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12話 アグール家の▲▲▲1

 目を覚ますと王太子がいた。僕が気を失っていた時の話をとりあえずは聞いたら、解毒ポーションを無理やり飲ませて馬車に乗せたって言われたけど、今いる所って馬車の中!? 広すぎるのは……空間拡張魔法ってやつかね?


「ここは王城の中だ。坊主」

「へぇあ?」

「結構な時間寝ていたのだ。仕方あるまい」

「どのくらいですか?」

「5時間だな。なぁレオン?」

「うむ、だが心配はするな。暗殺者は来ておらぬ」


 来ていないのであればいいんだけど、いつ来るかが分からないってことを考えると警戒しておかないとね。しかしここが王城って言われたら納得できるくらいの大きさをしているなぁ。もう夜になっているから早めに戻りたいんだけど、今日は危ないかな。


「学園には事情を説明してあるから心配はするな」

「王太子殿下ありがとうございます」

「・・・レオンでいい」

「せめて様は許してください」

「よいぞ」

「おい、レオン。これからどうする?」


 確かにこれからはレオン様も狙われるだろうからどうすべきだろうか? 一旦僕と離れた方がいいんだろうけど、ダンジョン探索があるわけだしそんなことは出来ないか。レオン様を守りながら動けるけど、パーティーメンバーに探られる可能性があるからねぇ。


 アイツの目的が僕であれば一人行動を出来るように合わせればいいんだろうけど、僕の周りが目的ならそうでは意味がないからどうしょうかな? 一人であらば対処は簡単だけど流石に複数人であればそんなことは出来ない。


「放置でいくぞ」

「「はぁ??」」

「まずは相手を調べないといけぬ」

「その間に坊主が狙われたら?」

「それは大丈夫であろう。問題はどうやって死人を相手にするか」


 レオン様は僕らにも分かるように説明し始めた。そもそも反転のスキルを持っているのは大勢いる。だがスキルを使う際に条件がある者は少ないとのこと。そしてソレを持っている者は一人いた。書類上は死んだことになっている死人だ。


 レッちゃんは死んだことになっているとは知らなかった。おそらくは僕が屋敷から追い出させた後のことだろう。伯父さんは行方不明になっていて捜索が打ち切られたのが7年前で、レッちゃんが死んだのは5年前。見事に年数がバラれているな。


「どちらもアグール家の者だな?」

「はい、伯父とその娘です」

「お前はどこにいた」

「森の中ですね。屋敷を追放されていました」

「やはり辺境伯が……怪しいな」


 そうなるよね。僕も辺境伯が関わっているのは確実だとは思うけど、直接なのかは分からない。だからと言って辺境伯に聞いてもはぐらかされるだけだろうしさ、ここは情報を集めるのはが優先ってことだね。死体を操っているのであれば許さないぞ。


「一ついいか?」

「ドワーフよ。なんだ?」

「死人ならは反転を使ったらそれも反転するんじゃないのか?」

「うむ……もしそうであればそうだろうな」

「ならっ!」

「だがそれはないであろうな。俺はアグール家のカレンは生きていると考えている」」


 生きているのであれば助けれるように考えないといけないんだろうけど……僕は何にも動けないかな? レッちゃんの声は聴いたけども手掛かりがないのではどうしようもないんだよね。レオン様にここは任せておかないとね。


 そもそも情報がないのに探しようがないってものあるんだけどもね。アデルに相談なんて出来ないし、辺境伯の耳に入る可能性があるから危険だ。ってなるとレオン様の情報網が凄いってことに期待しておかないとね。


「うむ……明日はパーティー内のコンビネーションを調べないとだからね。寝るぞ」

「その前に飯と風呂だろ」

「では早く済ませるぞ」


 レッちゃんは……大丈夫なのだろうか? 心配になるんだよね。辺境伯に何もされていないといいんだけども。



~???視点~


「失敗しただと!!」


 う~ん……うるさいねぇ。辺境伯ちゃんはいつもうるさいのに今日はさらにうるさくてたまらないよぉ。全くもってバカは騙すことは簡単だけど、声がデカいのは嫌だなぁ。折角あのスタンピードを止める方法を教えて当主にしてやったってのに。


 しかも邪魔な兄を操り人形にして、姪はいいように動く駒にしたのにさぁ、怒らないでほしいねぇ。この馬鹿が英雄と言われているのは誰のおかげかを聞きたくなるくらいだよ。まぁ余に対して声を荒げてないからいいんだけどねぇ。


「おい、ルー。どうゆうことだ!!」

「なぁにがぁ?」

「何がではない。デオルがまだ生きているではないか!?」

「そうだねぇ。流石だねぇ」

「お前の言う通りに子を成したのだぞ」

「余とねぇ。それよりも誰に声を荒げているのだ?」

「くっ」


 はぁ全くもってバカは学習能力がないのが嫌になるねぇ。余は悪魔ってことが分かっていないみたいだし、しっかりと教えこまないといけないのかなぁ。まぁ少し圧を掛ければ立場を弁えるからいいんだけどぉ。こんなのと子を成さないといけなかった余の気持ちも分かってほしいぃ。


 まぁ最高傑作が出来た訳だし、子種は優秀ってことが分かったからねぇ。余の配下にいる4人くらいにはこの男の子種で子を産ませたからもう用無しだけどねぇ。本当に辺境伯ちゃんがバカで助かっちゃったなぁ。コレがあの男であればこんなことにはならなかった。


 そもそもあのスタンピードは余が近くのダンジョンにあることをして人工的にぃ……いや悪魔的に起こしたことなのを分かっていないのは傑作だぁ!! 


「お、怒っていないか?」

「怒ってないよぉ。ほらおいでぇ」

「んぅえ? ルゥー?」

「こっちよぉ」


 本当にこの馬鹿は操りやすいなぁ。少しフェロモンと魅了を出すだけですぐに蕩けるんだからぁ。余の子にも引き継がれているのよねぇ。フェロモンと魅了は。まぁ無自覚だしスキルとして発現しないけどもすっごく濃厚だのねぇ。


「余の下に帰ってくるようにさせないとねぇ」

「あっあっ」

「喋られなくなったのねぇ」


 強者を引き込みたいしねぇ。アデルって子は雑魚だから配下の餌にするのもありねぇ。

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