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選ばれた異端  作者: 湯琉里羅
第1章 余命と病気
25/31

孤独

努と最後の別れを告げて、二日が経った。

あれから、何人か一緒に文字の方のチャットでプレイしてみたが、俺にミスの責任をなすりつけてきたり、やたら自分うまいアピールしてきたり、なかなかいい奴に会えず、今日も適当に募集をかける。


もし、奏や結斗と一緒にプレイできたら、どれだけ良かっただろう...。

突如浮かんできた親友達の顔を慌てて振り払い、画面に向き合う。


なかなか人が入ってこない上に、来たとしても変な奴ばかりなのだから、もう嫌になってしまう。

今回のイベントクエストはデュオが必須だから、ひとりでやるわけにもいかない。

どうしたものか...。


「よう、そういや前から気になってたんだが、それ何のゲームなんだ?」

このタイミングで宮原さんが入ってきた。

なんだか最近、急に馴れ馴れしくなった気がする。

「...。」


「お、懐かしい画面だ。令和の時代でもやってるもんなんだな〜」

...懐かしい?昔やってたってことなのだろうか。

そういえばこのゲーム、世代はだいぶ前だけど、再ブームしてるんだっけ。

「なんだか浮かない顔してるじゃねえか。どうした?」

別に話すことでもない、そう思っていたはずなのに、なんだかひとりで仲間を探しているのもバカバカしくなってきた。

「ただ、いつも一緒にやってた友達ができなくなって、暇してただけ。」

「ほうほう、今回のイベクエはデュオが必須なんだな。」

「まあね...って、何勝手に覗き込んでるんだよ!」

思わず心の声が盛大に出てしまう。


「もう素直じゃないなあ。一緒にやってほしいんだろ?」

「別にそういうわけじゃないけど?そもそも宮原さん上手いのかよ。」

「十数年やってないけど、現役のときはプラチナいってたかな?くらい笑」

プラチナ!?普通に上手くね...?

「で、でも、十数年前ってことは鈍ってるだろ。俺のほうが上手いに決まってる。」

「お?じゃあ試してみればいいじゃんか。」

気づけば、いつのまにか、ゲーム機を持った彼がいる。

...なんか、やる気になってきた。

「フレコ教えて。」

「えーっと、*%&$?237」

画面に出てきたランクイン履歴には、プラチナの経歴や大会の出場記録が...って全国大会!?

あまりの強敵に焦ったが、横でボタンをいじって「あれ?」と首を傾げている様子を見たら、勝てる気がしてきた。

「...勝つ。」

無意識に声に出ていたようで「いいやる気だ。」と口答えしてきたので、「早くキャラ選んでよね。」と言っておいた。


そして、試合開始。


三本勝負のうち、一回はまだ慣れていない様子だったが、二戦目、超高難易度技をコンボで繰り出されて、その後三戦目も圧勝された。


言葉が出ない。強すぎる...。


「まだまだだったな。」

きいいいい!ムカつく!

「次は絶対勝つし!!」

「そろそろ診察だから。特訓しとくといいぞー」

と言い残し、部屋を去っていった。


...次は絶対勝つ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

フレンドコードは適当です笑 縮まる二人の距離...。

感想・リアクション・アドバイス等々お待ちしています。

よければ、ブクマ登録よろしくお願いします。

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