第三話 「おじいちゃんと内緒の話、再び」
ご覧いただきありがとうございます。
本作は
「中華風後宮ファンタジー」
「年上攻め×主人公受け」
を詰め込んだBL作品です。
シリアスになりすぎず、基本はコメディ寄りで進みます。
どうぞ肩の力を抜いてお楽しみください。
玄曜の「正妃になれ」発言から、数日後。
以前訪れた後宮内の曹家から、また呼び出しがかかった。
「龍霊雨器のトラブルって聞いてたのに……」
結局、何事もなく菓子を振る舞われて終わってしまった。
一体、なんだったんだろう?
屋敷の庭を歩いていると――
「あれっ!」
以前話をしたおじいちゃんが、亭(東屋)にいた。
こちらを見つけると、にこにこと笑いながら手招きしている。
「おじいちゃん!」
「やあ、星鈴。こんにちは」
「お孫さんには会えました?」
「ああ、会えたよ」
景昌は、穏やかに微笑み、星鈴に座るよう促した。
「どうでした!? 話せました!?」
「挨拶くらいはな」
身を乗り出して聞く星鈴の様子に、景昌は
思わず頬を緩めた。
「すっかり大きくなっていた。
本当に……亡くなった息子そっくりだった」
その視線は、どこか遠く――懐かしい場所を見ているようだった。
「やはり……跡を継いでほしいな」
ぽつりと零された言葉に、
星鈴は少し考えてから言った。
「事情があるかもしれないけど……
お孫さんと、ちゃんと話してみたらどうですか?」
「そうだな……。だが、こればかりは天命に
よるものだからな」
「天命……」
また、その言葉だ。
星鈴は、手にきゅっと力を入れる。
「本人や私が反対したところで、天命は覆せん。
そういう理なんだよ」
「もし……天命を覆せたら……。
お孫さんは、自分で未来を選ぶことができる?」
その言葉に、景昌はわずかに目を見開いた。
「……星鈴。天命を決めるのは、龍の神だ」
「覆せるのは神だけ。
人には、どうしようもない」
それ以上、この話題は続かなかった。
取り留めのない話を少しして、星鈴は屋敷を後にした。
星鈴が去った庭先で、景昌は一人佇む。
強い風が吹き、庭の木々がざわめいていた。
「……危険だな」
「やはり……引き離すしかないか」
※作者より
お読みいただき、ありがとうございました。
龍霊雨器と流星、そして玄曜の物語は、まだ続きます。
龍霊雨器は【火・木・土 20時半頃】更新です。
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