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竜の薬師  作者: もんた
第3章 学園編-中編
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第17節『重大発表』

どうも、もんたです。

お待たせしました。


それでは、どうぞ。



「…諸君も’身内’とは誰のことか気になっていることだろう。せっかくなのでこの場を借りて紹介したい。さぁ、マルク君、こちらへ。ソラリアも一緒においで。」

「はい。お父様。」

「「えっ?」」




――ザワッ




 シャンドラさんがまっすぐに僕たちの方を見ているせいで、会場の人たちはその視線を追って僕にたどり着く。

 隣にいたモロゾさんとアイナは相当びっくりしているようで口が半開きだ。

 そういえば2人にはいってなかったっけ。

 というか母さんとじいちゃんのことを知ってるのはシャンドラさんたちだけか。





 会場中の視線が集まる中、3人のところへ合流するとじいちゃんがにっこりと笑って僕の肩に手を置いた。






「みな、聞いたと思うが、このマルクは儂とオルガで育てた立派な子じゃ。しかし、知っての通り儂らは街中で暮らしてはおらん。よって世間一般に少々疎くての。縁あって今はソラリア嬢の従者として働かせてもらっておる。」

「ドラコニア様の仰った通りだ。ただ、一点訂正させてもらうとするならば、彼は非常に優秀だ。なぜなら彼はドラコニア様から魔法を学び、オルガ様から薬師と狩人としての技能を学んでいる。」



「な、なんと!!」

「ということはあの子の魔法の腕前は賢者様クラスということに…?」

「い、いや、それよりも薬師としての才能の方が気になるだろう!師はあの【薬神】だぞ!?」

「賢者様クラスの魔法だぞ!?宮廷魔導士だって()じゃない!」





 シャンドラさんの一言で会場が一気にざわつき始めた。

 その喧騒にさらに追い打ちをかけるようにシャンドラさんは話をつづけた。





「ここにお集りの聡い諸君であればこれが如何に特異なことかわかるはずだ。さらに、戦闘の技術に関しても当家近衛騎士団団長マットよりお墨付きをもらっている。とはいっても一般兵士と同様というレベルではあるが、十分だと思う。正直、これほどまでに才気あふれる子を在野に放り出すなど、愚の骨頂と言わざるを得ないだろう。そこで――」





 シャンドラさんが息をためるのに合わせて会場が一気に鎮まった。











「この場を借りて発表させてもらおう。私の娘、ソラリアをマルク君の婚約者とすることとする!!」



「「「!!??」」」



「ええっ!?マ、マ、マルク!?」

「ぼ、僕も聞いてないよ!?」






「なんと!!」

「ああっ!ソラリアお嬢様にはぜひうちの息子をと思っていたのに!!」

「これはとんでもないことだぞ!」

「お二人目は欲しがられるかしら…?」







 さっきの一瞬の静寂が嘘のように会場は大騒ぎ。

 商人のような人は後ろに控えていた小間使いのような人にドタバタと指示を出している。

 アイナのお父さんであるモロゾさんも周りの声を聞いてハッとした表情でアイナと一緒に会場を出て行った。

 そういえばアイナには恋人になったことも伝えてなかったっけ…







「さぁゲストの紹介と重大発表はこれでしまいだ。まだまだパーティーの時間はあるのでゆっくりくつろいでくれ。」






 シャンドラさんの言葉を受けて楽団の演奏が再開する。

 ゆっくりとしたメロディーが徐々に会場の空気を落ち着かせようとしてるみたいだった。

 突然の発表に固まってるソラリアの手を引いてシャンドラさんと一緒に元いた席に戻る。

 かあさんとじいちゃんはそのままホールで参加者とお喋りしはじめていた。






「ほら、ソラリア。いい加減戻っておいで。」

「えっ、はっ!!お、お父様!!さっきの発表は一体なんですか!?」


「ん?別に問題ないだろう?既に恋人同士で特に何か()()()があるわけじゃない。それにどちらか一方の片思いというわけでもないんだし、さらに言ってしまえばまだソラリアには婚約者がいないしそれに相当するような相手もいなかった。であれば今絶賛お付き合い中のマルク君とそのまま婚約の流れで妥当だろう?」

「こっ…そ、そうかもしれませんが!私は侯爵家の長女です!お父様の後は――」

「ソラリア。」






 普段と違った凛とした表情にソラリアの勢いが止まった。





「その話は後だ。今はパーティー真っ最中。お客様をおもてなしすることが大切だ。優先順位はきちんとつけなければいけないと話をしただろう。」


「…はい。」

「確かに、急な話だったことは謝ろう。だが、何も考えずに決めたわけではないよ。心配せずともきちんと話す。今はすべきことをしなさい。」



「…わかりました。お客様とお話してきます。マルク、行きましょう。」

「え、あ、うん。」

「マルク君、ソラリアをよろしくね。」

「は、はい!」






 すっと僕を置いて歩いていってしまったソラリアにおいつく。






「…ごめんなさい、マルク。」

「何が?」

「こんなことになってしまって。お父様ったら…」

「あ、あぁ。でも、その、別にいいかなって。」

「本気で言っているの?」

「冗談で言わないよ。ソラリアのこと、ちゃんと好きだから。」



「も、もう…!わ、私だってマルクのことが好きだけど、それとこれとは話が変わっちゃうわ。だって、マルクが私のこっ、婚約者ってことは、そ、その、結婚…するってことじゃない?そしたら私は貴族の、それも侯爵家の人間だから当然結婚相手も貴族になることになるわ。マルクはお父様の後継ぎってことになるのよ?貴族ってとっても大変だし、面倒なことも多いしお父様は隠してるけどやっぱり周りの貴族から嫌がらせされたり、それに…」

「ソラリア。」

「ごっ、ごめんなさい。えっと、、」

「ソラリア、大丈夫だよ。」


「マルク…?」

「さっきシャンドラさんも言ってたでしょ。ちゃんと考えてるって。きっと何かアイデアがあるんだよ。」

「そうかもしれないけど…」

「それに、言われたこと忘れちゃったの?」

「え?」

「今、すべきことは?」



「…ふふ。そうね。ごめんなさい。びっくりしてうろたえちゃった。」

「僕だってびっくりしてるよ。ソラリアみたいに色々考えられないから平気そうに見えるかもしれないけどさ。」

「ううん。ちゃんと顔に緊張してるって書いてあるから。さぁ、やるべきことをやらなくちゃ!」

「え?あ、ちょっと待って!」







お読みいただきありがとうございました。


更新頻度上げたいんですけどね。。。

FF7Rが楽しくて…w

お読みの皆さんの中にもやってる方いますかね?



20/10/09 誤字修正

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