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レンと共に向かった王城内の一室にてシェリルは、
国王夫妻に久しぶりの登城を笑顔で迎えられていた。
「本当に良かったですわ、シェリル様。
あの時はどうなることかと気が気じゃなくて………
これからはあのような事が二度と起こらないように
最善の注意を払うようにいたしますわ。」
「あ、いえ!わたしは大丈夫ですから。
あのあといろいろ検査もしたんですけど、
特に異常とかも見られませんでしたし。」
ですから、またお茶に誘ってくださいね?と、
シェリルは微笑みながらアイリーンに応える。
あのお茶には毒が入っていたわけでも、
シェリルがアレルギー反応を起こしたわけでもない。
…………そうなると、考えられる可能性のひとつに、
あの言い伝えの女性が関係しているのではないかと
シェリルは密かに思っていた。
だからこそジネットにあのお茶のことを
もう少し掘り下げて調べてもらおうと思ったのだ。
「それにしても…………
少し見ない間に印象が変わったような気がするが。
…………そうか、髪の長さが違うんだな。」
「その髪型もとってもお似合いですわ!
きっとリアム様も驚かれるんじゃないかしら。」
「…………そういえば、
殿下はもう執務室の方に行かれたんですか?」
辺りを見回しながら、隣に立つレンが問いかける。
言われてみればリアムの姿が見当たらない。
てっきり国王夫妻とこの部屋で
出迎えてくれるものだと思っていたのだが、
なにか急な仕事でも入ったのかもしれない。
「実は昨日から隣国に外遊に出ていてな…………
シェリルが今日登城してくることは
もちろんリアムも知ってはいたのだが、
どうしても外せない会議が入ってしまって。
………今日の夕方には戻るはずだから、
それまで城で待機してもらってもいいだろうか?」
「それは全然構いませんけど…………。」
「夕食はみんなでいただきましょう?
きっとリアム様もそのつもりでしょうから。」
わかりました。と頷いて、
シェリルとレンはその場を辞する。
その後、仕事へと向かうレンを見送り、
シェリルはヴィンセントに会いに行こうかと
ひとり廊下を歩いていたのだが、その視線の先に。
「………………ゲッ。」
こちらへと歩いてくる、ゼインの姿があった。




