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野外ハント

学園の西の外れ、パラッパ平原に俺達は来ていた。

優しく頬を撫でる風に目を細める、目前に広がる広大な緑!

その開放感に心が解き放たれるようだ・・・。


「・・・何をしてるんですか」


服を脱ぎだした俺をジト目で睨むアルト


「え?身も心も解き放とうかと・・・アルトもどうだ?」


無言で俺にビンタを右頬に食らわしてきた、俺はにやりと笑って

左頬を出す、大人の余裕だね!・・・痛い痛い痛い痛い痛い

俺の顔はくるみを頬張ったリスのように・・・意外と容赦ないな。


今回の目的は、依頼の複数達成、ソロ登録していたが、アルトの精霊魔法の練習と、

二人の連携を試してみようと、パーティー登録に変更した。


「!いました、シルバーウルフです。」


一早く獲物を見付けるアルト、俺は目を凝らし、ようやく・・見えないな・・。

アルトの高性能ぶりに驚きつつ、身構える。


最初の依頼にシルバーウルフを選んだ理由は、俺がウルフ系の敵に

慣れている事と、素早い敵にアルトがどの程度対応出来るか見るためだ。


「群れの数は13匹ですね、私達に気付いたようです。」


アルトは淡々と準備を進める、手馴れた手付きだ、アルトの武器は包丁

倒した後に、そのまま料理が出来るので便利らしい。


――――――


アルトは学園生活2年目らしい、学問の単位は取得済みだが

依頼達成のポイントが足りないようだ、ソロなら迷宮が良いのだが

どうしても入る気になれなかったらしい・・・わからんでもないな。


野外は群れの敵が殆どで、ソロで出来る依頼でも

別の群れに囲まれる可能性が高い、そこでパーティーを組んだのが

あの3人組というわけか、、思うように達成できない依頼のイライラ

を、アルトにぶつけ、やがてエスカレートか・・・くだらない。

アルトは最初は優しかったんですよ?と寂しげに笑った。


――――――


近づいてきたシルバーウルフが間合いに入った瞬間

アルトの精霊魔法が炸裂する


「風よ、敵を切り裂け、シルフ!」


ひゅーーーーーーーーーー


そよ風がシルバーウルフを優しく撫でる、シルバーウルフは気持ち良さそうだ!


「・・・ップ」


痛い痛い痛い・・・クソッ、俺の頬っぺは餅じゃないぞ。



襲いかかるシルバーウルフの牙を引きつけ、ナイフの柄で頭を叩き割る

背後から飛びかかる2匹目を足で踏みつけ

更に上から牙を剥く3匹目に目掛けて突き上げる

驚愕の表情を浮かべ振り向く2匹目の眉間にナイフを突き立てる

アルトの様子は、、っ凄いな。


華麗なステップでシルバーウルフの攻撃を鮮やかに躱す

その姿はまるでダンスを踊っているようだ。

躱しざまに煌めく包丁は喉元に円月を描き、次々と死体が出来る


俺も負けてられないな・・・。



―――――― 夜 ――――――



「ご飯できましたよ」

「ワーイ♪」


アルトの作った飯はヤバイ


「うま、うま♪」

「落ち着いて食べないと火傷しますよ」


ケイジさん、もう、この人は可愛すぎる、、

物知りで、強くて、でもどこか抜けてて子供っぽい

双子のあの子を思い出す・・・。


「・・・私、弟がいるんですよ、双子の」


気付いたら私は話し出していた。




―――――― ミクシー村 ――――――



私の住む村は小さいけど、のどかな良い村だった。


料亭の子供だった私は、閉店後いつものように店の外の掃除をしていた。


すると物陰にお年寄りが座り込んでいました。


「なにか・・・食べる物を・・・」


私は急いで店から食べ物を持ってきて差し出しました。


おじいさんは大変喜び、言いました。


「お礼にお前を私の嫁にしてやろう」


私は丁重に断りましたが、おじいさんは聞いてくれません。


腹を立てた弟が、私に変装して言いました。


「お前と結婚するくらいなら犬と結婚したほうがまだましだ。」


「ならお前を犬にしてやる!・・・犬と結婚するがいい!」


おじいさんは呪術師だったのです。


その呪いは強力で誰にも解く事は出来ませんでした。


ようやく見付けた方法は2つ


魔物の上位種、ゴールドウェアウルフの肝を食べる。


呪術師より魔力の強い人間が呪いを肩代わりする。


依頼をだそうにもゴールドウェアウルフは伝説級の魔物です。


店のお金をつぎ込んでも端にも届きません。


私に出来るのは、ゴールドウェアウルフを倒すしかない。


幸い私は学園に入る事が決まっていたので、冒険者を目指す事にしました。



――――――



「ゴールドウェアウルフに呪いか・・・・」



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