閑話3
「ねぇ、シェリル。」
「……………なんですか。」
聖堂から会場へと戻る道を並んで歩いている途中、
リアムは真剣な目をしてシェリルに話しかけた。
………ちなみに、
聖堂の扉を出てすぐ、シェリルは降ろしてくれと頼んだ。
このままだと自分を抱きかかえたまま
リアムは会場に戻る気ではないかと心配になったからだ。
………まぁ渋々だったが。
「………首輪つけてもいい?」
「………いつも急におかしなこと言いますよね?」
自分の首をジッと見つめるリアムを、
シェリルは虫ケラでも見るような目で見返す。
………この人、どんな思考してるんだろう。
「………じゃあ夜だけでも。」
「………なんで夜だけ?いや、昼間も嫌ですけど。」
変わらず自分の首を見続けるリアムを、
シェリルも変わらず虫ケラでも見るような目で見返す。
………この人、思考が普通じゃない。
「…………調教プレイもいいかなって。」
「もう黙って!何も言わないで!聞きたくない!」
もはや虫ケラどころではない。
この世のモノではない何かを見るような目で
シェリルはリアムを見つめ、距離をとる。
「………あ、もちろん。
シェリルちゃんは調教"される側"だから。」
「………………………。」
シェリルは自分が黙ることにした。
心も表情も"無"にして。
そして歩くスピードを最速にした。
少しでもこの変態から離れる為に。
「………………楽しみだなぁ。」
そうつぶやいた変態の言葉は、空耳だと思うことにした。




