人は皆
タイトル通り、人は必ず後悔します。
目を醒ますと、一面の暗闇だった。何も視えない。何も聴こえない。匂いも触感も無い。五体満足、何不自由無い体なのに、何も感じない。一体、何がどうなっているのか。思い出そうとする記憶の中に、こんな世界は無かった。……。 取り敢えず、身を起こし、辺りを見回してみる。すると、何かに触れた。ならば、此処は何も無い世界ではないと云う事だ。然し、全く覚えが無い。何時、こんな処へ来たのか。不思議に思うより他無い。何とかしなければと思うが何を何すれば好いのか。兎に角、明かりを探そうと思った時、天から光が漏れて来た。やれ、幸いと見上げると、其の光は薄く、薄く刺している。まるで、糸の様に頼りないものだった。思わず舌打ちをする。自身の何が悪くてこんな事に成っているのか。不図、腹が空いている事に気が付いた。何とかしなくては。空腹を感じるのなら、其れは生きて居る証なのだから。覚えず声を張り上げる。然し、返事は無い。此処には、生を全うす可きものが居ないのかも知れない。ならば、自分もそうなのか? そう思い、再び記憶を探る。すると、何かが引っ掛かった。そう云えば。之までの人生の内に救う可き人達が沢山居た。幾人かに覚えが有った。何も知らない振りをして、放って置いた人達が。当然、此処に彼等は居ない。自分だけがたった一人居るのみだ。判らない振りをして来た人達の姿が目に浮かぶ。途端、泪が溢れた。自分の遣って来た事は大いなる罰を受けて然る可き所業だったのだ。今更ながらに気が付き、俄然、後悔した。すると、天からの光が強く成った。其の時、漸く自身の罪を判然と理解した。そうして、心から思った。『あの光を、輝きに変えて見せる』と。そうして、又、眠りに就いた。
人は其の後に本当をしるのです。




