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エピローグ 悪役豚貴族は一番の味方を手に入れる


(じぃ)

「・・・・・・」


 フィエラの期待を込めた視線が俺を突き刺す。

 可愛らしい少女にそんな目を向けられるのは何とも気恥ずかしい。

 思わず目線を逸らしてしまう。


「ごほん」


 俺の様子にセバスが咳払いをする。

 しっかりしろ、ということだろう。

 リブラは生暖かい視線を向けてくる。

 俺の反応を楽しんでいるようだ。


「はぁ・・・・・・わかったよ」


 覚悟を決めるしかないようだ。

 ここまでお膳立てをされれば、逃げるのはダサすぎる。

 大きく息を吐き、フィエラに真っ正面から向き直る。


「俺の専属に戻ってもらえるか?」

「はい、よろしくお願いします」


 俺の頼みを彼女は笑顔で受け入れてくれた。

 その表情はとても可愛らしくで再び視線を逸らしてしまう。

 女性に慣れていない俺にとっては毒のようなものである。


「あの、どうしました?」

「な、なんでもない」

「顔が真っ赤ですよ? もしかしたら、熱があるんじゃ・・・・・・」

「だ、大丈夫だからっ!」


 心配そうにフィエラが近づいてくる。

 だが、原因が彼女なので、俺は思わず逃げてしまう。

 そんな俺を追いかけるように彼女はさらに近づく。


「ほっほっほ。若いですなぁ」


 そんな俺たちの様子を見て、リブラが嬉しそうに反応する。

 俺が慌てふためいているのを楽しんでいるようだ。

 悪い人間ではないだろうが、意外と性格が悪いようだ。


「これで一段落ですね。ですが、これからが大変でしょう」

「まあ、あの子たちなら大丈夫じゃろうよ。一人なら難しいかもしれないが、味方ができたなら多少の困難も乗り越えられるはずじゃ」

「そうだといいですね」


 セバスとリブラが話しているようだったが、何の話かはわからなかった。

 今の俺は近づいてくるフィエラから逃げるのに精一杯だったからである。

 話している暇があるなら、少しは助けようとして欲しかった。


 異世界転生後の悪役豚貴族としての生活は意外と賑やかになりそうだった。







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