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その鎖、まぼろしです。  作者: クロネコ
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戴冠式の準備、

結婚式に出席する来賓の確認。

そのあたりは他の人間に任せられるものは任せて、

自分は準備のため人員を削られたところの補填に入りつつ、

提出された書類に間違いがないか目を通す。


こうなることは少し前から覚悟していたはずなのに、

いざその時が来たらあまりの忙しさに目がまわる。

戴冠式はまだいい、父から兄に冠がバトンタッチされるだけだ。

むしろ問題は結婚式の方で、

護衛の配置場所から必要な人間の数、

来賓として出席する他国の要人のリストアップなど、

普段外交を多く任されている自分が確認し、兄に報告する。

………量が多い。疲れた。


とまぁ、

こんなことを頭の中で考え続けていたリアムは

食事もそこそこに自分の寝室へと向かう。

………とにかく寝たい。

シェリルの膝枕のおかげで昼寝はぐっすり出来た。

でも足りない。睡眠もシェリルも、全然足りない。


不機嫌になりながら寝室の近くまで来た時、

扉の前でキョロキョロする護衛の姿が目に映った。

………もう何もしたくないんだけど。

そう思いながらリアムは、声をかけた。





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