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《2章迄完結済15万文字突破!》リアルとゲームのギャップが凄いが何故か絵になる美男美女  作者: 小春日和
第1章 5周年記念イベント編〜5人が出会うまで〜

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第17話 ドラぴこへの愛と身バレと



リアギャプに登場するキャラクター達がLINEスタンプになりました!

「リアルとゲームのギャップが凄い人達」

で是非検索してみてください☆

たっぷり40個入り120円です( ˘ᵕ˘ )


陽奈が貝類を探索しに行った頃。


グッズ販売兼ドラぴこ抽選会場


武闘大会会場から少しだけ離れた場所。


そこへ。


ロングブーツを鳴らしながら猛ダッシュしてくる女性がいた。


赤髪ボブをサラサラと揺らし、


グレーのトレンチコートが靡く。


黒のタイトワンピース。


そして…


鬼気迫る表情。


乃村実莉である。


「やっと……!!」


息を切らしながら会場へ飛び込む。


「やっと目的達成できる……!!」


ホワイトドラぴこ。


そのためだけにここまで来た。


身バレの危険。


人混み。


知らない姉弟との遭遇。


全部乗り越えた。


あと少し。


あと少しでゴールだ。


一直線に受付へ向かう。


そして


カウンターへ両手をつく。


ダンッ!!!!!!!


「抽選お願いします!!!!」


凄まじい圧。


スタッフが若干のけぞった。


「は、はい……」


引き気味である。


「ではアカウントのご提示をお願いします」


「……え?」


実莉が固まる。


スタッフも固まる。


「……はい?」


「アカウントのご提示を」


「……何のですか?」


「ラスクロのアカウントです」


沈黙。


数秒。


そして。


実莉の脳内で警報が鳴り響いた。


(…アカウント必要だったのーー!?!?)


知らなかった。


聞いてない。


(拓郎、あんなに詳しいならそこまで説明しといてよ!!!)


きっと説明に書かれていたのだろうが、

実莉はそんな説明見ていなかった。


完全に実莉のミスだ。


スタッフ説明によるとどうやら


Lv30以上のキャラクターを所持しているプレイヤー限定らしい。


つまり…


すい♡を見せなければならない。


身バレである。


終わった。


完全に終わった。


しかし。


冷静になれ。


相手はスタッフ。


赤の他人。


この会場限り。


深い関わりなんてない。


大丈夫。


大丈夫よ実莉。


脳内会議。


ここまで約一秒。


結論。


やるしかない。


実莉は静かにスマホを取り出した。


ログイン。


慣れた手つきでキャラクター画面を開く。


そして。


真顔でスタッフへ差し出した。


画面には。


Lv83


すい♡


赤ツインテール。


五歳児みたいな見た目。


フリフリ衣装。


完全に幼女だった。


スタッフの心の声。


(美人なお姉さんが幼女使ってる……)


(ギャップえぐ……)


だが。


プロである。


顔には出さない。


「ご提示ありがとうございます」


淡々と処理を進める。


実莉はちょっと安心した。


よかった。


引かれてない。


きっと…恐らく。


「それでは抽選をどうぞ」


抽選箱が差し出される。


実莉は息を呑んだ。


ごくり。


喉が鳴る。周囲にも聞こえるほどだ。


震える手を箱の中へ入れる。


紙が大量に入っていた。


指先で探る。


どれだ。


どれがホワイトドラぴこだ。


頼む。


頼むから来て。


お願い。


もう運営に文句言わないから。


よし、君に決めた!!!!!


紙を一枚つまむ。


引き抜く。


三角に折られた紙。


運命の紙。


会場の音が遠くなる。


ゆっくり。


本当にゆっくり開く。


カサッ。


紙が広がる。


片目だけ開く。


恐る恐る覗き込む。


そこに書かれていた文字。


小さく。


とても小さく。


黒文字で。


『はずれ』


「あ……」


数秒停止。


脳が理解を拒否する。


きっと何かの間違い。


頭をブンブンと振り、


もう一度見る。


『はずれ』


やっぱり。


『はずれ』


(は……)


(はずしたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!)


ガクッ。


その場に膝をついた。


終わった。


本日の目的終了。


今日ここに来た意味。


消滅。


ホワイトドラぴこ。


消滅。


夢。


消滅。


様々なリスクを背負ってきたのに。


全部。


全部。


無駄だった。


「……」


ゆっくり顔を上げる。


視線の先。


スタッフ。


実莉の瞳が光った。


ギンッ。


蛇である。


完全に蛇。


スタッフが震える。


「ひぇっ」


思わず声が出た。


実莉が立ち上がる。


ズンズン近付く。


怖い。


美人なのに怖い。


いや、むしろ美人だからこそ怖い。


人差し指を突き出す。


「あと一回!!!!」


スタッフ。


後退。


「どうにかなりませんか!?!?」


「ホワイトドラぴこ愛なら誰にも負けません!!」


「愛だけではどうにも……」


「この為だけに来たんです!!」


「ご愁傷様です……」


「私可哀想じゃないですか!?」


「感情論!!」


スタッフのツッコミが鋭い。


「見てください私のキャラ!」


スマホを突きつける。


「レベル83ですよ!?」


「はい」


「30の二倍以上ですよね!?」


「はい」


「じゃあ二回引けますよね!?」


「謎理論です!!」


もう無茶苦茶だった。



その頃。


武闘大会会場から移動してきた晃。


「どこ行ったんだあの二人……」


実莉と陽奈を探し周囲を見回す。


すると。


聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「お願いします!!」


「やめてくださいぃ!!」


…嫌な予感がした。


視線を向ける。


そこには。


スタッフへ詰め寄る実莉。


完全にクレーマーである。


「……何してんだ……」


晃は引いた。


普通に引いた。


知り合いだと思われたくない。


かなり本気で思った。


だが。


これ以上放置すると。


スタッフが泣きそうだった。


仕方なく歩き出す。


その時。


実莉の手から。


スルッ。


スマホが落ちた。


「あ」


実莉が固まる。


スマホは床を滑る。


シャーッ。


そして。


コツン。


晃の足元で止まった。


「あっ……!!」


実莉思わず声をあげる。


だが手遅れ。


「……」


晃はスマホを拾う。


画面を見る。


そして。


固まった。


画面に映っていたのは。


赤ツインテール。


幼い見た目。


フリフリ衣装。


五年間。


毎日のように見てきた仲間。


『Lv83 すい♡』


「……え」


晃が目を見開く。


実莉は顔面蒼白だった。


終わった。


今度こそ本当に終わった。


身バレである。


完全に。


盛大に。


最悪のタイミングで。

ご覧頂きありがとうございます!

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