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第十七話
時刻は0時過ぎ……。
改札を抜け、乗り換えの改札を目指して、オレと女性は大慌てで走っていた。
「ごめんなさい、あとは何とかするから貴方は――!」
「いいからいいから!オレはどうとでもなるんで、ほら急いで!!」
後ろに付いてきている女性の気遣いを無理矢理言いくるめて改札を潜り、ホームへと続く階段を数段飛ばしでドカドカと駆け降りる。
そうして、ドアが閉まるアナウンスが鳴り止むギリギリのところで、二人で飛び込むように車内に滑り込んだ。
ドアがぷしゅぅ……と音を立てて閉まり、乗り遅れた人達がガックリと項垂れていたことに、心の中で手を合わせる。
嘆くな嘆くな。オレも片道切符なんだ。
「ふぅ、危なかったー………」
軽く息を整えつつ、隣を見ると、女性はオレ以上に疲れを露わにしており、大きく肩で息をしながら、窓の外へちらりと視線を送った。
「本当に……っ、ギリギリだったわね。はぁ…」
「取り敢えず、これで行ける限り一番近い駅には行けますよ。後は――」
「ええ、そこからはタクシーでも捕まえるわ。本当に助かった。ありがとうね」
やっと、申し訳なさげな表情を消して上品な笑みを浮かべる女性にオレも笑い返す。
こんな事になったのは数十分前、仕事を終えて駅に着いてからのことが発端だった。




