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「それにしても、バッサリいったわねぇ。」
そろそろ会議も終わるだろうと、
ヴィンセントと連れ立って部屋から出たシェリルは
リアムの元へと向かうため廊下を歩いていた。
「似合わないですか?
あんまり髪の長さとか気にしたことないんですけど。」
「そんなことないわよ?その髪型も似合ってる。
きっとクソガキも"可愛い可愛い"って言うわよ。」
「…………そ、それはちょっと。」
たわいもない会話をしながら歩いていた二人の目に、
どうやらちょうど会議が終わったらしく
ゾロゾロと部屋から人が出てくる光景が映る。
「グッドタイミングだったみたいね。
………ほら、声かけてあげたら?」
「!」
自身の補佐官と共に最後に部屋から出てきた彼は、
疲れているというか、呆れているというか、
とにかくあまり機嫌が良さそうではない。
………会議の内容、難しいものだったのかな?
そんなことを思いながらシェリルは彼に声をかける。
「リアム様!」
名前を呼びながら彼の元へと小走りで向かえば、
補佐官に向けられていた視線が自分へと移される。
少しの間会うことのなかった彼は、
キレイなホワイトブロンドの髪をふわっとさせ、
「…………シェリル?」
驚いた表情を見せながら、自分を見た。
「お久しぶりですね、リアム様!
会議は無事に終わり…………。」
終わりましたか?と問いかけようとしたシェリルに
リアムは口をギュッと結び、眉を下げながら近づく。
「…………おかえり、シェリル。」
「はい、ちゃんと戻りました!
リアム様もお変わりないですか?
約束どおり、ちゃんと公務に取り組んでました?
………ジュード様を困らせたりしてないですか?」
リアムの横に立つ補佐官のジュードに視線を移せば、
"大丈夫でした。"というように頷かれる。
体調を崩し、実家に帰る前にリアムと交わした約束は
ちゃんと守られていたらしい。
「………それじゃあ、
あとはゆっくり二人で話してちょうだい。
シェリルちゃん、また王子妃教育でね。」
「!
今日はありがとうございました、ヴィー先生。」
ヒラヒラと手を振りながら
その場から立ち去るヴィンセントに続き、
では私もこれで………と、ジュードも頭を下げ去っていく。
去っていく二人の後ろ姿を見送り、
隣に立つリアムを見上げたシェリルの目に映ったのは。
「…………リ、リアム様?」
「……………やっと、帰ってきた。」
心臓を鷲掴みにされる、あの"へにゃり顔"だった。




