10 王家の墓編 エピソード8.part2
美少女冒険者 アリス
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南方の村でオークの群れが暴れ出したということで、急遽、南方のギルドマスターからの要請で、ミクリとアリスが向かうことになった。相変わらずギルドは人手不足のようだ。
ミクリ「オークの群れか。どれくらいいるのかな?」
アリス「ギルド長の話しだと20匹から30匹くらいいるらしいよ。」
ミクリ「30ならなんとかなるね!」
アリス「そうだね。最近大物を倒して、レベルも上がってきたし、楽勝じゃん!」
村に着いたところ、早速オークの群れが襲って来た。
アリス「ミクリ。今のところ20匹くらいだね。」
ミクリ「そうだね!じゃ、いつも通りに!」
アリス「オッケー!」
いつものようにミクリの先制攻撃に、アリスの剣の舞であっというまに倒した。
ミクリ「やったね!楽勝じゃん!」
すると、ドスドスと地響きがなり、村の奥から、オーク10匹とオークキングが現れた。
アリス「あれ?まじか?」
ミクリ「オークキングは聞いてないよ!」
アリス「これ!金級じゃん! と言っても仕方ない。
ミクリ!やるよ!」
ミクリ「そだね!やるしかないか!」
ミクリがオーク10匹を相手に、アリスがオークキングと対する体制となった。
アリスの気を込めた剣ではやはり効かない。気を溜めての一発も傷はつくが、致命傷まで与えられない。
アリス(小声で)「サラお願い!力貸してください!」
サラ「仕方ないなぁ!」
ディネ「サラは甘いわね。」
アリス「サラ!感謝します! ファイアソード!」
剣に炎属性を纏い、縦一文字に剣を振り、
アリス「行け!ファイアブレード!」
火焔砲がオークキングに命中して、炎に包まれて焼け死んだ。それを見て、残ったオークは早々に逃げて行った。
ジェイド
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ジェイド「アリス!オークキングをアンデッド兵にする?」
アリス「そんなことできるの?
するする!」
ジェイド「じゃ。オークキングをアンデッド兵にする魔法を!好きなときに呼び出せるよ!」
アリス「ラッキーじゃん!今後、闘いで楽できるかも!
それじゃ!リバースアンデッド!」
オークキングのアンデッド兵化に成功した。
ミクリ「アリス!すごいじゃん!あの技だね!」
アリス「一発で倒れてくれて良かったよ。
じゃ。ギルドに戻りましょう!」
ギルドに戻り、オークキングを倒したことを報告した。
ギルド長「君たちすごいね。そんな君たちにまたぜひお願いしたい依頼があるんだが」
アリス「えっ!すぐにですか?」
ギルド長「すぐにお願いしたい。
北の方でドラゴンが暴れているから退治して欲しい。」
アリス「ギルド長!ドラゴンですか?
それは金級の案件ではありませんか?
我々はまだ銀級ですけど。」
ギルド長「君たちなら大丈夫だと思う。あのオークキングを倒したのだから。
君たちなら充分に通用するよ!
ぜひ頼む。このあたりには金級冒険者はいないんだ。皆王都に行ってしまったから。君たちしか頼れないんだよ!」
アリス「そこまで言われたら仕方ないな。
ミクリはどう思う?」
ミクリ「そうだね。仕方ないね。」
アリス「わかりました。依頼を受けます。」
ギルド長「ありがとう!!ありがとう!!!
じゃ早速お願いしていいかな?」
アリス「わかりました。すぐに出発します。」
町を出て、北方に向かう街道を進む。途中の町や村で休みながら、北方の草原地帯に入った。
ドラゴンは、草原を抜けた山の中腹の村で暴れているらしい。草原を抜けて山に入ると異様な圧を感じた。
山は馬車で行けないので、馬に乗り換えて進むことにしたが、馬は先に進むのを嫌がっていた。
ミクリ「なんか。今までと違うね。」
アリス「そうだね。異様な感じがするよね。こんなに馬が嫌がることも、今まで無かったしね。」
不吉な予感を感じながら、山の中腹を目指していた。
アリス「やっぱりドラゴンは手強いだろうな。ワイバーンとは比べ物にならない。」と考えていると、急に天気が悪くなり、空は真っ暗に染まって、地響きと空気が重くなる圧を感じた。
そのとき、空から火龍ファイアドラゴンが現れた。
アリス「ドラゴンって、火龍じゃん!
聞いてないよ!」
ミクリ「ファイアドラゴンって、結構強いよね。」
アリス「ドラゴンでも上位だよ!上位!
これって、ミスリル級じゃん!
やばい!逃げようと!」
だが馬は一歩も動かず、いや動けないようだ。その目の前にファイアドラゴンは降りたった。雄叫びをあげながら。
馬は倒れて動けない。
アリス「マジか? こうなったら闘うしかない!
ミクリ!行くよ!」
ミクリ「やっぱりやるしかないよね!
