妹
アレク視点です。
僕の名前はアレク・フォン・フリージアと言う。フリージア帝国の第一皇子で一週間後には皇太子になる。
その関係で、式典場を見に行く途中で妹に会った。
僕の妹はアイシア・フォン・フリージアと言う。
僕は正直妹の事をどうでも良い存在だと思う。
父上からもそう言う存在だと言う事を教えられて来たからだ。
だから、僕は妹を道具として扱った。
けれど、アイツは道具として扱っているに過ぎないのに嬉しそうに僕についてくる。
おかしい奴だと思う。
だが、その妹が別の意味でおかしくなった。
今までは、鬱陶しくついてきたのに今日は僕を拒絶した。
それに、妹は風邪をひいて寝込んでいるとケイリス卿が言っていた。なのに、先ほどのアイツはなんだ?
父上から、近づくなと言われていた庭で花を見ながら元気そうに笑っていたではないか。
風邪が治ったのかと思ったがケイリス卿は、重症だと言っていたから即座に違うという結論に至った。
だが、それ以上にアイツはおかしかった。
態度が別人だった。
まるで、貴族のご令嬢を相手にしている錯覚に陥った。
アイツはあんな事が出来るほど社交界の事を知らない筈だ。
..........いや、何故、僕はアイツの事を考えているんだ?
僕には関係ないだろう。
そうだ、きっと疲れているんだ。
今日は仕事を早めに終わらせてすぐに寝るとしよう。
最近は仕事が多くてあまり寝れていなかったからな。
そのせいで、アイツの事を考えているのだろう。
まったく、不愉快だ。
これからは、仕事も減らさなければな............。
いや、それもこれも、アイツに会ったせいだ!
仕事を減らすのではなくアイツに会わないようにすれば良いんだ!
それなら、仕事を減らさずに済むしアイツの事を考えなくて済む!
そうと決まれば、まずはケイリス卿に今日の事を報告しなければ行けないな。
そして、ケイリス卿の報告が終わって頃合いを見て質問をした。
「ケイリス卿、少し質問を良いですか?」
「はい。構いませんよ。」
それから、僕は今日、アイツに会った事、アイツの態度が異質だった事などを話した。
「そうですか...........。きっと、風邪で頭が混乱していたのでしょうね。殿下が気にするような事ではないかと...........。気になるようでしたら、専属メイドに話を伺って来ましょうか?」
「いや、良い。少し気になっただけだ。それに、風邪のせいならばこれからはないと言う事だ。いちいち、アイツの事で気を取られていてはいけないから報告をしただけだ。」
「左様でしたか...........。では、報告は以上ですので私は失礼しますね。」
「あぁ..........。」
ケイリス卿は有能だ。
そして、僕はケイリス卿を信頼している。
何せ、父上が一番信頼を寄せている宰相だからだ。
それに、僕の武術や剣術、魔法などの師匠でもあるからだ。
そう考えていると、いつの間にか就寝時間になっていた。
今日はいろんな意味で最悪の日だった。
だが、これでアイツには当分会わないだろう。
その事実をありがたく思いながら僕は意識を手放した。
今回も読んで頂きありがとうございます!
次回も楽しみに!




