#2 始める様に終わる
僕は目を覚ました、永眠したはずの僕が目を覚ました。何故、?
目の前には僕がついさっきまでいたはずの、特に面白みもない街が広がっていた。
なんだ、走馬燈みたいなもんか、別にさほど珍しいものでもない、
のだろうか本当に。そんな思わず疑ってしまう様な物が目の前にはあった、
それは紛れもなく宙を浮く音楽プレイヤーだった。
ご丁寧にヘッドフォンが刺さっている。
これは僕のバックに入っていたもののはずだが。
まぁ走馬燈なんだしよくわからないものがあっても仕方あるまい、
そう思った矢先それは動き出した。プレイヤーに刺さっていたヘッドフォンが
生き物みたいに揺れだした、当然こんな機能はないはず。
いや友達がいなさ過ぎてこの声をかけてくれる友達に話しかけてはいたが、
怪しんでいるとそれは僕の頭にのっかて来た、
音が聞こえる、というより声が聞こえる。
「あなたは見事この死ぬまで終わらないバトルロイヤルに選ばれました!
このゲームの勝者は『必ず夢がかなう』敗者は『必ず夢をあきらめる』
さぁ存分に殺し合いに行きましょう!相棒!」
「じゃ敗者で、死にます。」
「即答!?いやもう少し生に執着してくださいよ!」
「嫌です。」
「夢無いんですか!?」
「ない。」
「彼女いないんですか!?」
「いない。」
「友達は!?」
「もういい、馬鹿にしてんのか、お前を殺す。」
「なぜぇぇえぇえぇぇ!?」
「...」
「そんな態度取っていいんですか?」
「...?」
「遺書にヘッドフォンに話しかけるだけの人生だった
って書いちゃいますよ!?」
「くっ」
「彼女も友達もいなかったって書きますよ!?」
「くっ...ヘッドフォン風情のお前なんかに!」
「お?」
「俺の気持ちがわかってたまるか!!」
「いやわかりかねますよ!乙女ですか!
もっとヘッドフォンに何ができるとかそういうのかと」
「ヘッドフォンに何ができる!!」
「なんであなたの分のセリフ考えなきゃいけないんですか!?」
「...」
「まぁまぁ、そのへん含めてやり直してみませんか?」
「そういうの良いから黙れ」
「...この勝負で生き残れば現世に戻れますよ?
彼女も友達も夢見るだけならただですよ?」
「嫌味なルビ降りやがって!やっぱお前みたいな奴は...お前みたいな奴はッ!
これからどうぞよろしくお願いします。」
(...チョロいぜ)
「こちらこそよろしくお願いします!」
こうして僕の夢を叶えるための
バトルロイヤルとやらが始まった。




