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07 ナイトの称号を持つ魔剣士ミクリ

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挿絵(By みてみん)


ナイトの称号を持つ魔剣士ミクリ


広大な領土と豊富な作物が取れる非常に裕福なリンデン王国。それ故に領土を守る軍隊も、規模が大きく有能であった。


リンデン王国では騎士であることが何よりも貴い名誉であり、ミクリの父は町の冒険者で剣士であった。

ミクリの父はずっと騎士になることを夢見ていたが、残念ながらなれなかった。


ミクリは小さい頃から父の想いを胸に、ずっと騎士に憧れて、騎士になると誓っていた。両親もミクリの想いに応えるように努力した。


リンデン王国では女性は騎士になれなかった。ミクリは男として育てられ、そして騎士になった。

さらに騎士の中でも、国王の側近である近衛兵になることは、名誉中の名誉であり、エリート中のエリートである。ミクリはその近衛隊の一員となり、王国中でも有数の武勇家で知られていた。


しかし、その輝かしい名声にもかかわらず、彼は一般の平民出身であることから、貴族たちの中には彼を疎ましく思う者も少なくなかった。

特に、伯爵家の王国軍部隊長であるイワレフは、ミクリを目の敵にしていた。


イワレフ「小柄なくせに目立ちおって、平民の分際で許せん!平民は平民らしく底辺で足掻いていろ!

そのうち自分が平民であることを思い知らせてくれるわ!」


ある日、王室の園遊会で、ミクリは酒に睡眠薬を盛られてしまう。

目が覚めた時、彼は伯爵の令嬢とともに裸でベッドに寝ていた。

その姿を伯爵と衛兵に目撃され、彼は身覚えのない罪をきせられて、監禁されることになった。


ミクリは、男性ではなく女性なのだから。でもそのことには一切触れなかった。騎士を自分から止めることはできなかった。


諮問委員会では、決定的な証拠?により彼?は不埒極まりない行為を働いたとされ、国外追放の処分を受けることになった。


しかし、ミクリには伯爵の陰謀だとわかっていたが、その真相を証明する場を与えられないで、彼は途方に暮れいた。


ミクリ「僕はどうすればいいんだ!

国外追放だから、もう国を出るしかない。一度、国を出て、身の潔白を証明する証拠を集めれば騎士に戻れる可能性がある。

今はそれにかけるしかない。

僕は絶対諦めないから!」


結局、生き残るために彼は王国を離れ、他国で父親と同じ冒険者としての道を歩むことを決意した。


**************************

街道を抜けて、大きな沼に着いた。


アリス「ディネ!サラ!ノーム!

村の周りの探索をお願い!」


ディネ「この村にはもうリザードンはいないわね。」


ノーム「沼の反対側に6匹いたよ!」


サラ「今、沼の反対側の村を襲うとしているよ!」


6匹のリザードンが沼の反対側の村を襲っていた。村人が何人か怪我して倒れていた。


アリス「ミクリ!沼の反対側に急ごう!

反対側の村人が危ない!」


ミクリとアリスはすぐに沼の反対側に行き、リザードンに斬りかかった。


アリス「リザードン!お前たちは何をしているんだ!」


アリスが気を込めた横一文字を放っても、ゴブリンみたいにはいかない。

ミクリとアリスで3匹づつ相手していたが、なかなか手強い。


アリス「ミクリ!1匹づつ倒して行こう!」


ミクリ「確かにその方がいいですね!

村の細い路地に誘い込みましょう!」


と言うと、ミクリは走り始めた。アリスも追って、細い路地に向かうと、リザードンたちが付いて来た。

リザードンたちは、幅が狭い路地のため、1匹づつの闘いとなり、ミクリとアリスは、スイッチをしながら、1匹づつ倒していった。

時間がかかったが、全員倒すことができた。


その後、治癒魔法で、怪我した村人の介抱をして、村を平常に戻すことができた。


度重なる強い魔物との闘いで、2人はもうヘトヘトである。

村で少し休憩して、ギルドに戻ることにしました。


夕食を食べながら村人と話していると


村長「本当に助けていただきありがとうございました。私たちは皆助かることができました。本当に感謝しております。」


ミクリ「いえいえ、当然のことをしただけです。我々は冒険者ですから依頼を受ければ皆さんを助けるのは当たり前ですから。」


村長「そう言っていただけると嬉しいですです。」

「あのー?」


ミクリ「なんでしょう?」


村長「大変厚かましいのですけれども、あなた方を優秀な冒険者と見込んで、お願いしたいことがございます。」


アリス「それは依頼ですか?」


村長「もちろん依頼です。お願いできますでしょうか?」


アリス「どんな依頼ですか?

お話しを聞かせてもらえますか?」


村長「はい!この村の更に西に行ったところに、一旦入ると戻って来れなくなる不思議な森があります。


いつもは、村人はその森に近づかないようにしていました。

でも今回リザードンが襲って来たので、逃げる際に数人の村人が入ってしまったのです。待っても未だ帰って来なくて、心配しております。


できましたら、その村人たちを助けていただきたいのですが、お願いできますでしょうか?」


アリス「ミクリはどう思う?」


ミクリ「きっとその森には何かあると思うが、我々も戻って来れなくなる危険性もある。」


ディネ「大丈夫よ。私たちがいるから。」


サラ「なんとかなるでしょ。」


ノーム「戻る方法はいくつかありますから。」


アリス「ふーん!」


ミクリ「どうしたの?」


アリス「いや。なんでもない。

ミクリ。きっとその森には何か謎があるんだと思う。その謎を解決できれば戻れると思う。我々は優秀な冒険者なのだから大丈夫だと思うよ。」


ミクリ「アリスがそこまで言うなら、その依頼を引き受けましょう!」


村長「本当ですか?本当にありがとうございます。消えた村人が助かれば何も言うことはございません。

後日ギルドには指名で依頼した事を報告しておきます。

色々無理を言って申し訳ございません。

冒険者の方々、どうかよろしくお願いします。」


こうして、戻れない森に入ることになった。ディネの大丈夫の根拠が聞きたいが、ミクリがそばにいるので聞けない。


前にもディネと喋っていたら、独り言を言う変な奴と思われ、気味悪がられた。きっと話しをしても信じてもらえないから仕方ないんだけど。

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