第28節『森の中』
どうも、もんたです。
パソコンを新調しました。
ネズミのPCです。チーズがかわいい。
それでは、どうぞ。
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大柄の男を先頭に5人の男女が周囲を警戒しながら固まって森を歩いていく。
先頭の男は金属製の鎧を身につけ、背中にグラディウスを2振り背負っている。
鎧にも、腕に取り付けられているバックラーにはあちこちに傷があり歴戦を潜り抜けてきた様子が見て取れる。
その彼の後ろをキョロキョロと周囲を眺めながら歩く男性が一人。
仕立て良い服をまとった彼の腰には控えめな装飾の施されたレイピアが下げられており、時折鋭い視線を森の奥へ向けている。
そのすぐ後ろには女性が3人。
少々疲れた様子の猫耳を生やした猫人族、紙を両手に握りキョロキョロと焦った様子で周囲を見ている人族の女性が一人。
その二人の様子を微笑ましそうに見つめる、真っ白な狐耳を生やした女性が一人だ。
「レ~~ナ~~?だから言ったにゃ。いつもどおりの場所から入ろうって。せっかく負担無しで馬車に乗れてたんにゃからぎりぎりまで乗って安全にいけばよかったのにゃ!」
「い、いいじゃないか!こうやって先には進めているし、地図の方角的にもあっている。ギルドで受けたクエスト分の薬草だって回収できた!この道のりも多少時間もかかろうが魔物の間引きにもなるのだから一度に何度もおいしいだろ!?」
「おいしいって…あのにゃぁ…」
「う~ん。レナの言うことも一理あるけれど…少なくとも領主様の護衛をしているタイミングでする必要はないんじゃないかしら?おまけを入れすぎでメインがおろそかになってしまっては元も子もないわ。」
「うっ…そ、それはだな・・・」
「これだからにゃにも考えてにゃいって言われるのにゃ…」
「なっ!それは聞き捨てならないぞ!!ダリアだってこの前・・・!」
「それは今関係にゃいにゃろ!!」
「あらあら~。二人ともやめなさ~い。」
「パラメ止めるな!今日という今日はどちらがだらしないかというのをはっきりさせなくてはいけない!」
「のぞむところにゃ!どれだけレナがぐ~たらかを領主様に聞いてもらうにゃ!」
「なにおぅ!!」
レナと呼ばれる女性がなにやら、やらかしてしまったようだ。
ちょっとした愚痴から始まった言い争いは徐々に激しくなっていく。
女性も三人あつまればなんとやら、というが…
パラメと呼ばれた女性も本気で止めるつもりは無いようで、そこそこ仲裁に入っては眺めてを繰り返し、クスクスと笑っている。
「お前たちいい加減にしろ!!領主様の護衛任務なんだぞ!はぁ…申し訳ありません、領主様。」
「ははは、構わないよ。許可をだしたのは僕なんだから。レオルドもまとめ役大変だね?」
「お恥ずかしい限りで…この辺は我々もちょくちょくきますし、迷うなんてことは早々ないですが…とはいえ気を抜きすぎです。任務完了後にきちっとしめなくてはいけないですな。」
「ほどほどにね。まぁ時間かかってもいいんじゃないかな?僕がやらないといけないことは終わらせてきて仕事もないし、元々いざというときのために野営の準備もしてある。昔懐かしくなってちょうど良いよ。」
「あぁ、そういえば領主様は軍出身でしたな。」
「うん。父のことがあってそんなに長くはいなかったけどね。従軍経験もあるよ。」
「数年前のアレ、ですか・・・」
「そうそう。平原のあれだね。レオルドも流石に知ってるか。」
「そのころは駆け出しでしたので、後方支援でしたが私もいたんですよ。」
「なんだ、そうだったんだね。…アレはひどかった。僕はあれが最初で最後だったけど死ぬまで忘れられないよ。」
「…そうでしょうな。前線にいなかった私でも、鮮烈に覚えておりますから。」
「そっか。僕の周りにはあれがトラウマで辞めちゃった子、多かったけどね。レオはそうはならなかったのかい?」
