好みと同じだな!」

「なんのことですか?」

「とぼけるな、ユージのことは知ってるぞ!」

「え!!いつから知ってました。」

「ユージはホントにオリビアのことが好きなんだとさ。わざわざ、報告に来て、見守ってくれって言ってきたんだよ。父のゼロといいユージといい、あいされてるよね。オリビアは。」


「そんなことはありませんわ。みんな私をダメ人間に見てるんですよ。ほんとに過保護すぎます。でも、サラ所長もユージが気に入ってたのはしってましたよ。」


「どうして、ユージを気に入ってるなんて言うのよ。オリビア!」


「だって・・・オーマ様のアバターBODYはユージに似ているじゃありませんか。」

「たまたまですよ。私に色目の一つもかけないような男なんて!でも、私はオーマ様一筋だから。うふふ。」


「のろけ話は後で、ゆっくり聞きますから父を何としましょう。サラ所長。」


サラとオリビアはサーバルームに向かう途中、オーマとショウにすれ違った。なにやら慌てているようだった。ショウはサラに声をかけながら研究所から出ていった。また、オーマはララのいる研究室にいった。サラ達は、サーバルームにつくとコンソールを持ち出し、ミニドラゴンタイプのアンドロイドとサーバーをつなぐ準備をした。

 

「オリビア、隣のモニタールームでミニドラゴンを設置して配線してみて。わからなかったら、こっちの準備が終えたら行くからね。」


「大丈夫ですよ。このくらい。でも、気になるのは、サーバーの中にいるもう一人の魂はいいんですか。」


サラはコンソールとエマージェンシー仮想空間の様子をモニターで観察すると、何やらゼロのアバターBODYを破壊した本人で、ゼロにボコボコにされていた。どうやら、ユージが犯人の魂を回収したらしい。サラは仮想空間な内にコンソールを使って話を始めた。


「ゼロ、またあんた来たのね。オリビアが心配してるよ。」

「早く出してくれ、ちょっとまずい状況なんだ。」


「何がまずいのよ。今のあんたの方がまずいじゃないんの。」

「そうかもしれないが、こいつを捕まえた街で大量殺人がおきるんだよ。」

「こんな夜遅く、大量殺人がおきるなんてね・・・月夜じゃあるまいし。」


「だから、今日は月夜だよ。満月で明るい夜だから!」

「人狼でも暴れるの。この時代に?」

「それが、あばれるんだよ。」

「どういうこと?」


ゼロは説明を始めた。ある人狼のグループが吸血鬼に狙われていたというガセ情報が流れてたんだが、本当の情報と勘違い出て、別の人狼のグループに助けを求めたんだが、もっと大きいグループが横から入って助けた人狼のグループを吸収してしまった。ここまでは、よくある話なんだが、本来は別の人狼のグループと合併する予定だったのに、大きなグループにかっさわれたから、話がややこしくなってしまった。」


「何それ、腹いせにか、面子を保つために、吸血鬼を襲おうとしてるの?」

「そうなんだよ。力を見せつけたいんだよ。」


「で、今日、人狼グループが大量虐殺するの?」

「見せしめに、吸血鬼がオーナーのクラブを襲うんだとよ。資金調達を兼ねて、異世界窓口銀行を襲ったのは、人狼グループに雇われた人間さ。こいつの話じゃ、武器とアイテムも今夜、調達するんだとよ。」


「だから、あわてて、ショウが出ていったのね。オーマおじ様は非常時に備えて、別のエマージェンシー仮想空間を作ってるのかしら。事情はわかったけど、ゼロはどうしようかな?」


「アバターBODYを用意してくれ。早く!サラ。オリビア用意してあるんだろ。」

「今、トラブっていてアバターBODYじゃまずいのよ。ちょっとしたアンドロイドでいいかしら?」

「すぐに現場にいけるならなんでもいいよ。サラ。」


「約束して、誰一人、殺しちゃだめよ。できれば、悪いことしようとしてる犯人の魂を確保して。武器は用意するは。」


「いいよ。捕まえてやるよ。なんなら実験にでも使ってくれ。」

「そのつもりよ。」


サラが悪い顔をして不敵に笑っている。

「アンドロイドの操作というか、あーめんどくさい!そこの仮想空間からダイブして。じゃあ、あと10分まってよ。よろしく!」


サラはボコボコになった仮想空間にいる犯人の魂を別のサーバに転送させ、ゼロをアンドロイドにデータ召喚させる準備をした。滞りなく、オリビアも準備ができたことを伝え、確認のためにサラも確認した。


「ゼロ準備ができたわよ。仮想空間で夢を見ながらアンドロイドを動かすようなものだからね。いい!いくわよ!」


仮想空間には卵のようなカプセルに包まれたゼロだけが残された。次の瞬間モニタールームからおばれるような音がした。


「なんだこの配線は!じゃまだ!こうしてやる。・・・アレ・・・なんじゃこりゃ~!!!!」


「お父さん。かわいい・・・上手く動かせる!」

「ゼロ。どうじゃ。最新式の新型アンドロイドじゃ。気に入ってくれたか。」


「ふざけんな!人間型のアンドロイドにしろよ!捜査も操作もできないぞ!なじまないんだよ!」

「最新式だからな~」

「すっとぼけるな!サラ!うれしそうに見るんじゃない。オリビア!でも、似合うかな?」


「お父さんだーいだいだーい好き。」

「オリビアそんなにかっこいいか。おっホン。サラこれで行くぞ。後は何とでもなる!やさしいなオリビア、給料出たらお前にはブランドのバックを買ってやるからな。いってくるぞ。」


