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第93話「相談」

突然呼ばれたと思ったらそれは心揺らぐ話題であった。

馴染みの喫茶店で窓際の座席に2人の姿がある。

その人物に呼ばれることなんて滅多にないので夕陽は不思議そうに聞いてみた。


「話って何かしら?わざわざ会って話したいってそんなに重要なことなの?」


「実は報告したいことがあって」


ごにょごにょとしてその人物千香はためらっていた。


「早く話してみなさい、私と千香の仲でしょ?」


「そうね、それじゃあ」


少しでも話せば楽になれる。


「これなんだけど」


手元に置いてあった自分のスマホを夕陽に見せた。


「何かしら?」


スマホを夕陽の向きに見せて千香は反対側から操作する。

本体を起動させ写真のアプリをタッチし問題のファイルを開く。

そこに写っていたのは千香が図書館で本を読んでる場面であった。


「これがどうかしたの?」


何も問題ない、普通の写真だ。


「ここを見て」


そういって千香が指した場面は千香の後方右斜め一列の部分だった。


「普通のお客さんじゃない、何も怪しい部分なんてないわ」


「違うの、この人私の恋人なのよ」


恋人と言われ夕陽は更に写真をまじまじと見つめる。

その千香の恋人は同い年かと一瞬思えたがどうやら少し大人びえて見える。

しかも、その相手は女性だ。


「大学生? ここは恋人が出来ておめでとうと言うところね」


「本当に何も分かってないのね」


「何が言いたいのかきちんと言いなさい、はっきり伝えない所は昔と変わってないのね」


むっと千香はイラッとした感情をこらえた。


「実はこの隣にいる人も私の恋人なのよ」


一体何を言ってるのだろう。

ふと、夕陽は考えた。


「つまりこの2人千香の恋人ってこと?」


コクリと千香は頷く。


「私は受け入れるわ、けど」


「けど?」


「この2人はお互いに千香と付き合ってるって知ってるの?」


夕陽の言葉を聞いた途端千香は悩んでる表情を見せた。


「ごめんなさい、知らないわ」


「そうなるとあまり良い気分はしないわね」


少し間が空いた。


「でも、私は2人のことが好きなの、これは変えられない」


「まず千香の気持ちより2人の気持ちを優先させたほうがいいと思うわ」


「2人の気持ち……」


「お互いのためにも報告させるのが筋ってことよ」


「…そうね、今日はありがとう。家に帰ってゆっくり考えてみる」


「ええ、あまり自分を責めないようにね」


そう夕陽に言われると千香はその場から離れ喫茶店を出た。


千香をメインに何かお話を作ろうと考えた結果この展開になりました。

続きも面白く書けたらいいな、とりあえず少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

それでは。

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