使い魔
「さあ上がって」
フレアの言葉にケイジは家に上がり、後ろを見ずに声を掛ける
「出て来いよ、何隠れてるんだ?」
アルトは照れ屋だからな・・・俺と話す時もよく赤くなってるし
「知らない顔じゃないだろう?ったく、引きずり出すか?」
「だっはっは、よく気づいたわね、気配はしなかったはずなのに・・・怖い子」
深い笑みを浮かべ姿を現すアレブ、驚いたフレアは思わず声を上げる
「アレブおばちゃん、どおしてここに・・・」
「フレア!その人はおばちゃんじゃない!」
強く否定するケイジ、(おば様、嫌・・姐さんが相応しいか?)
葛藤するケイジに、疑問符を浮かべるフレアと驚愕するアレブ
「ほほほっ、まさかここまでとは・・・」
その場で一回転し正体を現すブレア
「私の名はブレア」
ケイジは後ろを振り返り、警戒するフレアに尋ねる
「・・・お前の親戚か?」
「違う!・・・存在したのね」
「・・・ああ!生き別れのお姉さんとかだろ?フレアとブレア・・プッ安易だな」
「違う!魔女よ、魔女!」
「お前・・お姉さんを魔女とか・・・魔女?・・・ブレア=ウイッチか?」
「ほほほっ流石に私の正体までは気付かなかったようね」
「んで、何の用だ?ちょっと立て込んでるんだけど・・一緒にお茶する?」
「・・・」
あまりに自然なケイジの態度に思わず言葉を失うブレアと呆れるフレア
「ケイジ・・・何考えてるの、相手は伝説の魔女よ?」
「だってさ、ブレア善い人だよ?・・・人じゃなくて魔女か!?」
くだらない事を言って頭を叩かれるケイジを見てブレアの心は高鳴る、
嗚呼、この人こそ私の待ち望んだ存在。
「ほほほっ、今日の私は悪い人よ・・・ケイジ、貴方には私の使い魔になって貰う」
「使い魔にしてどうするんだ?」
「え?・・・寂しい時に傍にいるとか・・・仕事を手伝って貰う」
「良いよ」
「え?」
「使い魔にならなくてもそのぐらい出来るじゃん、何時でも呼んでくれよ」
嬉しさに舞い上がるブレア・・でも駄目、それじゃ駄目なの・・・。
「いいえ、貴方には使い魔になって貰う・・・必要だから!」
「良いよ」
あっさり返事をするケイジにブレアとフレアが慌てる
「ちょっとケイジ!?もっと考えなさい!」
「そうね・・・騙されてるとか思わないの?・・本当に良いの?」
ケイジはあっけらかんとした笑い声を上げ一言
「良いよ」
ブレアは何も言わずケイジの手を取る、手の甲にポタリ、ポタリと水が落ちる
「あ、あれ?」
ブレアは泣いていた、隠してきた心の壁は決壊し、涙が止まる事はない
自らの指先を切り裂き、その血を飲ます、ケイジの指先を切り裂きその血を飲んだ
「血の契約をここに、我が名はブレア」
使い魔誕生の瞬間である。
――――――
「ブレア、終わったのか?」
確かにブレアと通じているのが分かる、驚愕を顔に浮かべるブレアに尋ねる
「終了しましたケイジ様」
「・・・ケイジ様?」
「ほほほっ、ケイジ様の力は規格外で、私の方が使い魔になってしまいました」
「は?・・・どおする?・・解除できそうか?」
「ほほほっ、このままで構いません、使い魔として新しい名前だけ頂きたいです」
「・・・・レアでどうだ?」
「ありがとうございます!」
幸せそうな顔をして、レアは優しく微笑んだ・・・静かに顔をケイジに近づける
止めようとするフレア・・しかし間に合わない・・・顔と顔が合わさる瞬間
手が伸びてきて二人の顔を引き離す。
「そこまでです!」
アルト参戦!




