第97話「止められない電話」
翌日、生徒会室に優芽の姿はなかった。
夕陽の姿もない。
いつも2人は一緒で生徒会にも休まず来ていた。
だが、その姿がないので会長は麻友に口を開いた。
「2人ともどうしちゃったのかしら。いつもなら一緒に生徒会に来てくれるのに」
「実は昨日夕陽から電話があったんですけど、優芽と喧嘩してるみたいです」
「そうだったの。早く仲直りできればいいんだけど」
「はい」
麻友と会長は早く仲直りすることを望んだ。
夜。
夕陽はある人物と電話していた。
それは優芽でもなく問題の千香であった。
「もう私達電話したりメールするのも止めにしましょう」
「何かあったの?」
「恋人と喧嘩したのよ、ったくあのバカ優芽ったら。本当にそんなんじゃないのに」
ぽろっと優芽に対して愚痴を言う。
「夕陽も大変ねぇ」
「何よ、その言い方」
「だって、夕陽がそこまで怒るなんて珍しいから」
「怒って当然よ、私は別に千香に対して恋愛という表面で好意があるわけじゃないのに、勝手に勘違いして」
「そう言われると少し傷つくんだけど」
「本当のことでしょ? ここは思い切って断ち切るのが良いと思うの」
「うーん、でも、私は夕陽と秘密の夜を満喫したかったけどなー」
「今すぐブロックするわね」
「えっ、ただの冗談よ」
「それよりあなたの問題は解決したの?」
突然夕陽は千香の問題を気にした。
それは千香の2人の恋人のことである。
「それがある問題が起きちゃって私達も喧嘩してるの」
「ある問題って?」
「んー、1人1人説明しようと思って、私の家に呼んだのよ。そしたら2人とも街中で会ったらしくて、意気投合しちゃってお互いが私の家に来るっていう」
「よくあるパターンね、それで千香を巡って口論したってわけ?」
「まあ、そんな感じ」
ふぅ、と息を夕陽は吐くと続けてこう言った。
「これはあり得るか分からないけど、もしかしたらその2人今頃仲良くしてるかもしれないわね」
「どういうこと?」
「千香の家に来る前にその2人意気投合してるんでしょ?だったら今頃その2人で仲良くしてる可能性が高いわ」
「まさか、そんな2人に限ってありえな…いや、あるかるもしれないわね。帰る時2人一緒の道だったし」
「まぁ、これはただの憶測だから、実際は千香の目で真実を見た方がいいわ」
「そうね。まず私が考えてることなんだけど2人とも仲直りしたら別れようと思ってるの」
「なんで?」
「もう、私のことで2人が揉めるのが嫌なのよ。だったら一匹オオカミもありかなって」
「ふーん、案外その2人に対してあっさりしてるのね」
「これでもよく考えた結果よ。人は飽きやすいっていうでしょ、熱したり時には冷めたり、だからなんていうのかなしばらく恋愛は遠慮しておこうかなって感じ」
「そういう考えが出来たら私は苦労してないわ」
ベッドに座っていたのが疲れたのかボンっと軽く効果音を付けた感じで横になる夕陽。
「優芽さんのことそんなに愛してるのね」
「当たり前でしょ、何年付き合ってると思ってるのよ」
「そっかー、そうだよね」
「何か不満がありそうな言い方ね」
「何にもないわよ、終わった女が攻めてもそれはただの箒でしかないから」
「どういうこと?」
「気にしないで、それより優芽さんと仲直りするの頑張って。私は応援してるから」
「ありがとう」
こうしてまたもや内緒の夕陽と千香の電話は終わった。
その頃優芽はある問題と対面していた。
それはとてつもなく恐ろしい出会いですぐに逃げなければならない事案であった。
ここまでやっと書けたー。
昔みたいにぽんぽんっとネタが思いつかず少し書いては悩んでの繰り返しで全然進みませんでした。
昔は柔らかかった頭が今では固くなりすぎています、だから、自分でもこれは面白いという話を書けなくつつあります。
それでも楽しんでいただけたら嬉しいです、それでは。




