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《2章迄完結済15万文字突破!》リアルとゲームのギャップが凄いが何故か絵になる美男美女  作者: 小春日和
第1章 5周年記念イベント編〜5人が出会うまで〜

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第4話 家にいたのは

リアギャプに登場するキャラクター達がLINEスタンプになりました!

「リアルとゲームのギャップが凄い人達」

で是非検索してみてください☆

たっぷり40個入りです( ˘ᵕ˘ )

「おかえりー、ひちゃ」


リビングへ入った瞬間だった。


ソファにだらしなく腰掛けた青年が、スマホをいじりながら片手をひらひら振る。


口にはポテトチップス。


見慣れた光景だ。


そして陽奈は、そのポテチの袋を見て固まった。


「そのポテチ……」


ゆっくりと指を差す。


青年も袋を見る。


「あ?」


「私が楽しみに買っておいた梅はちみつ味のやつじゃん!!」


叫んだ。


「もぉーーーー!!勝手に食べちゃって!!」


「ごめんて」


まったく悪びれる様子もなく謝る青年。


その軽さが腹立つ。


「限定だったんだからね!?」


「知ってる」


「知ってて食べたの!?」


「うん」


「最低!」


陽奈は盛大に膨れた。


だが青年は気にしない。


スマホを横向きに持ったまま、空いている手でさらにポテチを摘まむ。


パリッ。


「晩飯作っといたから、その代金として頂きました」


机を見る。


ふわふわ卵のオムライス。


サラダ。


スープ。


普通に美味しそうだった。


「……よかろう」


鞄を床へ置きながら頷く。


「許された」


「でも少しは残しといてよね!」


「はいはい」


陽奈は洗面所へ向かう。


手を洗いながら文句を続ける。


「ほんと食べ物の恨みは怖いんだから」


「あ、ごめん」


「ん?」


「今売り切れた」


陽奈が振り向く。


青年は空になった袋を丸めていた。


「…………」


袋がゴミ箱へ吸い込まれる。


ポイ。


「全部食べたぁぁぁぁぁぁ!!」


「ごちそうさま」


「ごちそうさまじゃないのよ!!」


やられた。


完全敗北である。


まあ夕飯があるし。


今日は我慢しよう。


そう自分に言い聞かせながら席につく。


オムライスを一口。


美味しい。


悔しい。


美味しい。


悔しい。


複雑な感情だった。


そんな時。


青年がスマホから目を離さず言った。


「そろそろギルドの宴会始まるけど、INしなくていーの?」


「あっ!」


陽奈が時計を見る。


二十時五分。


「ほんとだ!」


慌ててスマホを取り出す。


ラスクロを起動。


慣れた手付きでログインする。


読み込み中。


その間にふと隣を見る。


青年のスマホ画面。


そこにはラスクロが映っていた。


アキが立っている。


グレージュ色のショートボブ。


整った顔立ち。


黒を基調とした重戦士装備。


巨大な戦鎚を軽々と担ぐクールな少女。


ギルドでも人気の高いキャラクターだ。


「あー」


陽奈はニヤニヤした。


「何見てんだよ、姉ちゃん」


視線に気付いた青年がこちらを見る。


「ごめんごめん」


陽奈は笑う。


「アキちゃん今何してるかなーって」


「リアルでアキちゃんって言うな」


「えー」


この青年。


朝倉晃。


陽奈の二つ下の弟である。


少し長めのグレージュの髪。


気だるげな目元。


整った顔立ち。


黒いゆったりした服装。


いかにも芸術家という雰囲気を纏った男だった。


名門大学を中退し、現在はイラストレーター兼デザイナーとして活動している。


自由人。


マイペース。


だが仕事は一流。


そして。


ラスクロでは――


『アキ』


という少女キャラクターを使っていた。


「晃はこういう女の子が好きなんだねぇ?」


陽奈がニヤニヤする。


「違うって」


「またまた」


「ゲームの女子に言い寄られんのダルいから女キャラ使ってるだけ」


「はいはい」


陽奈は頷く。


「モテ男はゲームでも苦労しますねー」


「信じてないなこいつ」


晃はジト目になった。


だが陽奈は全く気にしない。


オムライスをもぐもぐ食べながら笑っている。


「モテるの楽しいのに」


「そう言いながら貝類落とせてないの知ってるからな」


「ぶっ!!」


陽奈が盛大にむせた。


「な、なんで知ってんの!?」


顔が真っ赤になる。


晃は悪戯っぽく笑った。


「スマホ開いた」


「は!?」


「前に通知見えた」


「見ないでよ!」


「無理だろ」


「無理じゃない!」


陽奈は机を叩いた。


「番号まで知ってんの!?」


「知ってる」


「なんで!?」


「登録名が貝類だった」


「やめてぇぇぇぇぇ!!」


顔を抱える。


死にたい。


穴があったら入りたい。


「ここまで来ると犯罪だよ!?やめて!?このシスコン!!」


「シスコンじゃねぇよ」


即答だった。


「じゃあ何でそんな把握してんの!?」


「姉ちゃん分かりやすいから」


「そんなことない!」


「貝類から返信来るたびニヤけてる」


「ニヤけてない!」


「今も赤い」


「赤くない!」


「赤い」


「赤くない!」


完全に赤かった。


晃は吹き出す。


「ははっ」


「笑うな!」


「いや無理」


「最低」


「頑張れよ」


「何を!?」


「恋」


「だから違うってぇぇぇぇ!!」


ギャーギャー。


ギャーギャー。


騒がしい姉である。


晃は苦笑しながらスマホへ視線を戻した。


そして小さく呟く。


「まぁ、無理そうだけど」


「聞こえてるからね!?」


即座にツッコミが飛ぶ。


今日も朝倉家は平和だった。

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