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短篇集  作者: 猫田たい子
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第14話 銃

 公園で銃を見つけた。


 お巡りさんに届けるつもりだった。

 手にした瞬間、ずっしりとした重さが身体に伝わり、軽い気持ちは一気に変わった。


 使ってみたくなった。


 まず近くの猫を狙った。

 でも外れた。猫はすぐに逃げていった。


 散歩中の犬を狙った。

 飼い主に気づかれ騒がれたので、慌てて銃を持ったまま走って逃げた。


 息を切らせてベンチに座り、気持ちを落ち着かせてから銃を眺めた。


――弾、入ってないじゃないか!

 

 オモチャの銃だった。


 思わず笑みがこぼれた。

 手に汗握った自分の焦りや恐怖は、結局全て空騒ぎだった。


 だが……この銃が本物だったら――気持ちも行動も、こんなに軽くはなかっただろう。


 銃の重さにようやく気づき、自分にゾッとした。




2026/03/14

The Japan News に日本人留学生射殺事件のお母さんの心中が語られた記事が載ってた。ハロウィンの日、16歳の息子さんが「Freeze(動くな)」が分からなくて住人男性に射殺された事件。


あれから30年以上……。


Freeze って英単語この事件で覚えたから、何とも言えない……。

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