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08 ダグラスの森編 エピソード7

挿絵(By みてみん)


木の精霊 エント


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<天の声>

「ダグラスの森

別名を、迷いの森という。

人が入って行くと、木の魔物が位置を変えることで、今まで通った道のりがわからなくなるようだ。

それから森全体が磁気を浴びているためにコンパスも効かなくなるらしい。

また森全体が霧で覆われているために、太陽の位置も確認できないので、一度入ると出られなくなるということだ。」


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ミクリとアリスは迷いの森に入って行くと、すぐに方向感覚を失ってしまった。木の魔物が位置を変えることで道が入り組んでおり、出口が見つからないのである。


ミクリ「なるほど、こういうことだったのか!でもコンパスがあるから大丈夫。」


ミクリがコンパスを見ると針がクルクル回ってる。


ミクリ「なに!コンパスが狂っている」


アリス「きっと森が磁気を浴びているこのが原因だ。この影響でコンパスが役に立たず、さらに森全体が霧に覆われているため、太陽の位置も分からない。

なるほど迷いの森と言われるだけのことはある。」


アリスとミクリは森の中で、さまざまな謎を探る。隠された糸口を見つけるが、迷路の中にある正しい道をなかなか見つけ出すことはできない。


途中で魔物たちがアリスたちの前に現れて、行手を阻む。アリスたちは襲ってくる魔物たちと闘いながら、森の奥に進んでいく。


アリスたちは森の奥にある秘密の場所に辿り着いた。

密林に覆われた大きな古い石の神殿である。石壁には古代文字が彫り込んである。


アリス(小声で)「ディネ。何て書いてあるの?」


ディネ「えっと。光りあるところに道在らん。月見える影に堰いずる。水流れる果てに紫の稲が祀られ。緑王女の都。」


アリス(小声で)「どういう意味よ?」


ディネ「別に意味ないわよ。この先に、エントがいるのよね。」


アリス(小声で)「エント?」


ディネ「木の精霊。私よりおばさんだから、言葉使いに気をつけてね。小難しくてうるさいババアだから。」


アリス「????」


「ディネもうるさいババアだと思っている。」と思うだけ


石壁を抜けて、石の神殿の中に入る。薄暗くて、じめっとした感覚の先に石棺がある。


アリスは、石棺に意識を集中して、魔力を繋いで、エントと契約を結ぶ。


挿絵(By みてみん)


木の精霊エント


エント「あぁぁ。よく寝た。」


ディネ「エント。久しぶりね!」


エント「なんでいるんだよ!ウンディネ!」


サラ「おばさん!元気?」


エント「お前は!サラマンダーじゃないか!何してるんだ?」


ノーム「うるさいなぁ!落ち落ち寝てられないじゃん!」


エント「なんとノームまで!どうなっているのよ!」


アリス「エントさん。よろしく。アリスです。」


ディネ「ババアでいいわよ!」


エント「失礼な!エントお姉様と言いなさい!」


サラ「いいじゃん。別に。おばさんよりマシでしょ!」


エント「サラマンダー!お前は!」


アリス「エント!村人たちを知っている?」


エント「あぁ!それなら、遺跡のもっと奥の大広間で寝ているよ。」


アリス「ありがとう!」

「ミクリ!もっと奥に行ってみましょう!」


ミクリ「わかった。」


2人でもっと奥に行くと、村人たちが寝ていた。村人たちを起こして、神殿を出た。


ミクリ「さあ!どうやって帰ろうか?」


アリス「そんなの簡単よ!」

アリス(小声で)「サラ!よろしく!」

「ファイアセイバー!」


炎の精霊を剣に宿すことで、火属性魔法の剣となった。


アリス「縦一文字!えい!」

火の剣を振ると、強力な火焔砲が一直線に焼き尽くし、焼け跡に道ができた。


アリス「さあ!行きましょ!」


ミクリは唖然として


ミクリ「すごいね。さすがアリス!やること無茶苦茶。

なんで闘いの時に使わないの?」


アリス「この大技は、一発で、めっちゃ疲れて後が続かないから。闘いの時は確実に最後の決め手で使う状況となったときでないと使えない。」


本当は精霊が協力してくれれば、何回も使えるけれども。こいつらなかなか協力してくれないから。


ミクリ「なるほどね!」

「じゃ、先に進むますか!」


焼け跡の道を進み、森を抜けて街道に出て、村に戻った。

村長をはじめ、村人たちの歓迎を受けた。

その夜も酒盛りとなり、村で過ごした。

その後、ギルドに戻り、依頼完了を報告して、報酬を受け取った。


**************************


精霊の会議 4人

場所は、亜空間の会議室。

「皆さん集合しましたね」


ノーム議長が木槌を叩く

「トントン」


「これから第3回4大精霊会議を始めます。

議題は、新しいメンバーの紹介です。」


ノーム「それでは、新しいメンバーのエントさん!自己紹介をお願いします。」


エント「今、ご紹介いただきました、若くて可憐なエントでございます。」


ディネ「ババアでしょ!」


サラ「怖いおばさん」


エント「うるさいな!テメーら!はり倒すぞ!」


ディネ「まあ怖い!」


サラ「鬼ババア」


エント「殺す!!!」


ノーム「みなさん!静かに!

エントさんには、我々との連携を期待しています。

以上。」


パチパチ(拍手)


**************************


ギルドに戻ると受付で、ギルド長が呼んでいるというので、ギルド長の部屋へ行くと、


ギルド長「リザードンの退治と迷いの森から村人の救出とありがとうございます。ギルドとしてはとても感謝しています。


ところで、ギルド本部から連絡がありまして、今までと今回の功績で銀級に昇格が決まったということです。


いずれギルド本部より、銀級の昇格証が届くと思います。


依頼は今からランクが上げることができますがいかがいたしますか?」


アリス「ありがとうございます。

それでは早速ランクが上がった依頼を受けることにします。」


ギルド長「それでは、

近くの湖に、大蛇が出て住民が困っているので、退治して欲しい。という依頼であるのですが、いかがいたしますか?」


アリス「わかりました。早速、その依頼を受けて湖に出かけることにします。」


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深い森を抜けると大きく広がった水面に、遠くには高い山脈が連なっていて、広い水面に映り込んで、とても美しい景色であった。


その風景に見惚れていると、水中に、黒くて長いモノが動いているのが見えた。

その水中の黒い影が近づいてきて、いきなり水中から、大蛇が現れた。


ミクリ「行きます!」


ミクリ「もう一度!」


まずミクリが先制攻撃仕掛けた。攻撃は速いけど、なかなか傷をつけるまでには行かない。


アリス「ミクリが高速ターンで先制攻撃を連発している間に、私は剣に気を充分に込めて、縦一文字!」


アリス「クソー!

大蛇に傷をつけることができたが、

致命傷までには行かないじゃん!」


ディネを見たが、手伝ってくれる気はないようだ。


アリス「別にいいよ!やってやる!」


何回かミクリと連携攻撃をして、大蛇が弱ってきたところで、アリスは気を込めた剣の連続攻撃を仕掛けて、やっと倒すことができた。


ディネたちは、素知らぬふりで、3人でお茶をしながら談笑していた。


アリス「クソー!アイツらはなんなんだ!」


ミクリ「どうしたの?」


アリス「いや、なんでもない。」


ミクリには見えていないから、あまり触れずに行くことにしていた。

見えないものを説明するのは難しいと思ったからだ。


ギルドに戻ると銀級の昇格証が届いていた。ギルド長から、銀級の冒険者を受け取ると、次の依頼を受けることになった。

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