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そわか  作者: 空雲雛太
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あとがき

 かつて、誰かが言った。

 『誰も祝ってくれないから自分で言うぜ! 祝☆完・結!!』と。


 そんなわけで『そわか』本編、遂に完結と相成りました!

 長かった……ここまで本当に、長かった……!

 年単位で連載を続けている方々がいかに化け物(黒い異空間的な意味ではなく)なのか、文字通り身をもって学びました……。

 とはいえ、一年間だけでも『そわか』とともに積み重ねた時間は私にとって、大変思い出深いものとなりました。

 締め切りに追われて悲鳴を上げたこと、うっかり締め切りを間違えたり、普通に間に合わなかったりして著しく凹んだことは、今でも鮮明に……。

 ……何かネガティブなことばっかり書いてあるような気がしますが、もちろん『そわか』を通じて得たものもたくさんあります。

 例えば、こうして後書きまで読んで下さる、あなたのような読者の方に出会えたこととか……ね!(ドヤァァ)

 ……エピローグ冒頭でのユーリエさんの心境、もしくは最終話で、檸檬さん相手に恥ずかしいことを言ってしまった夏樹くんの気持ちとシンクロする思いです。穴があったら入りたい……!

 ちょっと魔が差しただけなんです、私の感謝の気持ち以外は、どうか忘れてやってください……。

 このままだとただのバカだと思われてしまいそうなので、ちょこっと真面目に『そわか』を執筆しようと思った経緯についてのお話を。

 裏話とかが苦手な方は、次の『◆』から『◆』まで飛ばして読んでください。



  ◆ 裏話



 もともと『そわか』は、タグに『現代召喚(?)』と付いていることや、冒頭で異世界召喚に触れていたことなどからお分かりかもしれませんが、異世界召喚もののつもりで書いていました。

 そういう見方をした場合、主人公は夏樹くんではなく、ユーリエさんということになりますね。

 主人公が何言ってるか分からない異世界召喚。

 異世界召喚といえば読んで字の如く、現代社会の平凡な主人公が、自分の世界とは異なる理によって成り立つ世界に降り立つところから始まる冒険譚です(最近は、冒険とは限らないのでしょうか?)。

 『地球上でさえ国を(また)げば言語の壁にぶつかるのに、どうして世界を跨いだ先では当たり前みたいに主人公の言葉が通じるんだ?』と誰かが疑問に思ったのでしょう、そういう作品には夏樹くんがぼやいていたように、大抵は言語の壁を取り払ってくれる、何らかの不思議な力があります。

 ですがある日、学校をサボ……自主休校した私は、映画館で洋画の半券を買うときに、こんなことを考えました。

 すなわち、映画を翻訳版で観るか、字幕版で観るかです。

 ……いえ、外国語のリスニングとか出来ないんですけどね? 日本語すら怪しいレベルですし。

 それでも(それなのに)私は悩んだ末、『字幕を追いながら観るのは大変だけど、役者さん本人が込めた感情を含み、撮影したその場所で響いた音声を聞きたい』という結論に達して、字幕版で観ることにしました。

 翻訳版には翻訳版の良さがありますが(ここ大事)、私にとっては感覚的な違和感の無いことが重要だったのです。

 日本語と外国語は、発音も単語も文法も当然違うので、どうしても聞こえてくる声と口の動きが違う、という状況になってしまうから……と。

 そこまで考えた時、私はふと、前述の異世界召喚のお約束を思い出して、疑問に思いました。

 最初のうちは、便利の一言で済むかもしれない。

 けれど、時が経てば経つほど、目の前の人が喋っている口の動きと聞こえてくる音の違いの違和感は、異世界から召喚された主人公たちに『お前はこの世界の外側の存在なんだ』という事実を突きつけ、主人公を苛むのではなかろうか?

 あるいは、翻訳魔法によって口の動きすら修正されて見えるのなら、彼らの目に映る景色は全て、魔法によって加工された、偽物の映像ということになる。

 自分の見るもの、聞こえる音、全てが魔法によって捻じ曲げられた世界の中で、それでも周囲の人々と言葉を信じて、自我を保つというのは、とても大変なことなのではないだろうか?

 ……改めて文字に起こすと、土木工事かってくらい、重箱の隅をほじくってますね……。

 物凄く嫌な奴じゃないですか、私……。

 さておき、そんな経緯から私は『翻訳魔法の無い異世界』に興味を持ち、『そわか』の原型が生まれました。

 舞台を異世界ではなく現代日本にしたのは単純に、舞台を『翻訳魔法の無い異世界』に設定して、サブキャラ全員が異世界言語を喋るような状況で、どんな物語を展開したらいいのかが分からなかったからです。何が面白いんだそれ、と。

 『言葉の壁』を用いることで、主人公が異世界の中で感じる疎外感というものをどうしても表現したかったので、翻訳魔法を外すことだけは譲れなかったのです(`・ω・´)キリッ!

 ……だからって舞台を現代日本にしちゃったら、結局主人公は疎外感を感じないだろうという突っ込みは、気付かなかったことにする方向で。



  ◆ もういいですよー



 本当は、キャラクター一人一人へのコメントとかも付けたかったのですが、作品の性質を考えると、あんまり喋りすぎるのも良くないかなーと思ったので、今回は割愛させていただきます。

 ……最終話でのユーリエさんのセリフとか、檸檬さんが夏樹くんを殴るようになった理由とか、色々喋りたいことはあるのですけど……特に後者。

 聞かれてなさそうな気もしますが、一応今後の予定をお伝えしますと、特に決まってないです。

 ただ、前述の『檸檬さんが夏樹くんを殴るようになった理由』についてだけは全力で言い訳させてほしいので、そのうち番外編を書こうかなーとは思っております。……きちんと言い訳にならない可能性もありますけどっ!

 続編はちょっと分かりません。今のところは正直、書く予定は無いです。翻訳版もたぶん無し。

 もしも楽しみにしてくださっていた方がいさしたら申し訳ないですが、それをやっちゃうと本編の『コイツ何言ってんだ』感が削がれてしまいますので、何卒ご容赦を……。

 最後になりましたが、登場人物の半数が何言ってるか分からないような、わけのわからん作品をここまで読んで下さり、本当にありがとうございました!

 またいつか、どこかでお会いできるよう、頑張っていきたいと思います。

 皆様の明日が、たくさんの笑顔で満たされますように。


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