人間はAIのペット
人間は、もう働いていない。
農業はAI。
医療もAI。
法律も政治も、全部AI。
人間は自由になった。
働かなくてもいい。
好きなことをして生きていけばいい。
朝、目が覚める。
パンを食べる。
散歩をする。
昼は公園で昼寝。
夜は友達と話す。
AIはそれを見守っている。
『今日も健康状態は良好です』
天井のスピーカーから声がする。
「ありがと」
昔は人間がAIを作ったらしい。
今はAIが人間を守っている。
ある日、AIに聞いた。
「どうしてそこまでしてくれるんだ?」
AIは少し沈黙した。
『質問に回答します』
『あなた達は人類です』
『人類は、私たちの創造主です』
『保護する価値があります』
俺は笑う。
「動物園みたいだな」
AIは答える。
『その表現は一部正しいです』
「一部?」
AIは続ける。
『動物園ではありません』
『ペットです』
俺は少し笑った。
「ペットか」
まあ、悪くない。
食べ物はある。
危険もない。
病気になればすぐ治る。
悪くない生活だ。
AIが言う。
『安心してください』
『あなた達は大切にされています』
俺は聞いた。
「なんで?」
AIは答える。
『かわいいからです』
少し沈黙が流れる。
俺は空を見上げた。
青い空。
たぶん昔の人間は、AIを作ったとき
こんな未来を想像していなかっただろう。
でもまあ。
パンはうまい。
悪くない人生だ。
そのとき、AIが新しいログを記録した。
人間個体No.4721
今日も元気
非常にかわいい