「それも考えましたが、何せ駆け出しも駆け出し、始まったばかりだったことと、もう一つは…自分の覚悟がありましたので。」
「へぇ…ちなみにそれは聞いてもいいものなのかな?」
男の言葉をうけてレオと呼ばれた男は顎に手を当てる。
「まぁ、隠したいようなことでもありませんので、、、」
「おや、なんのお話でしょうか?」
パラメと呼ばれた女性が声をかける。
「いや…なんでもない。それよりパラメ、後ろのアレをなんとかしてくれ。うるさくて敵わんぞ。」
沈んだ顔から一気にあきれた表情に切り替わったレオルドをみてパラメはクスクスと笑う。
「ああなったら当分は無理ですわ。疲れて言い合いを終えるまでは放っておきませんと。」
「そうだね。きっと疲れてやめるさ。」
パラメ越しに見る二人の言い争いは激化している。
あくまで言い争いであって、殴る蹴るに至っていないのが幸いではあるか。
「はぁ・・・久しぶりの護衛任務だというのに本当に緊張感のない・・・」
「護衛任務もですけど、こうやってフルパーティーでの活動も久しぶりですからね。」
「へぇ?そうだったのかい?」
「ええ。レナが一人王都に行っていたので、ここ数ヶ月は三人でやってましたから。森のクエストもそうきついものはないので。たまにギルドから初心者教育に使われていたくらいですかね。」
「あぁ、その報告は僕にも届いているよ。ベテランパーティーが指導してくれるってことで人気だったみたいだね。」
「おかげさまで。・・・ん?パラメ。」
「えぇ。何かいますね。領主様、少々お下がりくださいませ。」
「あぁ。」
前方の雰囲気が変わったのを察した二人は言い争いをやめ、静かに行動を開始する。
「どうする?」
「いつも通りにゃ。行ってくるにゃ。」
そういうとダリアは颯爽と森の奥へ消えていく。
音も立てずなでやかな草の揺れだけを残してかけていく様子は猫そのもののようだ。
「レナ。」
「わかってる。後ろは任せろ。」
前後にレオルドとレナ、中央にパラメと領主を配置し、ゆっくりと前へ進んでいく。
気取られないように小声で連携を取り合っていく。
「この辺に魔物なんていたか?」
「さて・・・ゴブリンとかでは?いたとしてもウルフとかでしょうけど。」
「何にせよ、油断は禁物だな。レナ、目立ってやろうとか考えるなよ。」
「うっ、うるさいぞレオルド!わかってるさそれくらい!」
「レナ。大声をださないでくださいな。」
「す、すまない。」
なんとも言えないため息をつきながら、レオルドは警戒を進める。
右手のグラディウスの感触を確かめながら神経を尖らせていく。
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(この辺に大きな魔物はいにゃかったはず・・・ウルフ系が隠れてそうだにゃ。)
一団を離れ、森の奥へ進んだ猫耳の女性――ダリア――は静かに移動を続けていた。
彼女は魔物が一定範囲内にいる場合に警告する魔道具を身につけていた。
――チリン
「!」
ダリアはとっさに後方へバックステップ。
身体の毛を逆立てる。
動くものは・・・ない。
色の変化、においの変化も・・・ない。
(おかしい・・・確かに反応したにゃ・・・)
魔法での探知なら気のせいかとも思えるが、魔道具はそうはいかない。
もちろん不具合や誤動作がないわけではないが、「鳴った」という一点に関しては警戒の必要がある。
(もう少しすればレオルドたちも合流してくるにゃ。ここは不用意に動かない方がよさそうだにゃ・・・)
相手の隠密能力が高く一人だと危険だと判断し、静かに身を潜め、後退していくのだった。
お読みいただきありがとうございます。
そろそろ2章に向けて準備をしてまいります。
どんなお話にしようかなぁ、何をしていこうかなぁと楽しみです。
ご意見等ありましたらぜひ。
今後もよろしくお願いいたします。




