2/6
第1話-B
「もう終わりなのだろうか」
彼はそう言った。
「終わり」という言葉に胸を締め付けられる。
きっと彼は、私に聞いたのではなく、自問だったのではないかと感じるけれど、律儀にも本心を話してしまう。
「残念だけど、私は1度無理だと思ったら、もう続かないの」
「終わり」という言葉を、敢えて避けた。
私は彼のことが好きだけれど、それはきっと愛ではない。友情に近い。それを自分が知ってしまったら愛には昇華しない。
彼は頷いた。別れの肯定だ。
別れの緊張した気持ちが解けていくのが自分でも分かる。
「「じゃあね。」またね」
言い始めるタイミングは同じだったのに、いい終わったのは私が先だった。




