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召喚獣? いえっ召喚人です!  作者: 音野 一角
第一章 来界編
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3-6 選ばれし光VI 〜まな板ではない〜

 この作品始まって初の午前投稿!

「お待たせっ」


 両手に大皿を持ってキッチンから帰ってきた仁美。

 んー、二人にしてはちと多過ぎじゃないかね?


「随分と早いんだな」

「んーと、ほら、この世界って結構危ないからね。早くたくさん作れないと大変だからね」

「……あー、慣れって事か」

「うん。ちょっと悲しい慣れだけどね」


 まあ、そうだろうな。

 危ないから少しでも早く作れるようになったって。

 それってつまりゆっくりとじっくりと料理をする事が出来ないって事だもんな。

 味よりも命って事だ。


「……で、この量はいつもの感覚でミスッたのか?」

「え?」

「二人で食べるにしては多くないか?」

「そ、そうかな?」


 うろたえている仁美。

 ……え、本気で多いと思ってないのか?


 て、よく考えたら仁美ってトオちゃんと二人で旅してたんだよな。

 それなら二人分を作るのも慣れてるか。


 んで、その結果がこの量?


「俺ってそんなに食べるイメージあったか?」


 まあ定食屋とかでご飯大盛り無料とかだと迷わず大盛りにするけどさ、だからと言って二人前は無理だぞ?


「ふ、普通盛りなんだけどなぁー」


 そっぽを向きながらそういう仁美。

 普通盛りだと? もしかして、仁美が食べるようになったのか?


「え、えーと、無理して食べなくていいからね! 残りはあたしが全部食べるから!」

「へぇー。日本での仁美って少食だった気がするけど?」

「うっ……それが、その……こっちで目覚めてからというものお腹が空いて空いて……」


 恥ずかしそうに頬を赤らめながら俯いてしまった仁美。

 まあ、恥ずかしいだろうなー。どうしようフォローする気がまったくしない。

 このまま羞恥心に悶えている仁美を見ていたいと思うのはいけない事なのでしょうか?


「うぅー」


 ……うっ。なんか罪悪感が。しゃーない。


「別に良く食べるっていい事だろ? むしろ俺としては仁美が元気にたくさん食べてる姿が見たいな」

「……健太君……」


 俺の記憶に新しいのは弱々しく、食事もほとんど出来なくなってしまった仁美。


 そんな仁美がたくさん食べてる姿を見たいって思うんだよな。


「それにほら、女子ってよくダイエットダイエットっていうけど、仁美って細い方だし、体型に出ない分には食べても問題ないだろ?」

「んー。そうなのかなー?」

「その量を食べて太らないって事はそれが仁美の適正量って事なんだと思うし、無理に減らして倒れたらどうするんだ? ……そんな仁美、俺はもう見たくないぞ」


 力なく、ぐったりと倒れる仁美なんてもう二度と見たくない。


 せっかくこうして生きていてくれたんだ。

 せっかく再会出来たのに、まあ倒れられなら俺は……。


「健太君……」

「ーーっ!」


 いつの間に涙が溢れていた。

 いっけね。仁美にあんな辛そうな顔をさせるなんてな。情けない。


「悪い。そろそろ食べようぜ。せっかく仁美の手料理なんだ。冷めないうちに食べたい」

「……うん。そうだね。……ありがと健太君」

「……いただきます!」

「いただきます!」


   ☆ ★ ☆ ★


「ごちそうさまでしたっと」

「おそまつさまでしたっと」


 俺の真似をしてクスクスと笑う仁美。


「いやー、悪いな始終無言で。あまりにも美味しくて声が出なかった」

「そ、そう? 良かった」


 嬉しそうに微笑みながら空になったお皿とお茶碗を回収していく仁美。


 ちなみに料理の七割は仁美の胃袋の中だ。


 あんな細い身体で良く食べられるよな。不思議なもんだ。


「洗い物ぐらい俺がやるぞ」

「うんん。健太君はお客様だよ? そんなことやらせられないよ」

「けど」

「だーめ。お願い、尽くさせて?」


 うっ。上目遣いは反則だと思う。


「わかったよ」

「んっ。それじゃあちょっと待っててね」

「……おう」


 そう言ってキッチンに消えていく仁美。


  ダイニングに一人ポツンと残された俺。……うーむ、暇だな。


 それにしても、俺の知ってる仁美とは随分変わったもんだな。


 まさかあんな大食らいになっていたとは……。


 あの量に違和感を感じてないって事は、あの量が基準って事だ。


 食べた分のエネルギーはどこにいってるんだ?

 胸……と言いたいところだが、仁美ってどちらかと言えば貧にゅ……。


「お待たせ健太君!」


 ……うん。貧乳だな。

 午後に時間が取れないので午前更新です!


 次回更新は……げ、月曜日です!

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