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懊悩の淵  作者: 粘土
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何時かまた出逢えたなら

 好きなが居た。特に、何とも思っていなかった。気が付いたのは、十歳位の頃だと思う。何でも無い出来事だった。

 金を好く持つ友人と、僕は仲が好かった。そんな年頃だ。男も女も、まるで気にしなかった。

 僕等は二人。相する娘も二人。僕等は、合図も無く服を脱いだ。流石に、パンツまでは脱がなかった、と思う。思う、と云うのは上半身凡て裸になったが、其の先、詰まり、下半身に付けた物をも脱ぎ捨てたか何うかは覚えも無く、明らかで無いからだ。

 互いに身を見せ合い、昂揚した。其処で気が付いた。やはり、解る処を見せ合っていたのだ。なので、当然、違いも見出した。うろ覚えと云うものは簡単に崩れ落ちる。

 僕は好きな子の裸を観た。只、観た。其れだけで、僕の心は弾んだ。其の娘と、他の二人が何う思い、何をしていたのかは全く覚えが無い。破廉恥な事はしていない筈だ。何故なら、“味”を知ってしまえば、其の後も繰り返す筈だからだ。僕の記憶には、其の後の行為は一切無い。只、僕等は、ちょっとだけ“ませて”いた。例えば、男子は中学、女子は十歳と云う性教育の隔たりである。之はちょっとだけ難しいので、簡単に云うが、子供の精神年齢は女の子の方が、二歳程上回っているのである。実際に二次性徴の発言は女の子の方が早い。詰まり、そう云う事である。

 中学へ進むと、其れは、より明確に成る。勘違いしないで欲しいので判然と云うと、女子の方が男を求める様になるのだ。卑猥な言葉に、卑猥な行為。之は実際であるので、興味の有る方には是非調べて貰いたい。

 此処で本題だ。学術的に云われる其れが事実だったのか、若し、何時かまた出逢えたなら、今度は臆さずに訊いて見たい。只、其れだけの話である。


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