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短篇集  作者: 猫田たい子
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32/48

第32話 白い塊の秘密

 干したすのこに、白く丸い塊《かたまり》を見つけた。

「また子猫?」

 手を伸ばして触れると、子猫はふわふわで丸まって眠っているように見えた。


 夕方の優しい光の中、少しだけ動く姿に笑みがこぼれた。

「このまま干しておこう……」


 撫でると弾力があって、柔らかい感触が手に残った。小さな命が安心して眠っているかのようだ。


――ん?


 目を凝らすと、塊の表面に無数の小さな点があることに気づいた。

「……あれ?」


 指先を離すと塊は動き、思わず心臓が飛び跳ねた。

 白猫じゃない――卵嚢《らんのう》だ!


 卵嚢がパチンと弾けるように裂け、中から数え切れないほどの小さな足が蠢《うごめ》き出した!


 目の前に無数の黒い粒が跳ね散るように見え、私の笑みは凍りついた。


――子猫だと思った白さの裏に、違う世界が潜んでいた。





2026/05/19

昨日すのこについてた! 

蜘蛛の卵。蜘蛛は益虫。


それをお題にして考えた。

思わず触ってしまってん。

ムンクの叫びになったけど、ちょっと白猫っぽく感じた自分がいた。

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