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じゅうに

* * * * *

「ごめんね、吉井!お待たせ」


「お、おう」


もう!なんだったの、あいつ!

あー!!腸が煮えくり返るくらいむかつく!

訳がわからない!あたしに伝えたいことがあるならもっとわかるように話せばいいのよ!


まるで自分で考えろ、みたいな態度とりやがって。

あいにくそんなことする気はないし、天才的な頭脳をお持ちのあなたの意を察することなんて不可能ですよーっだ!


「とりあえず、教室出ようか。もう下校時刻になるし」


「え?あ、うん。わかった」


そう吉井に言われて初めて、部活動に所属していない人たちの、帰らなければならない時刻まであと10分を切っていることに気がついた。



吉井と教室を出て、校門に向かう。帰路につくために。

でも、吉井はずっと黙ったままだった。

何か変だ。

だって、吉井は暇さえあれば誰彼、所構わずマシンガントークを繰り広げるやつだ。

こんなふうに黙りこくっているなんて…


「で、話って何?」


「………」


え、え?

ガン無視?まさかのスルーですか?


呼び出したの、あなたですよね?


「吉井?…ねぇ、吉井ってば!」


「ん!?…あ、あぁごめん!」


「どうしたの?話があるんでしょう?」


強く言ってしまったけれど、仕方がない。

なにか、考え事をしていたのだろうか。反応が遅かった。

吉井らしくない。


「今から話すこと、信じてくれる?」


「え、なんて?ごめん、聞こえなかった」


突然突風が吹いてきて、ちょうど吉井が言ってる言葉が聞こえなかった。

もう一度聞き返すと、


「……ん、いや、やっぱなんでもない。ごめんな」

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