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第23話 雨の日のバス
雨は止む気配もなく、窓ガラスを細かく叩いていた。
バスの中は湿った空気に包まれ、座席の間から漏れる街灯の光が揺れていた。
私はいつもの席に腰を下ろし、傘から滴る水がバッグに落ちないよう気をつけながら外の景色をぼんやり眺めた。
乗客たちは皆それぞれの孤独を抱えているようで、互いに目を合わせることはなかった。
次の停留所で子供を連れた家族が乗り込んできた。
子供は私の隣に座った。
「お姉ちゃん、雨きらい?」
「そうだね……」
答えを考えている間に、子供は笑顔で続けた。
「僕はこの長ぐつがはけるから、雨が大好き!」
子供の声はバスの中の憂鬱を溶かした。
運転手が次のバス停をアナウンスする声も、先ほどより明るく聞こえた。
私は窓の外に目を戻した。
雨粒に揺れる街灯と子供の笑い声が交わる瞬間、バスは孤独だけを運び去った。
2026/04/30
今日は自分の通院でした。
雨の中、バスに揺られて病院行って来ました。
まだ気持ちは、子供から「お姉ちゃん」と呼ばれる事かな。




