10/24
終わらない二日酔いと、予期せぬ噴水
「……うぅ、体調が戻らないなぁ」
私はベッドの中で、重い頭を押さえながら呟いた。
この間、楽しさにかまけてお酒を飲み過ぎてしまった。案の定、夜中に猛烈な吐き気に襲われ、トイレへ駆け込んで派手に吐いてしまったのだ。
そこまでは、よくあるお酒の失敗だ。
本当の悲劇は、その後に待っていた。
便器の水を流そうとして、朦朧とした意識のまま、壁のボタンを押し間違えてしまったのだ。
「――ッ!?」
凄まじい勢いで作動したのは、流すスイッチではなくウォシュレットだった。
便器を覗き込んでいた私の顔面へと、水の刃が直撃する。
顔から、髪から、着ていた洋服までビショビショに濡れ、夜中のトイレで私は一人、パニックになった。
体調は最悪、服も最悪。あの瞬間の、惨めで情けない絶望感といったらなかった。
私のライフは、文字通りマイナス一万くらいまで叩き落とされた。
「……しばらく、お酒はいいかな」
すっかり懲りた私は、枕元に置いたスポーツドリンクをゆっくりと口に含んだ。




