図書館 地下室にて
誰もいない図書館の地下室。
ロウソクの明かりもない場所でざわざわと議論しているような声がした。
「やはり結末は変わらないか」
「我らが父より聞かされていたがこんな終わり方でいいのか」
「仕方がないよ、あの男の望みを叶えるにはこの方法しかないんだから」
「それでもあまりに惨すぎるわよ。まったく知らない人間ならともかく私たちが今まで目にかけてきた子たちよ。なんとかできないかしら」
「我々はあくまであの男の願いを叶えるためだけの存在。その一線を超えることはできない」
「まさか我々と同じ存在がここに現れるとは予期できなかった」
「それにあいつは僕らと違い実体があるよ。僕らは力が制限されているけど、あいつには制限がない。それでもここに来たってことは・・・」
「えぇ、私たちを吸収するつもりでしょうね」
「だけど、そう簡単にやられるわけにはいかないよね」
「あぁ、我々のなし得る範囲を使い切り契約を守る」
「まだ希望が残ってるもんね」
「あぁ、我らが神と呼ばれる存在が人間に希望を託すとはな」
「・・・運命なんてものはないのよ。私たちの住むべき場所には全ての終末について書かれた石版があるけれどそれでさえしょっちゅう文面が変わっている。例え運命なんてものがあってもその道は常に変わっている。この世は多くの人間がこの瞬間でも関わり合っているんだから」
「うん、結末は最後の瞬間までわからないよね」
「そうだな・・・。例え運命というものが決まっていても我々で変えて見せよう」




