26 『MAD動画』
第2部 第4章 第26話 『MAD動画』
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――それから一週間あまりが経ち、7月。
私のやることが遅いのか、思うように素早く動画が作れない。
29歳を迎え、より一層焦る中、「新しいガンダムがやってる。」と、すずさんから聞いたので、気晴らしに見てみることにした。
忖度なしに言わせてもらえば、『(制作陣の)エゴだよそれは!』という感想だ。
作品の雰囲気としてはサンライズのガンダムというより、『マクロスしか見てないガイナックスがプリキュアをイメージしながら作ったガンダム』というような感想だった。
実際にガイナックスから派生したスタジオカラーが制作に入っており、視聴後に調べて「やっぱりな。」と思った。
細かいところでは、批判ばかりで申し訳ないが『中年おっさんが富野節を履き違えた上で考えた今どきJKの流行言葉』みたいな造語が、富野節よりもはるかに見ていてキツかった。
私はガンダムもマクロスも本編作品はレコンギスタを除いて全部見ている。レコンギスタは最初の数話でちょっとついていけなかった。
富野作品としてイデオンはアニメの方を見ている。ガイナックス作品はトップをねらえ!、ふしぎの海のナディア、新世紀エヴァンゲリオン、トップをねらえ2!。
そもそも昨今のガンダムをワンクールでやろうと思うのが無理がある。さらにそこに宇宙世紀+αのガンダムネタを無理矢理ねじ込みまくって、結果、肝心の最終話が迷走しているのである。
ただ、あのストーリーなら、『カラー(ガイナックス)制作のオリジナルコラボガンダム。』みたいな特殊な立ち位置にすれば、まだここまで荒れはしなかったんじゃないのかな?とは正直思ってしまう。
早い話が、サンライズはガンダムAGEから何も学んでいないのだ。
どちらも発想は悪くないのに非常に残念でならない。
具体的に何故荒れたのか?
恐らく『BEYOND THE TIMEが流れたのに初代ガンダムだった。』+『あれだけフラグを立てておいて、過去作主人公がラストに搭乗する王道胸熱展開が無かった。』+『それでいて、あまりに非論理的で非現実的な、ガンダムもガイナックスも絶対やらないような巨大化』という、最後の最後の3連続コンボで『私のようなヘビーファンが作品評価を大幅に下げた』のだと思う。
個人的には、11話ラストで『初代ガンダム&シュウジ』の後に、誤動作っぽく再びゼクノヴァが起こって『逆シャアのラストで消えた二人』が出てきてくれて、主人公側を戦闘指示などで軽く援護しつつ争いの何たるかを説き、初代ガンダムに乗るシュウジの暴走を止め、平和に収めてくれたら、巨大化なんかしなくても、戦闘の見せ場もあるし、話もつながるし、新旧共に見られるんじゃないのかな?と思った。
アムロをエヴァにするのは『ナンセンスだ。』
ついでに、再度元の世界へ帰ることに失敗して、元の世界で思念だけになっちゃったけど、シャアだけは怨念が強すぎ+強化人間の器があったのでフル・フロンタルに宿っちゃいました、とか言っとけばワンチャンUCにもつながりそうな・・・。
細かい修正や理由付けは必要だろうが・・・。二人のシャアとか二人のシャアとか二人のシャアとか。
幸い、フル・フロンタルとは違い声優さんが違うから、巨大化よりははるかにマシな理由付けはできそうだとは思う。
ただそれでも、約15年経っても存在感が皆無なAGEと比べると良くも悪くも話題性は非常に高く、(運営の狙い通り)新規/ライト層にはかなり受けそうだな、とは見ていて感じたし、実際にもそのような評価のようだ。
(え?ココロオドル?)
