小さな希望
セシリア視点です。
「アイちゃんは大丈夫でしょうか?」
私は思わずそうて呟いてしまいました。
私は牢屋に置いて来たアイちゃんが心配で何回も後ろを振り返っている。
「お姉ちゃんは大丈夫だよ〜?結構、強いだろうしね〜。」
「ですが、強いとは言っても子供なんですよ!?子供が大人を相手にするなんて無謀です!」
「でも、大丈夫だよ〜。だって、お姉ちゃんだからね〜。君も希望が出来たからお姉ちゃんの話に乗ったんでしょ〜?」
「そう、でしたね。信じて待つしかありませんよね。」
「っ、おい!大丈夫か!?チッ、いくら何でも人数が多すぎる!だれか治癒魔法を使える奴はいるか!?」
「僕が手を貸すよ。」
そうして、名乗りを上げたのは緑髪で深い青色の瞳をした男性だった。
「ありがてぇが本当に良いのか?」
「勿論、構わないよ。困っている人を見たら助けたくなってしまう性分なんでね。」
「恩にきる!コイツらを見てくれねぇか?俺はアイツらを止めなきゃいけねぇんだ!」
「あぁ、分かったよ。回復!」
凄い!本当に治った!
疑ってた訳じゃないけど回復魔法は初めてみたけど凄い!
「おい!お前、大丈夫なのか!?」
「........何がですか?」
「顔が真っ青だぞ!?何処か怪我したのか!?」
「いえ、人酔いしただけです。」
「はぁ!?人酔い!?そんな事言ってる場合かよ!?」
「あなたが言えと言ったから言ったのではないですか。」
アイちゃんだ!
アイちゃんが無事に帰ってきたんだ!
良かった.........!
「あ!セシリア、大丈夫だった?怪我してない?」
「え?う、うん!平気だよ!これも全部アイちゃんのおかげだね!」
「ふふ、そんな事ないわよ。私1人ではどうにも出来なかったもの。これも、全部みんなの功績よ。」
アイちゃんは本当に優しい。
それに、何だか胸がドキドキする。頬も熱い気がする。
すると、アイちゃんが心配して顔を覗いて来た。
びっくりした。心臓が破裂しそうな程熱い。
............そうか.........!私はアイちゃんの事が、いつの間にか好きになってたんだね!
「それじゃあ、夜も遅いから家に帰りましょう?あ!それから、ギールさんとヴァルさん!また、後日家を訪問させていただきますね!お金は期待していて良いですよ?ヴァルさん!」
「お前な........!はぁ〜、ガキがよくそんな事分かるな.........。」
「頭は悪くはないのでその程度なら分かります。」
「はぁ〜、俺が考えているのはその程度の思考っつー事かよ!」
「別にそこまでは言っていませんが?はぁ〜、この人は意外に面倒ですね。」
あ、アイちゃん!?
そ、そんな大きな声で言ったら聞こえちゃうよ!?
「おい!聞こえてるぞ!?」
や、やっぱり、キレてるよ!
アイちゃん、今謝った方が良いよ!
と、心の中で助言する私。
聞こえないので意味はないですけどね.............。
「..........気のせいでは?それより、早く離してください!もう、時間があまりないのです!10時には帰らないと..........!」
「あ〜、もう、分かったっての!ガキはとっとと帰んな!」
「それでは、失礼致します。また、後日お会いしましょう!」
綺麗なお辞儀...........!
アイちゃんがやると天使が舞い降りたみたいだった!
まだ、胸がドキドキする!
きっと、アイちゃんがかわいいからだね!
そう考えているといつの間にか私は馬車に乗っていた。
今、馬車にいるのはアイちゃんとギールさんと私に何故かついて来たバイス君。
けど、アイちゃんの隣に座れた!
アイちゃんを見るたびに私の頬は赤く染まってしまう。
「セシリア、大丈夫?顔が真っ赤よ?きっと、今日の出来事で疲れて熱が出てしまったんじゃないかしら?」
「い、いえ!そう言う事ではないので!」
「?じゃあ、どういう事なの?」
「ひ、久しぶりにお父様と会うから緊張とか恥ずかしさとかがあって..........!」
「なるほどね。お父様と会う時はそれが普通の感情なのね。」
「アイちゃん.........?」
今、一瞬だけアイちゃんが羨ましそうな目をしていたような...........?
「ついたみたいよ。セシリア、伯爵様に会いに行きましょう?」
「僕も行くよ〜!」
「では、僕もついて行かせてもらうよ。子供3人だけでは危ないしね。」
「私は大抵の人には負けませんよ?」
「けど、大人の力には負けるだろう?」
「でも、魔法がありますからね!いざとなったら、魔法でぶちのめします!」
「あははは!お姉ちゃんはやっぱり面白いね〜!」
「う〜ん?そうかな..........?そういえば、バイスって何だか似てるかも..........!」
アイちゃんな何かを寂しそうに呟いていたが私には聞こえなかった。聞こうとも思ったけど今のアイちゃんの表情を見て聞けなくなってしまった...........。
家に入ると使用人の人たちが固まって驚いたような目で私を見ていた。
それは、そうよね...........。
私が攫われたのは一週間前...........。
その日から私は行方不明になっていたんだもの。
急に行方不明だった私が帰って来たらみんな驚くわよね。
それから、執事長がやって来て慌てていた。
執事長は普段顔に感情は出さない。
けど、その執事長が表情を出した。
それほどまでに心配してくれていたのよね...........。
きっと、お父様も心配している。
私は今度は攫われないようにすると決心しながらお父様が来るのを待った。
今回も読んで頂きありがとうございます!
次回も楽しみに!