よし!!!」
ミクリが先制攻撃を仕掛けるが、全く効かない。
アリス「よし!今度は私だ!!!」
気を溜めて、縦一文字に剣を振るが、やっぱり効かない。
ミクリが必殺技の天地天命の一撃を放つ!が、かすりもしない。
ファイアドラゴンが火焔砲を吐いてきた。
アリス「ノーム!お願い!助けて!アースガード!」
ノームの土の壁で火焔砲を防いだ。
アリス「ありがとう!ノーム!!
反撃はサラ!お願い!」
サラ「ごめん。無理!ファイアドラゴンに火の属性ファイア効かないよ!」
そっか。そりゃそうだ。やっぱりここは。
アリス「ディネ!お願い!助けて!」
ディネ「仕方ないわね。今回は特別だからね。」
アリス「ディネ。ありがとう! 感謝!感謝!」
アリス「アイスソード!」
氷の属性が剣に宿る。
アリス「アイスブレード!!」
氷の剣を縦一文字に振り下ろすと、絶対零度の氷結砲がファイアドラゴンに命中する。
ファイアドラゴンの炎がみるみる消えて行く。ファイアドラゴンの雄叫びで一瞬炎が燃え盛ろうとするけど、均衡状態になって、ついにファイアドラゴンを氷の塊が覆い尽くして、息を潜めた。
ディネ「死んでないからね。ドラゴンの生命力を甘くみないでよ!」
アリス「わかってるよ。そんなに上手くはいかないね。
さてどうしよう。このままここに置いておけないよね。」
ミクリ「氷は溶けない標高の高い山の上に運べればいいけど。幸い近くにすごく高い山があるし。」
アリス「なるほど。ではアンデッドの魔法で、オークキングを呼び出そう!」
ミクリ「そんなことできるの?
すごいね!」
アリス「任せてよ!」
アリス(小声で)「ジェイド様お願い!」
ジェイド「オッケー!」
アリス「アライズ!オークキング!」
アンデットのオークキングが呼び出された。アリスの命令で、氷に覆われたドラゴンを持ち上げて、高い山の頂上に運んだ。
その後で中腹の山村に行き、傷ついた村人の手当てを、エントに手伝ってもらった。エントの回復魔法エリアヒールは非常に強力で重症者もすぐに回復した。
エントの回復魔法は、木でできた家なら壊れていても、立ち所に元に戻して、皆をビックリさせていた。私の魔法だと勘違いして、私はとても感謝された。
良い気分だね♪
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精霊の会議 5人
場所は、亜空間の会議室。
「皆さん集合しましたね」
ノーム議長が木槌を叩く
「トントン」
「これから第5回5大精霊会議を始めます。
議題は、ファイアドラゴンを倒したことです。」
ノーム「それでは、今回は契約者がファイアドラゴンを倒してしまったことです。」
ジェイド「連携も上手く行って良かったにではないですか?」
サラ「私との連携は最高だったね。」
ディネ「あら、私との連携の方が強力だったわよ。」
エント「私も活躍したから上出来でしょ?」
ノーム「イヤイヤ。ちょっと連携をやり過ぎではと思って。」
ディネ「でも今回は仕方がないわよ。ファイアドラゴンだよ。相手が悪いから、連携を多くしないと死んじゃうわよ。」
ノーム「確かに契約者が死ぬのは困ります。でもファイアドラゴンを倒したのは分不相応。ここまでの結果は求められていないから。」
サラ「オークキングまでは良かったけどね!」
ディネ「でも逃げられなかったから、倒すしかないわよ。」
ノーム「みなさんがそういうならこのまま行きましょう!」
ノーム「それでは、今後も契約者との連携も増やしていきたいと思います。
以上。」
パチパチ(拍手)
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依頼を終えて、ギルドへ帰り道の北部平原で、多くの魔物と戦った。ドラゴンに比べたら、屁でもない相手だったが、数が多かった。
疑問に思って様子を見てみたら、どうやら北部平原で魔の沼が発生して、その魔の沼から魔物の発生が増えていた。
近隣の村人に話しを聞くと、どうやらこのあたりを闇の魔族が支配を強めているらしい。
帰る途中に、襲って来る闇系の魔物を退治しながら、今後の北の魔族の不穏な動きを感じていた。
ファイアドラゴンが暴れたのと、闇系の魔物が増えていることに何か関係があると思わざるを得なかった。
帰る途中に、ディネが何か言い出した。
ディネ「そういえば、北方って誰かいなかったかな。」
サラ「いないよ」
ディネ「サラ!あんたは黙って!」
サラ「なんだよ。つれないな!」
ジェイド「そういえば、ウィプスがこの辺りにいなかったかな?」
ノーム「そうだよ。ウィプスがこの辺り、確かもう少し東に進んだところにいたと思う。」
エント「知ってる。あの神殿でしょう!趣味の悪い。」
アリス「最近、なんか私の周りが賑やかになったなぁ!」と思うだけ
アリス「ミクリ。帰る途中でちょっと寄りたいところがあるんだけど、いいかな?」
ミクリ「別にいいけど。」
ということで寄り道して帰ることになった。




