05 砂漠のオアシス編 エピソード5(改訂)
ジャジャーン!
今回!ついに!
火の精霊サラマンダーのサラちゃんが登場します!
これでメインの精霊が揃いました。
水の精霊ディネ
土の精霊ノーム
火の精霊サラ
この3人が裏メインの物語です。
三者三様のキャラがあって、楽しい会話ができるようにと思っています。
個人的には表の主人公はアリスですが、裏の主人公は、ディネだと勝手に思っていますので、そのギャップを是非楽しんでくださいね。
水の精霊ウンディーネ(ディネ)
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精霊は、意外と食いしん坊?
砂漠の熱風が頰を焼く中、アリスは汗だくで歩き続けていた。
アリス:「はあ……はあ……もう限界かも……」
肩の上でディネが扇子代わりの手をパタパタさせながらぼやく。
ディネ:「だから言ったでしょ。オアシスを目指しなさいって。お肌が砂でガサガサよ」
アリス:「水くれって言ってるのに……」
ディネ:「水源がないと大した量出せないの! 我慢しなさい」
そこへ、地面が盛り上がってゴブリンたちが飛び出してきた。
ディネ:「ゾロゾロ出てくるわね。ノーム、行ける?」
ノームが指輪の中から低く答える。
ノーム:「任せろ」
ノーム:「アースクエイク!」
大地が激しく揺れ、魔物たちを一瞬で飲み込んだ。
アリスは目を輝かせた。
アリス:「楽すぎる……!」
オーガやゴーレムが現れても、同じくアースクエイクで足をすくわせ、気を込めた剣でトドメを刺していく。
やがて小高い岩場の上に、古びた大きな神殿が見えてきた。
アリス:「これが……砂漠の神殿?」
神殿の地下室に入ると、鉄の鎖でガンジガラメにされた石の箱があった。
ディネが肩の上で身を乗り出す。
ディネ:「この中にサラマンダーがいるわ。魔力を注いで契約を迫りなさい」
アリス:「わかった!」
アリスが魔力を流し込むと、箱の中から元気いっぱいの少年の声が響いた。
サラ:「助けてくれ! なんでも言うこと聞くから!」
ディネが即座に釘を刺す。
ディネ:「契約を先に結びなさい。この子、自由にさせるとすぐ逃げるから」
アリスは指示通り契約を済ませ、封印を解いた。
箱が弾け、炎のような赤い髪の小さな少年——サラが飛び出した。
サラ:「やったー! 自由だー!」
アリスはにやりと笑って手を差し伸べた。
アリス:「私の手の中で、ね?」
サラは一瞬渋い顔をしたが、すぐに肩をすくめた。
サラ:「……わかったよ」
こうして火の精霊サラマンダー(愛称:サラ)を仲間に加えた。
火の精霊サラマンダー
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砂漠を南に抜け、草原を越えて街道に出ると、ちょうど荷馬車が通りかかった。
アリスは乗せてもらい、揺られるままに次の町を目指す。
馬車の中でディネとサラが早速口論を始めた。
ディネ:「ほら、火の精霊なんて熱くてうるさいんだから、もっと静かにしなさいよ」
サラ:「うるさいのはあんただろ! 水みたいにベチャベチャ喋ってんじゃねえよ!」
ノームはすぐに指輪の中に引っ込んでしまった。
アリスは苦笑いしながら聞いた。
アリス:「ねえ、二人とも指輪の中に入らないの?」
ディネが胸を張る。
ディネ:「こんな絶世の美女を、狭い指輪に閉じ込めるなんて失礼でしょ!」
サラも即座に同意した。
サラ:「僕ももう閉じ込められるのはごめんだ!」
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その頃、亜空間の小さな会議室では、3大精霊の第1回会議が始まっていた。
ノームが重々しく切り出す。
ノーム:「これより第1回3大精霊会議を始める。議題は『契約者への今後の対応』だ」
ディネがため息をつく。
ディネ:「正直、歴代の中でもかなり弱いわよね……」
サラが笑いながら追従した。
サラ:「ナンバーワンに弱いね」
ノームも頷く。
ノーム:「もう少し成長してから契約すべきだった」
ディネが声を荒げる。
ディネ:「仕方ないでしょ、あの時は本当にピンチだったんだから!」
サラがからかうように続ける。
サラ:「水面に映った自分の顔に見惚れて、魚に足をくわえられてたって話だろ?」
ディネ:「ちょっと黙りなさい!」
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馬車が町の城壁をくぐり、露店通りに着いた。
アリスは久しぶりの賑わいに目を輝かせた。
アリス:「なに食べようかな」
ディネが即座に注文する。
ディネ:「私はスパイシーなものがいいわ!」
サラも元気よく。
サラ:「僕は温かいシチュー!」
ノームはぼそりと。
ノーム:「私はなんでも」
宿を確保した後、資金が心許なくなったアリスは冒険者ギルドへ向かった。
アリス:「一番効率がいいのはやっぱり討伐依頼ね。西方の森のゴブリン退治、受けるわ」
西方の森に入ると、早速ゴブリン5匹が現れた。
アリスは精霊たちに声をかけた。
アリス:「ノーム、お願い」
ノームが素っ気なく返す。
ノーム:「すまないが、自分で倒してみてくれ」
アリス:「じゃあサラ!」
サラも申し訳なさそうに。
サラ:「ごめん……」
アリスは肩を落とした。
アリス:「二人ともディネに釘を刺されたのね……わかりました」
自力で気を込めた横一文字を放つ。
ゴブリンたちが一瞬で真っ二つになった。
依頼を終えてギルドに戻る途中、怪しい男たちが後をつけてきた。
アリスはわざと人気のない空き地へ誘い込んだ。
アリス:「後ろの三人、ずっとつけてきてるよね。何か用?」
盗賊の一人がにやりと笑う。
盗賊:「嬢ちゃん、金を持ってるだろ。全部よこせ。ついでにいいところにも連れてってやるよ」
アリスは剣の柄に手を置いた。
アリス:「遠慮しておくわ。このお金は私の生活費だから」
盗賊たちが一斉に飛びかかってきた。
3対1で徐々に押され始める。
そのとき、通りがかりの金髪の美形な青年剣士が助太刀に入った。
ミクリ:「少女一人に三人かかりはないだろう!」
青年の剣が閃き、戦いはあっという間に決着した。
盗賊たちが逃げ出す。
アリスは息を整えながら微笑んだ。
アリス:「ありがとう。助かったよ」
ミクリは穏やかに答えた。
ミクリ:「気にするな。宿まで送ろうか? まだ近くにいるかもしれない」
アリスは少し驚いて目を丸くした。
アリス:「え……いいの?」
こうして青年剣士に宿まで送ってもらうことになった。
砂漠の熱風が頰を焼く中、アリスは汗だくで歩き続けていた。
ディネ・ノーム・サラの3大精霊に振り回される日常が始まり、新たな問題の予感を漂わせながらも、アリスは今日も前を向いていた。
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