「まて、慌てるなゼロ、武器は2つ用意した。まず、こっちは肉体から魂を捕まえる武器。1体1体に攻撃しないといけないぞ。できるだけ目のあたりを狙え。頭でもいいぞ。そして、もう一つは、1ブロックあたりの近くにいる魂すべてを回収できるアイテムじゃ。もし、敵が死ぬようなことがあればこのアイテムを使えばOK。わかったか。」


「わかったよ。もし、味方が危なくなったら、味方にも使うよ。そん時は、サーバの中にもう一つ緊急避難を作ってくれよ。ボコボコにされるからな。」


「そんなやわな奴はいないよ。まー考えておくわ。いってらっしゃい。ゼロ」


ゼロは可愛いハートのリボンをなびかせて飛んでいった。

「ピンクドラゴンって、サイコー!!」


研究所から飛び去っていったゼロを見ながらサラとオリビアはつぶやいていた。

「言い忘れた!火も吹けるって!いいよね。オリビア。」

「もう少し、なでなでしたかった。プゥー。」

「そうだ、オリビア今から、私の仕事も手伝いなさい。もしかしたら、ゼロもくるかもしれないからね。」

「縁起が良くないです。サラ所長。でも、ユージも心配だし帰ってすることもないからな・・・いいですよ。」

「あーオリビアったら。今度は私ののろけ話を聞いてもらうんだからね。」


そんな話をしながら、モニタールームとエマージェンシーサーバルームを片付け終えると、2人はオーマとララのいる部屋に向かった。


2人いる部屋に入ると、オーマとララが大きな声で白熱した議論をしていた。


「いい、私は魂を扱わせたら世界一なんだから!転生天使だって出来ないことあるでしょ。」

「ララ、あくまでも、仮想空間での魂の取り扱いだからな。」

・・・・・

・・・・・


なにやら、2人は仮想空間での魂の取り扱いについて議論していた。サラ達は冷静を促すため、お茶をしようと提案した。オリビアは4人分のコーヒーを持ってきた。あたりにコーヒーの香ばしい華やかな香りに包まれた。サラは内緒にしていた、大量のチョコレートとビスケットを出した。ララは不思議そうにコーヒーを一口飲み。チョコレートもかじった。


「なんじゃ~。この美味なる飲み物に、甘美な食べ物は~。」


「知らないの?キャラメルマキアート。そして、クランキーチョコだよ。良かったら、いろんなチョコレートにクッキーもあるから食べてみて。」


「いいのか、いっぱい食べても。」

「遠慮しなくてもいいよ。足りないようなら、売店で買ってくるから。」


ララとの距離を一気に縮めたサラは、口にクッキーをほお張っているララに聞いた。

「取り合えず、仮想空間からリスクなく出す方法が見つかりそうなの。相談に乗ってくれるかな。」

「相談って、水臭いこと言わないでいいわよ。話してみて。」


「仮想空間内から仮の魂を出す方法があるのよ。それも、現実世界で魂が逃げるリスクがない方法が。」

「どうするのよ、まさか別の異次元に解放しようとか思ってる。ソウルシフターにも逃げられるわよ。」


「違うわよ。ソウルシフターを見つけられればいいのよね。見つけて捕まえて魔法も超能力もつけなければいいんでしょ。」

「そうだけど。できるの?」


「簡単に説明するわよ。仮想空間に入るにはこの空間に本体を置かなければならないの。だけど、本体のない、精霊やソウルシフターや幽霊なんかは直接仮想空間に入れるの。だから、その逆をしようと思ってるの。つまり、魂だけは仮想空間において、意識だけを機械に入れるの。」


「そんなことできるの~?」

「今やってきたばかりなんだけどね。そうよねオリビア。」

「それって、お父さんのこと?実験だったんだ。」

「当たり前でしょ。あんな可愛い実験、やらないわけないでしょ。オリビア。」

「可愛すぎます。思い出しただけでも・・・えへへへ。」


「とにかく、仮想空間には魂本体があるのだから、意識さえ制御できるアンドロイドであれば、現実世界から制御もできるし、仮想空間内の魂は眠ったようになるから、ソウルシフター亜種を見つければいかようにも始末できるよ。」


「意識がない、眠ったような魂になるならば、それだけを現実世界に持って来れば、魂のスペシャリストである私ならば、魂の重合結合反応状態からもとに戻せるかも。でも、戻した後、上手く意識が戻るか・・・」


「それなら、実験サンプルがもうそろそろ来るから大丈夫かも。オーマおじ様、エマージェンシー仮想空間を非常用サーバー内にもう一つ作るのを手伝ってくれます。」


「サラはすごいな。解決させれるのか?」

「違いますわ。応急処置にすぎないの。後は、ララさんの腕を見こんでますのよ。」


「まかせしてください。なんとかしてみせますわ。」


ようやく、今回の危機を対応することができるとサラとオーマは思った。そして、ララは今まで時空のハザマにはない地球のテクノロジーに胸を躍らせていた。

ぼちぼち更新します。

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