↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼畜な悪役豚貴族に転生したので、生きるためにシナリオから逃れます  作者: 福音希望
第二章 鬼畜な悪役豚貴族は家族と交流する
PR
41/60

第24話 悪役豚貴族は妹の暴走を止める


「ぐっ・・・・・・」


 炎の中に飛び込んだ瞬間、あまりの熱さに苦しげな声を漏らす。

 【身体強化】のおかげでダメージは軽減しているが、熱いことには変わりない。

 そう長くは行動できないだろう。


「どこだ・・・・・・いたっ⁉」


 周囲を見回すとシャトンの姿を発見する。

 身体から炎があふれ出し、周囲に引火してしまっている。

 その炎がいつ彼女自身に襲い掛かるかわからない。

 すぐにでも助けないと・・・・・・


「来ないでっ!」

(ボウッ)

「っ⁉」


 俺の存在に気づいたシャトンが拒絶の感情を示す。

 感情を昂ぶらせた瞬間、俺に炎が向かってきた。

 思わず回避行動を取る。


「・・・・・・」

「意識が朦朧としているのか?」


 だが、追撃がくることはなかった。

 虚ろな目をしていることから、はっきりとした意識はないのかもしれない。

 もしかすると、近づく者に対して自動的に反応しているのか?

 それはそれで面倒な状況である。


「この炎をどうにかしないと、近づけないな」


 シャトンに近づくにつれ、炎の勢いは増している。

 おそらく【身体強化】の状態でも大ダメージは避けられないだろう。

 下手したら、黒焦げになる可能性になる。

 転生して間もないのに、流石に二度目の死は嫌だな。

 しかも、今度は焼死体か・・・・・・


(ブワッ)

「っ⁉」


 冗談めいたことを考えていると、いきなり炎の一部が掻き消えた。

 衝撃が地面を抉り、掻き消したようだ。

 シャトンへの道が繋がった。


「ポール様、早く助けてあげてください」

「ああ、わかった」


 フィエラがアシストしてくれたようだ。

 彼女の方から地面が抉れているのが見える。

 どれほどの威力の攻撃をしたのだろうか?

 いや、今はそんなことを気にしている暇はない。

 一刻も早く、シャトンの元に行かないと・・・・・・


「シャトン」

「来ないでっ!」


 目の前で声を掛けたが、再び高密度の炎が放たれる。

 全身が焼けるような痛みが走る。

 いや、焼けているのは事実である。

 もう一刻の猶予もないな。


(ガバッ)

「っ⁉」


 勢いよく抱きつくと、シャトンの身体がビクッと震えた。

 虚ろな状態でも感覚はあるのだろう。


「しっかりしろ、シャトン」

「ぽーる、にいさま?」


 俺の声にシャトンは反応するが、返事はかなり弱々しい。

 それなのに、彼女から放たれる炎が一向に弱くなる様子はない。

 もしかすると、シャトンですら操れる状態ではないのかもしれない。

 彼女の意識が戻ったとしても、炎を消すことができないわけだ。


「・・・・・・できるか?」


 あることを思いついたが、これで解決できるかわからない。

 だが、現状で俺にできるのはこの方法だけだ。

 やるだけやってやる。


(ギュッ)

「ひゃっ⁉」


 抱き締める力を強くすると、シャトンが可愛らしい悲鳴を上げる。

 申し訳ない気持ちになるが、少しでも効率を上げるためにはより接触面積を広くするしかないのだ。

 俺は意識を集中させる。


(ヒュウウウウウウッ)


 シャトンの身体から俺に向かって魔力が流れてくる。

 天才の彼女だからこそ、幼いながらかなりの魔力量である。

 あれだけの魔法を使っても、まだこんなに残っているのか?


「ゴホッ」


 体内に流れ込んだ魔力が俺の身体を蝕む。

 いくら半分は身内とはいえ、他人の魔力はやはり毒のようだ。

 だが、これしか方法がないのだ。


「はぁ、これで終わりか」


 ようやくすべての魔力を吸収し、俺はその場に座り込んだ。

 まだ炎が残っているが、シャトンからはもう炎は出ていない。

 彼女は俺の腕の中で寝息を立てていた。

 こんな可愛い娘を悲しませてしまったのか。

 拒絶をするにしても、色々と言葉は考えないといけないだろう。

 だが、これでこの問題も一段落──


「なんだ、この状況は?」


 いきなり見知らぬ声が聞こえてきた。

 振り向くと、そこには大勢の人がいた。

 どうやらかなり大事になってしまったようで、人が集まったのだろう。

 その戦闘には一組の男女とシオンがいた。








作者のやる気につながるので、読んでくださった方は是非とも評価やブックマークをお願いします。

★5でも★1でもつけていただけると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。