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最強悲運皇女の幸せ奮闘譚  作者:
第一章〜人身売買編〜
13/17

真っ白な空間。

何も感じないし何も聞こえない。

...........幸いにも真っ白だった事に感謝ね。


真っ黒だったら情けなく震えながら泣いていたしね。

それにしても、私は寝たのよね?

ここは夢、かしら?


「おぉ!スゲェな。思ったより冷静じゃねぇか。普通はこの虚無に耐えきれずにショック死してるんだがな。」

「...........私はそんな場所に連れて来られたのね。ここは一体何処なの?」

「へぇ?ここは夢じゃないのかと聞かないのか?」

「.........夢だとしても私の夢ではない気がするしね。正直、興味はないから要件だけをお願いするわね。」

「お前、マジでスゲェな。俺の威圧に耐えるどころか自分の意見を言うとはな!」

「.......その感じだと要件はないのかしら?」

「要件はあるっちゃあるな。まあ、もう終わったけどな。」

「........要件が終わったのなら早く帰ってくれないかしら?私は早く寝たいのだけれど?」

「え!?そこはオレサマの正体とか要件の内容を聞くところだろ!?」

「........要件の内容はともかく正体に関してはそこまで話せないのではないかしら?あなたみたいな人はまずは聞いてもいない正体をベラベラと話すの。けど、あなたはそうしない。なら、答えは簡単よ。正体を言えないのよ。何かしらの制約があるから.....。と、これが私の考えた推測よ。どうだったかしら?」

「引くくらい完璧だな。なんか、ムカつくな。だが、オレサマは優しくて寛大な魔族だからな!許してやるよ。」


.........優しい?..........寛大?

一体誰の事を言っているのかしら?

あなたは人の夢に不法侵入してきた傲慢な俺様変人魔族でしょう?


と、言いたいけれど変に機嫌が悪くなられても迷惑だし面倒だから適当にあしらっておきましょう。 


そう思っていると、目の前の魔族の雰囲気が急に変わった。

私は初めて正面にいる自称魔族を見た。

顔は..........よく分からない..........と言うよりは、見えないわね。


けど、顔が見えなくても明る様に不機嫌な事は分かるわね。

何に起こったのかしら?

...........もしかして、私さっき思っていた事を口に出していたのかしら!?


それなら、大変失礼な事をしたわ。

みんなからよく言われるのよね。

今度から気をつけましょう。


「あ〜、いや..........お前が口に出してるんじゃなくてオレサマが勝手に聞いてるだけっつーか............。」

「あなたって意外に面倒なのね。でも、私が思っていた魔族とは違ったわね。」

「.........お前が思ってた魔族像は?」

「傲慢で弱い人間を見下しては殺す。そして、私たちを道具としか思っていない奴ら...........かな。」

「ふぅん。オレサマが違うって言う根拠は?」

「雰囲気が穏やかだからかしら?まあ、とにかくあなたは良い魔族ね。良かったわ。魔族にもこんな人がいたと知れて..........。」

「...........お前は怖くねぇのかよ?魔族が............。」

「それなら、私の近くにいるアレンや師匠はどうなるのかしらね?でも、私が一番怖いのは得体の知れない何かではなく醜くて愚かで何を考えているのか分からない人間の方がよっぽど怖いわね。」

「...........あははは!はははははは!お前は変わってるんだな。」

「............そうかもね。とにかく、早く出て行ってくれないかしら?私はそろそろ寝ないと明日起きれなくなってしまうわ。」

「何で起きれなくなるんだよ?」

「それは..........!わ、私が朝に弱いからよ!」

「へぇ〜、意外だな。...........チッ、もうこんな時間かよ。じゃあ、また来るな?次は優しく出迎えろよ?」


そうして、その魔族が消えたと分かった私は深い眠りについたのであった。

今回も読んで頂きありがとうございます!

次回も楽しみに!

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