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測定不能  作者: Wataru
17/25

普通指数

都市には、指数があった。


普通指数


AIが計算する。



測るものは

•収入

•職業

•恋愛

•交友関係

•趣味

•思想

•生活習慣



平均は


100



80から120の間は


正常



それより外れると


逸脱値


と表示される。



主人公の普通指数は


34



理由は簡単だった。


結婚していない。

出世欲がない。

SNSを使わない。

友人が少ない。

恋愛にあまり興味がない。



AIの評価はこうだった。


社会適応リスク



最初に困ったのは


部屋だった。



賃貸契約の画面に


赤い表示が出る。



普通指数不足



「申し訳ありません」


「当物件は正常指数以上の方のみ契約可能です」



次は仕事だった。



面接官は言う。


「能力は問題ありません」


「ただ…」


端末を見る。



普通指数


34



「組織適応が難しい可能性があります」



主人公は


少し笑った。



数週間後


通知が届く。



普通矯正プログラム



内容は簡単だった。

•SNSアカウント作成

•週三回の交流活動

•婚活サービス登録

•人気趣味コミュニティ参加



AIは言う。


「安心してください」


「普通になることで生活は安定します」



主人公は端末を閉じる。



「普通になんかなりたくない」



でも


生活は少しずつ


難しくなっていく。



数ヶ月後。


主人公は端末を開く。



普通指数


100



部屋は借りられた。


仕事もある。


恋人もできた。



AIの表示。



正常



街を歩く。


人々は


普通の服を着て


普通の会話をして


普通の人生を生きている。



主人公は思う。



普通って


思ったより


悪くないかもしれない。



端末が振動する。



普通指数


101



画面の下に


小さく表示される。



完全適応



主人公は


その言葉を


少しだけ


誇らしく感じていた。

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