崖
―――――― 一年後 ――――――
ケイジはいつか見た崖の下に来ていた。
「この上に何があるんだろう?・・・くっ俺の右腕が疼くぜ・・・」
ワクワクして上を見上げる、右手で取っ掛かりを握り慎重に登り始める
(うん、いけるな!)次の取っ掛かりに向け手を伸ばした時
素早く横を何者かが駆け上がる!
「!?」
驚いて目で追うケイジ、それは瞬く間に崖の上に登り、ケイジを見下ろしている。
それは人型の獣、茶色の体毛に覆われている。
「うききっ」
(野郎!笑いやがった)
馬鹿にされたとケイジの野生の勘が告げる、燃える瞳で獣を睨む
(奴は俺の未熟な崖登りを笑った・・・なら俺は奴よりスマートに崖を登ってやる!)
登る方法を頭で構築し、固めていく、極限まで高まる集中力
ケイジの周りから音が消え、見えるのは自らが行く覇道のみ!
「おらああああああああ!!!!!!!」
足に魔力を纏い壁に張り付かせ、崖を駆け上がるケイジ
上半身が重力に負け、バランスを崩す瞬間、片足で蹴り上げ調整し
再び駆け上がり崖上に、ケイジは獣より早くスマートに崖を登りきった!
「うききっ」
同じ顔で獣を見下ろすケイジ、悔しげに睨み返す獣
「「うきっ!!」」((この野郎!!))
ケイジが獲物を狩ると、獣はより大きな獲物を狩った。
獣が小便で縄張りを主張すると、ケイジはその上に小便で上書きした。
ケイジが飯を食べると、獣はそれより多く飯を食べる。
獣が背の高さをアピールすると、ケイジは○○○の大きさをアピールする。
死闘を尽くす二人に、何時しか熱い何かが通い合う
「うきっ」(やるじゃねえか)
「うきっ」(お前もな)
二人は熱い抱擁を交わす、種族は違うがそこにあるのは確かな友情
――――――
「ケイジさん○○○ってなんですか?」
「そうねなんなの?」
「ほほほっ気になります」
不思議そうに尋ねてくる3人に赤面し、どもるケイジ
「その・・・なに・・だよ」
更に突っ込む3人
「なに?分からないです」
「分からないわね」
「ほほほっ分かりません」
耳まで真っ赤になったケイジ
「・・ち・・だよ」
「「「ち?」」」
何も言えず真っ赤な顔を隠し、へたりこむケイジ
(可愛すぎです)
(可愛いわね)
(ほほほっ可愛らしい)
ケイジが愛おしくてたまらない3人だった。




