2年生 夏②
あれはなんだったんだろう
眩しさと轟音で
かき消された気がする
日野「おまたせ!」
「ううん、待ってないよ」
今日は日野くんと花火大会に行く日。
日野
「待ってくれた人って、みんなそう言うんだよな」
「集合時間までまだ15分くらいあるし、俺の方が先だと思ったんだけどな」
「ぶっちゃけ待ってた?いつ来たの?」
「えっとね…10分くらい前?」
日野「25分前行動はエグいって…俺にはもっと適当でいいんだって」
「う、うん」
日野「じゃ、今後は5分前行動でオッケーだからね?」
「お、おっけー」
日野「おっけ!じゃあ行こ~」
大きな人混みからいくつか道を挟んで
私たちは少し遠回りをして花火大会へ向かった
日野「それじゃあ、なんか買ってくる」
「わ、私も行ってみたい」
「屋台も端っこの方なら人少なそうだし…」
人混みが苦手な私の為に、
日野くんは一人で行くつもりだったと思う。
日野「少ないって言っても結構いると思うけど…」
「い、行こ」
日野
「うーん、はぐれたら流石にマズいし」
「手、ちょっと繋いでていい?」
「あ、もし嫌だったらなんか俺の服つまむとか…」
「い、いいよ」
日野「じゃ、行こっか」
手を繋いで人混みへと向かう
花火への期待感と 夏の暑さと
あなたへの想いで 鼓動が早い
・・・
日野「食べたい物とかある?」
「えっと、たこ焼きとか」
日野「いいチョイスだね~。一緒に食べよ」
いくつかの屋台を巡り、
素早く食料を買い集め、
手早く元の場所へと戻った。
日野「ここさ、結構穴場で人も少な目なんだよね」
「少し離れた…ここって公園だよね?」
日野「そう、遊具とか撤去されまくってて、人来ないんだよね」
「そうなんだ、私、シート持ってきてるから、座って食べよう」
日野「めっちゃ助かる~!」
日野くんに荷物を持ってもらってる間に、
手早く持ってきたシートを広げる。
広げ終わる前に聞こえてきた始まりの音
「「「ヒュルルルルルル」」」
・・・
「「「 ドゴン 」」」
赤、白、黄、青、ピンク、紫
視界を埋め尽くす小さな炎
まだシートを広げてる最中だったから
中腰で、少し横目で見た花火
新井「・・・~・・・・・~~」
声が聞き取れなくて
日野「うん? なになにー?」
耳を近づけたつもりだったのに
新井「・・・」
日野「うん?」
唇が重なるなんて、夢にも思わなかった




