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翌日、というよりその日の朝。
シェリルはシーツにくるまり一人悶えていた。
「……………………。」
………これ、どうすればいいの?
着ているネグリジェの首元から中を覗き込めば、
全身につけられた赤い痕が目につく。
………あ、あんなの、
裸になったも同然だったし………!!
下着だけでも死守した自分を褒めてやりたい………!!
昨夜のことを思い出して再び悶えたシェリルだったが、
とにかくメイド達が来る前に着替えねばと、
もそもそとシーツから這い出る。
………リアム様はまだ寝てる。チャンスは今だ。
ゆっくり、ゆっくりと、
気配を消しながらベットから降りることに成功し、
シェリルは忍足で自分の着替えを探す。
こんな痕だらけの体を誰かに見られるワケにはいかない。
たとえそれが自分の侍女たちであろうとも、
恥ずかしさでどうにかなってしまう。
まるで泥棒のようなポーズになりながら
ようやく自分の着替えをみつけたシェリルは、
着替えを抱えるとダッシュで脱衣所へと向かう。
服さえ見つけられればこっちのもんだと言わんばかりに
すごい早着替えをしてみせたシェリルだったが、
「…………なっ、ちょ、どっ。」
なんで?
ちょっと待って?どうすればいいの?
そう口に出して言いたいのだが、
焦ってうまく言葉にならない。
…………首のところの跡、隠せないじゃん。
今日着る用にと屋敷から準備して持ってきた服は、
残念ながらハイネックではないため首筋は丸見えだ。
ならばこの首筋にいくつもある赤い跡は
どうやって隠せばいいのだと悩むシェリルの耳に、
部屋をノックする音が聞こえた。
「…………は、はい?」
首筋を手で隠し、のろのろと扉の前まで来ると、
シェリルはそーっと扉を開ける。
「おはようございます、シェリル様。」
そう言って挨拶をしてきたのは、自分の侍女たち。
「朝の支度をお手伝いに………
あら?もう着替えはお済みになられたんですか?」
「う、うん………
でもまだリアム様は寝てらっしゃるし、
髪も今日は自分でやるから大丈夫!」
「………シェリル様、首、どうかされたんですか?」
「!!」
「先ほどからずっと抑えてらっしゃいますけど、
寝違えて痛めたりされたんですか?それともお怪我を?」
「ちっ、ちがっ…………。」
「怪我でしたら、薬を用意して手当を………。」
「…………薬?
………あぁぁっ!!そうだ!!アレだ!!」
突然叫び出し、笑顔になったシェリルは、
思わずパッと首筋から手を離してしまう。
それを見逃さなかった侍女達はジッと首筋を見て、
「…………あぁ、そういうことですのね。」
と、
意味深につぶやいたことをシェリルは知らない。