具体的には前作の水星に比べて戦闘アニメーションはかなり多くて細かい。話が詰め込まれている分急ぎ足ではあるが、その反面、飽きはそこまで感じない。
9話で地球に降り始めた時には『本当にあと4話で終わるのか!?』と思った(笑)
ガンダム未視聴者には話数も短く非常に見やすいと思うので、ガンダムが気になる人はGQuuuuuuXから視聴することをおすすめする。
一周回って再度見た時にツッコミが入れられたら君はもう立派なガンダムオタクだ!!(蹴)
個人的に良かった点は、マチュとニャアンのキャラクターデザインが好きだったことだ。
性格?テレビ版リン・ミンメイ、ナディア、世界に張り合える女性キャラはそうそういないさ。
と、ガンダム愛を語り尽くしたところで、私が不完全燃焼だったのは、『BEYOND THE TIMEが流れたのに初代ガンダムだった。』点だ。
アムロが来なくても、絶対にニューガンダムが来ると思っていた。
そこで、ニューガンダム。それも戦闘前のフル装備状態+アムロが実際に登場+監督が富野氏であったら?と、勝手な妄想の下、MAD動画を制作した。
割とカットが都合よくハマり、『ヒゲマン』が半ネタキャラと化してしまったが、まあまあ上手く作れた。
唯一の後悔は、キシリア様の撃墜の映像をGQuuuuuuXの方から逆シャアの方へ変え忘れた点のみだ。
ライト勢には意味不明であり、ヘビー勢はニヤつきそうな度合いだ。
と同時に『やっぱりニューガンダム+アムロ』は神格化バイアスを除いても、出しちゃダメだったな、と思ったので、私のような消化不良の人向けと思い、即消されることを覚悟の上、投稿してみた。
結果。予想外の再生で、一日で2万回再生された。
コメントなどを読ませていただくと、予想通りヘビー勢には刺さったようで、ライト勢には意味不明な展開だったようだ。
高評価率は97%台をうろうろしている。
『編集が上手い』というコメントも序盤から相当数いただいて、本当に嬉しい。
だが、一つ断言しておきたいのは、私の編集が上手いのではないということだ。前述の通り『GQuuuuuuX側の戦闘シーンが豊富であり、その中でもたまたま逆襲のシャアのシーンとつながりやすかっただけ』である。
私が気を遣ったのは、宇宙世紀のシナリオ展開に寄せることと、ヒゲマン以外の完全なキャラ崩壊は防ぐこと。その程度で、それは別に私の何かが優れているというわけではないだろう。
逆に唯一後悔した点は、キシリア撃墜時のカットをGQuuuuuuXか逆シャアかで悩んで、GQuuuuuuX側にしてしまったので戦艦が切り替わっていて、結構な違和感になっている部分だ。
MAD動画全体でヘビー向けにコアなネタを多く入れたので、コメントもマニアックなものが多く、ニヤニヤしながら読んでいる。
『誠にありがとうございました。』
内容はともかく、この動画のおかげで、それまで登録者数255人でストップしていた私のYouTubeチャンネルは、一カ月で1,000人を突破することができた。
そこから、登録してくださった方に少しでも恩返ししたくて、もう数本関連のMAD動画を投稿した。
先ほどの動画ほどの、私にとっての大反響とまではいかなかったが、それでも今までの歴史動画よりははるかに視聴されており、ずっと無職・無収入でいる焦りから一カ月ほどは解放されていた。
だが、MAD動画専門のチャンネルではないし、たまたま今消されていないだけで、あまりに度が過ぎていけばいつかは消されるだろう。
そして何より、これらは他人の創作物を切り貼りしただけの二次創作物だ。
ウケる音楽は勿論著作権で収益化もできない。この分野で食べていくことはまず考えるべきではない。
あくまで趣味だ。
それに、本来の世の中に対する復讐からは遠くかけ離れている。
では。どうすればいいのか?
このストレス社会でただでさえ疲れているのに、誰が信用だの信頼だのわけわからんことを言ってる動画を見るのか?
このガンダムのMAD動画も話題性があったから再生されたのだ。
やはり、遠回りせずに話題性に乗っかった政治的な分野の動画を作るべきではないのだろうか・・・?
既に正社員として社会復帰するには非常に難しいだろう。
そして私には経済的な意味でもう時間が残されてはいない。
最後にこれにかけてみよう。
これでだめなら。
私は死ぬだけだ。
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次回!第2部 第4章 第27話
『高度社会形成主義』 DON'T MISS IT!!!




