神隠し96
鳥車内では、流石に一緒とはいかないが、それでも同じ空間に居ると分かるようで、ユラちゃんはご機嫌のようだってさ。
今は、1室をユラちゃんが専有しているらしい。
そんなユラちゃんと別れリビングへと。
流石に食事したばかりなので、空腹になることはない。
高真素濃度が充満している筈なんだが、相変わらず、何も感じんな、これ。
さて、どうするか…って、既に、空飛んでんじゃん!
えっ?迎えに来ただけだから、鳥車場から飛び立つのは当然?
あそこは、一時的な鳥車場…ねぇ。
さて、どうするか…って思ってるとな。
「あのシュワシュワ飲み物を、お願いいたしますわ」って…
はい、ヒューデリア嬢からの、オーダー、入りましたぁ~
って、なんでやねんっ!
「当然、リベンジですわっ!」
当然なんだ…
確かにさ、いきなり飲み込んで噎せてたよな。
だから、リベンジってか?
まぁ、良いけどさ。
俺は、○RANGINAをイメージして…
うん、イメージするだけで現れたな。
んだぁっ、これ?
取り敢えずは、出した○RANGINAをヒューデリア嬢へ渡しておく。
いや、アリンさん?
ああ、要るのね。
エドワード執事長とエルドリア・メイド長も欲しそうにして…あ"っ、皆さんも?
さいですか?
なので、全員分を創ることにな。
予定外の時間が掛かったが、炭酸飲料が普及してない世界だから、みんな喜んでたよ。
さて、余分なことはあったが、次は何をするか…
攻撃魔法の再現は、危な過ぎて行うことはできないだろう。
だよね?
そしたらね、エドワード執事長がさ。
「はて?荒野などへ行き試されては?」っと。
いや、でもねぇ。
「荒野って、近くにあるんです?」
つい、尋ねると。
「近くではございませんが、鳥車なれば直ぐでしょうな」ってさ。
「そうなんだ…
そこなら迷惑にならないのかも、しれないけど…
問題は鳥車内じゃないと実験できないことなんだよ。
荒野へ真素操作で放てれば、問題はないんだけど…」
そう告げているとな。
「あら、鳥車から放てますわよ」って、ヒューデリア嬢がな。
っか、放てるんかいっ!
「もちろん、鳥車の結界内から放つ場合は、鳥車の外へ出てくださいませ。
結界は鳥車を覆っておりますけれど、結界と鳥車の間が空いておりますので。
もちろん、レクイア鳥が、驚いたり、脅えたりしないことが前提ですわ。
常識外れな真素操作は、厳禁ですわよ!」
釘を刺されてしまったよ。
っか、鳥車から出てっうことは、着陸しておくことが前提だな。
って、をいをい…既に荒野が窓から見えるんですけど?
ねぇ、もう着いたの?
あっ、降下中ですね。
うん、着いたか?
「荒野へ着いたみたいでございますな。
さっそく、外へ出られますか?」
そう、エドワード執事長に勧められたのでな。
「そうですね。
どんなことが出来るか、試してみたいからな」
「くれぐれも、遣り過ぎないでくださいましな」
五月蝿いよ、もぅ………




