第17節『スパルタ?』
どうも、もんたです。
更新遅くなってすいません。大阪旅行楽しんできました。
梅田駅と大阪駅の間にあるヨドバシ、凄い困りました…
大阪駅に行こうと思って「え、どう行くの?」ってなりました。
連絡橋偉大だなって感じた旅行でした。
それでは、どうぞ。
デフィーが僕の契約精霊となって、だいたい2か月が経った。
この2か月もそれまでと変わらず魔力操作と魔法の訓練、かあさんから色々と教わったりとそれなりに忙しかった。
デフィーも気が向いた時には訓練や勉強に付き合ってくれ、これまで一人きりだったのもあって楽しく過ごすことが出来た。
というのは建前で。
…正直、魔力操作の訓練の時は負担になるのでやめてほしかった。
ただでさえ、負担をかけるために苦手な属性の魔法を使っているのに、デフィーが実体化するために僕の魔力を大幅に使うので負担が倍増するんだ。
本人は久しぶりの外の世界だと言ってきかないので、仕方なく毎日のように実体化させている。
そのせいで毎日寝る前には軽い【魔渇症】状態だったりもして初めの頃はたまったものじゃなかったんだけど、おかげで魔力量が全体的に伸びたのはなんとも言えない。
精霊たちの間では魔力を限界まで使って回復することを繰り返して魔力量を増やすというのは当たり前のことだったらしく、これに関してはかあさんも初耳だったらしい。
じいちゃんは「む?話しておらんかったかの?」とかあさん謹製のクッキーを食べながらぼんやりしていた。
それって割と初めの方に教えるべき結構重要なことだったと思うんだけど。
『マルク、魔力にずいぶん余裕が出てきましたね。私も半日ほど実体化できるようになって嬉しいです。』
デフィーがクッキーを食べながらにこやかに話しかけてくる。
原因は君なんだよ。
「まぁ、どっかの水精霊さんがさ、魔力が尽きるからやめてくれって頼んでるのに?『今物語がいいところなんです!!』とか言って?本当に魔力無くなって倒れるとかしていればねぇ…」
『ゴホッ!!あ、あははは…き、聞こえませんねぇ。』
「ふぅん?やっと魔力が回復して疲れたから寝ようと思ったのに、『わたしも布団で寝たいです!』とか言って僕の布団にもぐりこむおかげで朝起きたら魔力が全然回復してないどころか、むしろ枯渇寸前の状態で、しかも水が出せないからと森に水汲みに行ったんだっけ。水がめ、重かったなぁ。」
『うっ…で、でも、それは謝ったでしょう?それに、回復するために私の魔力をたーっぷりと込めたお風呂にお茶にと用意したじゃないですかぁ。』
デフィーはジト目で口撃をする僕に涙目で反論してくる。
涙目になりながらもクッキーから手を放さないから、全く反省してない。
こういうのをあざといっていうんだろうな。
はぁ…
このやり取りも似たようなものをずっとやっている気がするけど。
契約してからこれまでの間にデフィーが主な原因になって倒れそうになった、もしくは倒れた回数は結構な数になった。
久しぶりの外の世界だからってはじけすぎなんだよ。
森に行くのにはほぼ必ず実体化してついてこようとする。
今でこそグリムたちが護衛兼索敵要員として付いてきてくれるから良いにしても、森の中で半永久的に魔力不足っていう状況は避けたいんだけど。
魔力不足を補う意味でもあんまり森の奥には行きたくないと思っていても、花を見つけただの果物をもいだだのとあちこちをふらふらと歩き回り、薬草を摘む少しの間でも目を離すと居なくなっていたりと…
危険だって何度怒っても数分後には暴走している始末。
さらに質が悪いのは、デフィーは僕らとは違い、そもそもが実体のない精霊なので、グリムたちが匂いで後を追えないというおまけつきだったこと。
本人(人ではないんだけど)は、
『攻撃されても核が無事なら平気だから。』
とすっとぼける。
いや、だから、デフィーを呼び出す時点で僕の魔力は半分ほど削られているので、いざという時に僕が危ないんだと何度言ったかわからない。
結局僕が折れて、好き勝手させることにした。
グランたちもあきれ顔だよまったく。
その代わり、マハラ草という薬草から作られる強壮薬を常備して、気怠いなと思ったら薬を飲んで魔力を回復するようにした。
あんまり飲み過ぎると効き目が悪くなるので、一日3杯を目途にタイミングを調整するのは少し難しかったけど、薬の効能については勉強になったかな。
あれ、なんやかんやデフィーのせい(おかげ?)で魔力量上がったり薬の知識が付いたりしている?
