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《23万文字1.8万PV突破!》リアルとゲームのギャップが凄いが何故か絵になる美男美女  作者: 小春日和
第4章 オフィス編

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第80話 隠れラスクロプレイヤー

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依頼されていたコンビニスイーツの広告案件。


突然の事件が発生してから、四日後。


晃のイラストが予想を遥かに超える速さで完成し、


案件は何とか解決へと向かっていた。


慌ただしかった数日間が嘘のように、穏やかな時間が流れる昼休み。


ガラス張りで開放感のある小会議室からは、


久々に賑やかな声が廊下にまで響いていた。


「今日の俺はいつもと違う!」


「そのセリフ、毎日聞いてる」


相澤の宣言を、晃が真顔で切り捨てる。


晃はスマホを横向きに構え、画面をじっと見つめていた。


どうやら、


晃達は4日ぶりにラスクロの武闘大会にてPvPを行うようだ。


いつもと違うのは、


普段なら食堂で昼食をとっている国崎が、


今日は小会議室で二人と過ごしていることだった。


「……なんか、こうやって見てたら、お前ら高校生みたいだな」


少し離れた机に腰掛け、


二人の様子を眺めていた国崎が、ぽつりと呟いた。


「はぁ? ゲームに年齢なんて関係ないだろ!」


「相澤、今の試合に集中しないと負けるよ」


「うおおおお!? 待て待て待て! 今のはなし! ノーカン!」


「何がノーカンなの」


「くっそぉぉぉ!絶対惜しかったのに!」


相澤の悲鳴が、小会議室にこだまする。


その様子を眺めながら、国崎は苦笑した。


「……楽しそうだな」


「お? なんだ、くにもやりたいのか?」


「んー、まあ。」


「おお! ついにラスクロデビューか!?」


相澤が勢いよく顔を上げた。


「いや、でも始めるところからだろ? 昼休み終わっちまうな。」


相澤がケラケラと笑う。


その横で、国崎は何も言わずにスマホを取り出した。


そして、慣れた手つきで画面を操作し、


端末を横向きに構える。


しばらくすると。


♪~~~~♪


聞き覚えのあるゲームのログイン画面のBGMが流れ始めた。


「……あれ?」


相澤と晃の視線が、ぴたりと国崎に向く。


二人の視線に気づいた国崎は、


自分のスマホ画面を2人に向けた。


「実は俺も持ってるんだ。ラスクロのアカウント」


「えええええ!? 知らんかったんだが!?」


相澤が目を見開いた。


「やってるなら教えてくれたらよかったのに」


晃も呆れたようにため息をつく。


「まあ、始めたの最近だけど」


「いつから?」


「……まぁ、少し前」


曖昧に笑って誤魔化す。


実は、国崎。


晃と実莉の接点が、MMORPG『Last Chronicle Online』にあるのではないか。


そう勘づき始めた頃から、自宅でこのゲームについて調べていた。


そして、ネット上に公開されていた五周年記念イベントの武闘大会の動画にたどり着いたのである。


そう、晃と拓郎の武闘大会対戦動画だ。


そこから一人でひっそりとゲームを始め、

動画を何度も見返しながらPvP特化に特化した戦い方を研究した。


……とはいえ。


そんなこと、口が裂けても言えるわけがない。


下手をすれば、探偵を超えてストーカー紛いのことをする男だと誤解されかねないのだから。


特に相澤は口が軽い。


絶対に余計なことを話すわけにはいかなかった。


「とにかく! せっかくだし、三人でやろうぜ!」


幸い、相澤はすっかり目の前のゲームに夢中になっている。


国崎もラスクロ武闘大会会場へと足を運ぶ。


武闘大会に現れた国崎のキャラクター。


彼を見た晃と相澤が、同時に目を丸くする。


「お、ハンマーだ。あっくんと同じ職じゃん!」


画面に映っていたのは、大きなハンマーを掲げた青年キャラクター。


レベルは45。


始めて二週間ほどといったところだろうか。


「た、たまたまだよ。ハンマーって、バドミントンに似てるから選んだんだよね」


「「どこが?」」


二人の声が綺麗に重なった。


「いや、ほら……ラケットに似てるじゃん?」


「いや、まあ……重さは尋常じゃないけど、形だけなら似てなくもないか? 先っぽ丸いし、持ち手は細長いし?」


「なんと言うか…独特な感性だね、国崎さん」


晃が引き気味に首を傾げる。


「だろ?」


「褒めてないんだけどね。」


「……そう。」


二人の反応に曖昧な笑みを浮かべながら、国崎は心の中で胸を撫で下ろした。


(……なんとか言いくるめられた)


もちろん、本当の理由は別にある。


動画で晃の戦い方を研究したからこそ、同じハンマー職を選んだのだ。


だが、それを口にするわけにはいかない。


自分の名誉を守るためにも、ここは黙っておくのが正解だった。


「じゃあさ!」


相澤が、ぱん、と手を叩く。


「せっかくだし、あっくんとくにで戦ってみてよ! ハンマー同士だと、どんな戦いになるのか気になる!」


「いいよ」


晃はあっさりと頷いた。


「わかった」


国崎も静かに応じる。


こうして、急遽ハンマー使い同士の模擬戦が行われることになった。


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