いやいや、こんなこと言ったら調子に乗るだけだから絶対に言わないけど。
僕と契約してくれたそんなデフィー。
ここまでの付き合いの中で、実は水の中級精霊の中でも上位の力を持っているということが分かった。
下位精霊であるアプサスたちを使役でき、もっと僕が魔力量を高めて訓練をすれば狭い範囲でなら天気でさえも変えることが出来るとも言っていた。
話を聞く限り、まだまだ先は長そうだったけど。
デフィーと一緒に魔法の訓練をしたことで、じいちゃん曰く、魔力の共有率が上がっているのは良い兆候ということだった。
共有率?
お互い全く変化は感じていなかったし、それを言われた日の朝にお布団事件があって僕はデフィーに少し怒っていたんだけどね。
共有率があがると、僕の魔力はデフィーのものとして、デフィーの魔力は僕のものとして使うことが出来るようになり、単純に言えば魔力が二倍くらいになるという感じらしい。
そして、契約者である僕のメリットとして、契約した精霊――この場合はデフィーだけど――の属性魔法が使いやすくなり、魔力消費を抑えられてかつ威力が上がること。
僕は元々水属性の適正があったので恩恵は少ないかなと思っていたけど、そんなことは全然ないみたいだ。
じいちゃんにそれを伝えられてから、いつも通り小さめの水球を出そうと魔法を使ったら頭サイズの玉が出てきた時は焦った。
土属性との混合属性である氷の魔法も同様に魔力消費が少なくなっていて、使い勝手に慣れるのに2週間ほどかかった。
初めの頃は積極的に参加してくれたデフィーも徐々に飽き始めて、ペンダントに籠ったり家から出てこなくなってきた。
しぶるデフィーを無理やり連れだし、訓練をしたおかげで、水と氷の属性魔法は攻守ともに十分扱えるようになり、いくつか相談しながら作った新魔法はお披露目の機会を待つばかりだ。
そうそう。
この2ヶ月はグランたちにも大きな変化があった。
まず、ついにシロが出産した。
グランたちドルイドウルフの特徴であるグレーの毛色を受け継いだ子が2匹、そして何があったのか真っ黒色の毛並みを持つ子が1匹の計3匹が無事生まれた。
じいちゃんは遺伝子の欠陥がなんとかと言っていたけど、何のことか全くわからなかった。
子狼たちは少々足元がおぼつかないことがあるものの、シロの行く先にちょこちょことついていく様子は見ていてすごく癒される。
デフィーもかあさんも子狼にメロメロだ。
そして父としての威厳が戻ってきたグランと兄となったグリムは狩りに行く頻度が上がり、仕留めてくる獲物も大きなものが少し増えた。
「男ってほんと、見栄っ張りよねぇ。」
と、かあさん談。
一度だけバサラベアを狩ってきた時は本当にびっくりした。
出会ったとき4対1であんなに苦戦したのに、いつの間に軽傷で勝てるほどの力を身に付けていたんだろう。
そして、グリム。
ついに奥さんをゲットしてきた。
ある日、一緒に狩りに行ったはずのグランだけが帰ってきた時はまさか迷子にでもなったかと少し心配したんだけど、なんてことなかった。
すこし時間が経って、グリムの声が聞こえたなと外に出たら、あちこちから血を流してるグリムの横にこげ茶色の少し小さめな狼がちょこんとお座りしていた。
グリムの格好にびっくりして、回復薬をぶっかけて傷を治し、ぬるま湯を魔法で作って同様にぶっかけて安否確認してしまった。
あの時はごめんね、グリム。
そう思いながら足元に伏せているグリムを撫でる。
どうしたの?と言わんばかりに首を傾げた後、気持ちよさそうに目を細めてまたおとなしくなでられていた。
かあさんの聞き取り調査(従魔であるグランを通して)の結果、実はシロが妊娠する少し前、アドラーと森の散歩をしているときに偶然出会っていて、時たまこそっと2匹であっていたらしい。
グリムのひとめぼれで、少しでも早く一緒にいれるようにしたかったが、彼女の所属している群れの中にライバルがいたこと、母親であるシロが妊娠していて余計に騒ぎたくなかったことから今のタイミングまで我慢していたとのこと。
えらいな。グリム。
そういえば、シロが無事に出産した日にすぐいなくなってしまったからどうしたんだろうってかあさんと話してたっけ。
バサラベアを倒した翌日、群れに出向き、ライバルと一対一で決闘の末、勝利。
彼女を奥さんにする権利をゲット。
一緒に暮らすべく帰ってきたということだった。
奥さんの狼はフォレストウルフという種類で狼種としてはドルイドウルフの下位種族にあたる。
子どもはどっちになるんだろう…
それとも混ざって違う種類で産まれるのか、気になる。
名前はフェーレになりました。
一気に家族が増えてきて、これからの毎日が楽しみだなぁ。
お読みいただきありがとうございました。
今回は進度0で説明会?時間経過の会となりました。
デフィーのキャラは今回の節でなんとなくわかっていただければ幸いです。笑
次回もよろしくお願いいたします!!




